Jul 07, 2008
それらの重み
その時わたしは「何も持っていなかった自分」についてふと考えた。結婚をして、育児と家事が生活のすべてだった頃。わたしは読書する余裕もなく(読むのは育児雑誌と絵本だった)、何かを書くためのノートも買わず(メモ帳と家計簿があった)、自分の手帳も持っていなかった。「読むこと、書くこと」から遠ざかっていたあの頃。すべてを失くす必要はなかったのに、手帳は結婚する前日で途切れているし、本は棚に並べられ、ノートはほとんど箱に入れてしまった。。
ふと何かを書きたくなって、残っていたノートに言葉を並べてみたことはあると思う。それも数えるほどしかない。
いま、傍らにないと落ち着かない、手帳も携帯も、文庫本さえ持っていなかったあの頃。それらの重みと「じぶんの時間」について、仕事帰りのなかなか来ないバスを待ちながら考えていた。
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