Nov 26, 2007
再会
退院した長女と会ったのは三回目。一週間に一度は外来受診に来る。
最初は、彼氏と一緒に病院に来て、その帰りにわたしの仕事場に 寄ってくれた。
二度目の受診はわたしが付き添った。
足の怪我も顔の傷も日毎に回復しているようだ。
そしてようやくみんなの都合があって退院祝いをした。
長男も、もちろん長女も、大学一年生の次女も、それぞれが恋人を 連れてきて和やかな集まりになった。
「よくがんばったね」と乾杯して小さな花束を渡した。
『視力さえ戻っていれば・・・』と誰もが思ったに違いない。
でもとにかくこうしてみんなで食事ができることの嬉しさと安堵を、 共通の思いとして感じていた。
本当は正社員試験を受けた長男の合格祝いも兼ねるはずだった。
バイト、契約社員、と進んできて夜遅くまで働いていたから、 まさか落とされるなんて、わたしは夢にも思っていなかったのだ。
その息子は、「初対面ばかり」で緊張気味の次女の彼氏に何かと話しかけリラックスさせていた。息子の彼女はわたしと長女へプレゼントを 買ってきてくれた。
幼かったこどもたちの成長を見られて、 やはりほのぼのと嬉しい日だった。
思いがけない事故も、思いもよらない不合格もあるけれど、
若いひとたちには必ず美しい未来がある、そう信じても良いのだと思った。
帰宅したら、猫が、こんな顔で待っていた。
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