Dec 21, 2017

セルクル第5回 ウンガレッティとモンターレ

12月6日(木)は1時からと3時からの2回に分けて、前回お勤め先のイタリア系コーヒーショップ=カフェインレスの大麦茶オルゾの大阪出張でおやすみだったディエゴさんに前回分を取りもどすオールイタリア詩を頑張っていただきました。休憩をはさんで3時間の長丁場は適度な緊張感に満たされて、それは現代イタリア詩の活気とも重なって充実していました。まずウンガレッティとモンターレの対訳テキストが配られ、そこに載っている肖像写真を見てどんな人物かを想像するゲームをしました。ウンガレッティはサンタのお爺さんのような素朴な陽気さがあるが彫りの深い顔立ちで能の般若にも似ているとの感想もありました。モンターレのほうは学校の先生という様子で、眼がきつく何を考えているのか話しかけずらい、という遠慮のない感想が出されました。どうもディエゴ先生はモンターレの詩をあまりいいとは思っていないようです。ウンガレッティのほうも、第1詩集『埋められた港』は青春期第一次大戦に従軍中のごく短い作品で、緊張感と透明感がある優れた詩だが、老年期にはあまりよい作品がないと、これもかなり厳しい感想を述べられました。ウンガレッティの作品は「永遠」「死の苦悶」「朝」「徹夜」「難破のよろこび」「兵士たち」。モンターレは「クセニアI-3」「アミア-タからの便り」の2篇、1975年度ノーベル文学賞を受けています。
「難破のよろこび」(1917)ジュセッペ・ウンガレッティ
すぐ また
旅に出る
難破に
生き残った
老水夫
のように
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