197きのう寝しなに書いた詩を読み返すハズカシイナンダ、コレ想像できるだろ夜書いたラブレターのように オモシロクナイ ロマンチズムも何もないオモシロクナイ、それがオモシロイとだれか言ってくれないか赤の他人よ!(書いたときは君が知らない君自身の面白さを記したんだろ)(いいよ それで)(堂々と それでいい)(他人にたのまず 君が知らない君にたのむ)(それが君の詩だ)
12月5日、母が亡くなった。逝った。死んだ。献体の猶予時間36時間を逆算して、6日、ささやかなお別れ会。自宅にて。お経をあげてもらい、参列された方々に焼香してもらう。それから、2週間過ぎた。そうなのだ。母がいなくなった実感がない。不思議な雰囲気に取り囲まれている。
196まぶたを開く力もなくなった母口に酸素のためのプラスティックカバーもう自然から半歩はみ出してしまった声の届かないところをひとり歩いている直接 母とおれたちを結ぶものがなにもなくなったのだきっと 雲のように見えるけれどこの手でつかまえられないものになったほんとうにつかうときがきたのだこのことば「さよなら」
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