Dec 31, 2025
大晦日

サラたちの部屋には
たまきとナオミが来て、
サラと一緒におせち作りをしていた。

よく見えないが、
たまきは天ぷらを揚げている。

ナオミは片口イワシの干物を握りしめている、

かぼちゃの煮物も詰めるんですか、
美味しければ
なんでもありなのよ。

おせちは少しずつ
出来上がって行った。

メアリーは
モーツァルトの
弦楽四重奏をかけている。

忙中閑ありよ。
と言っている。
窓開けたままだと、
房中寒ありだよ。
文字にしないと
わからないこと言わないで。

たまきの天ぷらも
揚がったようだ。

やがて夜になり
ジェニーと文学青年が
年越しそばをたべている。
あの二人は?
おせちを運んできてから
また出かけたわ。
お寺に行くんだって。
そうか。
じゃあ、僕はお風呂に入って
ゆっくり湯船に浸かりながら、
除夜の鐘を聴こう。
解説)
続きます。
Dec 30, 2025
年末の買い物

はるなとリズは
買い物に出かけた。

乗り換えに
結構時間がかかる。

二人は秋葉原に着いた。
行くのは駅前のラジオ会館。

いろんな言語が
乱れ飛んでいて、
すごく混んでたわね。
年末だから。

二人は広場に帰ってきた。
気がついた佳奈が
さっそく話しかけている。

買い物に行ってきたの?
二人とも手ぶらみたいだけど。
目的は達したわ。
私の服を買ったのよ。

試着して
そのまま着込んできたの。
とリズが言っている。

わーかっこいい。

門松ができましたね。
ここに設置しましょう。

リタが倉庫の奥から
凧を運び出してきた。
来年も使い回しだね。
と言っている。
解説)
続きます。
Dec 29, 2025
年越しの準備 そのに

広場でも
年越しの準備が行われていた。

干支の蛇の彫像が片付けられ、
来年の干支の馬の埴輪が設置されている。

その蛇、襟巻きですか。
彫像に巻き付いてたのが、
移動してきちゃったんだよ。

アイスはドルフィンの倉庫から出してきた
正月用の飾り物の手入れをしている。

去年のお古とは思えないわね。
もっと前から使ってるわよ。

その時、
はるなとリズがやってきた。
喫茶ペンギンのアルバイトが終わったようだ。

休暇中に佳奈と
どこかに行こうと思ってたんだけど。
ごめん私長期休暇とっちゃったのよ。
そうみたいね。

それでリズの買い物に
付き合うことにしたの。
どこ行くの?
秋葉原まで。

隣の農家の直販店には
ケイが買い物にきていた。
ケイもさすがに厚着をしている。
このみかんください。
お正月はやっぱり
こたつでみかんでしょう。

うちはこたつないんですけど、
やはりみかんですね。
解説)
続きます
Dec 28, 2025
年越しの準備

ジェニーたちの部屋では
年越しの準備が行われていた。

今年もこたつと火鉢だね。

オセロはコードのスイッチに
噛みつこうかと迷っている。

たまきたちは年末恒例の
着物に襷掛けの服装をしている。
これからいよいよ
大掃除と買い出しとおせち作りだね。

サラたちの部屋では
ストーブを入れていた。
アイスが鏡の扉の位置を
ずらしてくれてよかったわ。

この棚どこに置く?

うーん。冷蔵庫の上はどうかしら。

森林公園の管理人のソローが、
薪を運んできてくれた。

早速焚き付けてみる。

ソローはお礼にかぼちゃの煮物を
ご馳走になっている。
これいけるなあ。
解説)
続きます。
Dec 27, 2025
クリスマス そのさん

ベーカリーでは
佳奈が休暇旅行の話をしている。
それで恐竜がすごい迫力で。
エトナが撮影しまくって。

あら、やっと戻ったのね。
と言っている。

あったかそうなの着てるね。
サラのところで
ご馳走になっちゃって。
クックドゥーから
お土産にワインを貰ってきたよ。

ドルフィンの2階では、
旅行帰りのエトナが
みんなと話していた。

そこは夢食いや恐竜の住む、
大自然に恵まれた夢の世界なの。

私もいつか行ってみたいわ。
狐の姿に戻って、草原で
野ネズミや野うさぎを追いかけたい。
お姉さん。
私も連れてって。
それは危険すぎると思う。
とエトナが言った。

デジャでは、ジムがアンディに
クリスマスプレゼントを渡していた。

嬉しいわ。
中身は何かしら。

やがて陽が暮れて。

クリスマスの賑わいは
夜更けまで続いていた。
解説)
続きます。
Dec 26, 2025
クリスマス そのに

広場は賑わっていた。

サンタさん、
今年もお仕事終わったんですね。
あれ、このプレゼントは?

