伝説
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伝説



太陽とは経験である
みしらぬ巨大な果実が熟れる西
蒼白の耳のおくに
名づけられては燃えおちる黄金(きん)
蝸牛のように夜を背負う肖像画のなかで
面貌はふかくあばかれていった

ファランクス
千の言葉に刺しつらぬかれて
あの破船と光りをつなぐ美しい誤謬は

天才たちは鳥のごとくころされた
地軸のうえに目醒めるものはことごとく朱
黄昏の穹(そら)にみちる
むらがる神の兵士たちの軌跡とまじわり
羽根あるものは染められて
ひとつの天才のごとく絶息する
季節はすべて秋と呼ばれた


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