Nov 02, 2007
退院
事故から二ヶ月以上、ようやく娘の退院が決まりました。ご心配いただいたみなさま、ありがとうございます。
車椅子がなくても松葉杖で少しは歩けるようになりました。
バランスのとり方、見えている範囲、、、。
心配はつきないけれど、「帰れる♪」と笑顔の娘と一緒に タクシーに乗って帰宅しました。
久しぶりの実家、自室。
事故の日に処置室のスタッフからわたしが受け取った所持品。
それを持ち帰って呆然と座り込んでいた日が昨日の事のようです。
しばらくは中を見られなかったけれど、
ようやく血のついた衣類を処分し、鏡の割れているバッグに そっと手を入れて貴重品を取り出して、あとはそのままになっていました。
自室から出てきた彼女は「良かった、これがあったよ」と言って
小さな林檎のペンダントをさっそく身に着けていました。
恋人からのプレゼントだったらしい。
「でも、五つつけていたピアスが四つしかない」
「あ、この香水は無事だったんだ」と、賑やかです。
そういえば、化粧ポーチらしきものがあったけれど、
入院生活には必要ないのでそのままバッグに入れておきました。
何種類ものマスカラ、ライナー、それらをまた別のバッグに移し替え、 バムセも入れて肩からかけ、
娘は恋人のところへ、夜になってから帰って行きました。
ありきたりの言葉しか思い浮かばないけれど、やはり、
「幸せになってほしい」と心から思わずにはいられません。
どれくらいメイクできるのかわからないけれど、娘なら大丈夫、きっと 「自分らしさ」を獲得すると信じています。
今度会うときを楽しみに待つことにします。
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