これは
配る当てがなかった残り物だよ。
何が入ってるんですか。
服が小さくたたんで入ってるんだよ。
残り物にはふくがあるっていうだろう。

フローラの店のケーキは
ほとんど完売状態のようだ。
あと一つだね。
と池谷圭が言っている。

今年も出番は少なかったけど、
無事に過ごせたわね。
来年は仲間が増えないかな。

その格好どこかおかしいですね。
そうかしら。
クリスマスだし、
普通じゃない?

崖の紅葉を見ましたか?
隠れた観光名所になっているようで、
なかなか綺麗でしたよ。
アフリカのジャングルでは
なかなかおめにかかれません。
ふーむ。君はすっかり
この町の住民みたいだね。

ところでこれは。
焼きそばと蒟蒻炒めです。
肉まんに飽きたら注文するんです。
隠れた人気メニューなんですよ。
ふーむ。君はすっかり
この町の住民みたいだね。

アイム・ドリーミング
オブ・ア・ホワイト・クリスマス~🎵
解説)
続きます。
Dec 25, 2025
クリスマス

アイスはサラたちの部屋に
長居してカボチャを食べ続けていた。
クリスマスのケーキパーティが
始まっている。

このワインどうしたの?
クックドゥーに、お土産に
分けて貰ってきたんだ。
なかなか美味しいよ。

ジェニーたちの部屋でも
たまきがケーキを買ってきていた。

やっぱり、クリスマスのケーキといえば
ブッシュ・ド・ノエルね。
使い回しもできるし。
え。

探偵事務所でも
クリスマスを祝っていた。

今年も忘年会やるの?
この流れで飲み続けよう。

ペンギン前のテーブル席には、
珍しくミルフィーユがいた。

ずっとお店の中にいたんだけど、
気分転換に外の席に移ってみたの。
その格好じゃ寒いでしょ。
うん寒い。

クリスマスが終わったら、
お店もバイトも休みね。
はるなはどこか行くの?
佳奈とどっか行こうかな。
佳奈ちゃんもう長期休暇とったみたいよ。
そうなのか。
解説)
続きます。
Dec 24, 2025
イブの広場

おはよー。
今日もいい天気。
海も見納めだなー。
とエトナが言っている。

二人は扉のある船室に向かった。
おはよ。
準備はできた?
とアイスが言っている。

扉を抜けて
3人はサラたちの部屋に
戻ってきた。
メリークリスマス!

こっちは変わりない?
静かなものよ。
それ美味しそうだね。

佳奈とエトナが広場に戻ると、
クリスマスイブの広場は割と賑わっていた。

レオのテナーサックスも加わり、
大道芸人たちは
騒々しくジングルベルを奏でている。

郊外に住むバービーたちも
暖かそうな装いで、
繰り出してきたようだ。
いつ設置したのかしら、
イルミネーションが綺麗ね。

密猟者のピエールや
森林公園の管理人のソローの姿も見える。
サンタも2階のベランダで
今夜の仕事の準備をしているようだ。

ただいまー。
休暇から帰りました。
と佳奈はルビーに報告している。
おかえり。
あら、アイスは?
途中まで
一緒だったんですが。

アイスとサラは
かぼちゃの煮物を食べていた。
解説)
続きます。
Dec 23, 2025
夕暮れ時

長いような
短いような日が暮れて
夕暮れになった。

エクレア号は夕陽を背に
北東に進んでいる。

海上では
あっという間に時が経つのね。

焚き火してるの?
昔覚えた火遊びですよ。
航海中は刺激がないんで
こういうことをやったものです。
ところでキャップテン・クックドゥー。
あなた片目に眼帯してたんじゃなかったっけ。

はい。
幽霊船の船長らしくしてたんですが、
魔術劇場でなくしちゃったみたいで。
でも飾りものだったんですよ。
マスクの下はされこうべなので。

誰か火を灯したの?
勝手に点灯したみたいよ。
この船、誰も運転してないのに進んでいくし、
意思を持ってるみたい。
わからないことばかりね。

いよいよ陽が沈みかけ、
一同は夕食を取ることにした。
食料は缶詰が少ししかないですが、
ワインならありますから。
と言っている。

今日は何日?
12月23日よ。
えー、もうイブイブなんだ。
休暇もおしまいか。
私明日には帰らなくちゃ。
と佳奈が言っている。
私も一緒に戻るわ。
佳奈みたいに休暇をとった訳じゃないけど、
恐竜の写真たくさん撮れたし、
年末年始はドルフィンの2階の部屋で過ごしたい。
とエトナが言った。
じゃあ私も付き合うか。
広場のお正月の準備も手伝わないと。
ここにはいつでも来られるからね。
とアイスが言った。
アイスはしっかりしてるのね。
いつもハリーに少しは見習えって言われてる。
さすが人間。
とヴィヴィアンが言った。
好奇心旺盛の私たちは
船の行き先を見届けたい。
とシノが言って、
ダリオと頷き合っている。

なぜか長い夕暮れ時ののち、
さすが夕日は沈み、
空には星が瞬きはじめた。
解説)
続きます。
Dec 22, 2025
遭遇

あそこに留まっているのはオウムみたい。
とシノが言っている。
ああ、あれはトンピリビ。
私の飼っていたオウムです。

トンピリビはクックドゥーの
肩に舞い降りてきた。
どこから飛んできたのかしら。
わからないことばかりですね。

佳奈とエトナは
海面を眺めていた。
あれは何?

何か巨大な生き物が
船に伴走している。

光の加減でその姿が
鮮明に見えた。

海面に首を挙げると
生き物は巨大な口を開いた。

生き物は去っていった。

その姿にみんな注目している。
今のはなんだったの?
体長10メートル以上はあったわ。
あれはモササウルスよ。
後期白亜紀の頂点捕食者。
映画にも出てきたでしょ。
とシノが言った。

船の後尾でアイスたちが話している。
体当たりされたら
破損浸水して危ないところだった。
海にも恐竜がいるのね。
解説)
続きます。
Dec 21, 2025
船の賑わい

一行は扉を抜けて船室にやってきた。
この船はどこに向かっているんですか。
進路としては北東ね。
陸地の北限の海辺で見つけた船で
どんどん陸地から離れているのは確か。
とは言っても、
陸地全体がどのくらいの大きさなのか。
この海がどこまで広がっているのかなど、
何にもわからないから
行く先は見当がつかない。
とアイスが言った。
普通、自分の見ている夢の世界が
どこまで広がっているかなんて考えませんからね。
とダリオが言った。
夢を渡り歩く私たち夢食いにとってもそうよ。
肝心なのは見聞きできる世界の出来事だけ。
とセリーヌが言った。

佳奈とエトナは海に見とれている。

私海見るの初めてよ。
私は新人研修でアフリカに行った時、
飛行機の窓から見たことがある。

シノとダリオも
船首から海を見ていた。
映画のポーズみたいに
手を広げてみて。

最初どうしてって思ったけど、
ヴィヴィアンが
みんなに声をかけたのは正解ね。
みんな海景を楽しんでますね。

噂をしていたら、
ヴィヴィアンとクックドゥーが
魔術劇場から到着した。
おお、確かに私の船です。
エクレア号っていうんですよ。
とクックドゥーが言っている。

懐かしいなあ。

私はこの船で船長をしていました。
どこの国にも帰属しない、
いわゆる海賊ですが、商船を襲うのではなく、
各地の希少品の密輸や財宝探しが主な仕事でした。
そんなある時、不思議な貝殻を見つけたんです。
その貝殻は耳に当てて眠ると、
潮騒の音を奏でて、夢の世界に連れて行ってくれます。
その夢は貝殻の思い出の海の世界。
私はそんな夢を繰り返してみているうちに
特別な力を持つようになりました。
自在にその夢に出入りできるようになったんです。
夢に入り込める夢食いになったのね。
とセリーヌが言った。
ある時私の船は嵐に会って、私も乗組員もろとも
海の藻屑になってしまいました。
しかしなぜか私は死ななかった。
というか、私の亡骸は孤島の浜辺に打ち上げられ、
やがて強風に飛ばされた結果、
草地の窪みで白骨になりましたが、
気がつくとなぜか私は生きていた。
この世界に執着した結果、
骸骨姿の亡霊になっていたのかもしれませんが。
何にそんなに執着していたの?
とアイスが尋ねた。
人恋しさと言ったらいいんでしょうか。
私は生前、ほとんど海の世界しか知らなかったし、
仲間だった乗組員たちもみんな死んでしまった。
そのことが無念だったというか。
それで、広場に来て幽霊船の乗組員を勧誘して、
貝殻のみる夢の世界に拉致しようとしていたのね。
とヴィヴィアンが言った。
言い方は問題ありますが、その通りです。
私はいつまでも一緒に宝探しの旅をする
仲間が欲しかったんです。
でも、それは彼らを騙して、
永遠にその世界に閉じ込めることにもなる。
ヴィヴィアンさんに言われて反省し、
今では魔術劇場に居候させてもらっています。
おかげで何人もの友達もできて
とても幸福なんです。
海のことは忘れかけていたんですが。

話し終えて甲板に出たクックドゥーは、
佳奈たちに話しかけられている。
クックドゥーさん。
その帽子はスイカですか?
そう見えるでしょう。
実は帽子にワカメが張り付いているんです。

クックドゥーは海を見ていた。
ここは魔族のみた「忘れられた夢の世界」だと
ヴィヴィアンが教えてくれた。
この船があるということは、
貝殻のみる夢と繋がっているということなのかな。
よくわからないけど、こうして
心地よい海風に吹かれているだけで、
なんだか命が蘇る気がするなあ。
解説)
続きます
Dec 20, 2025
海の世界へ

二人は船内を回って休息している。
どうやら無人船みたいね。
航海日誌とワインは見つけたけど。
このワイン、なかなかいけるわよ。
あ、船が動いてる。

二人が船室を回っているうちに
なぜか帆が張られ、
風を受けた船は岸辺を離れていた。
魔法でもかかっているのかしら。

ヴィヴィアンは航海日誌を
読み終えた。
「・・・昨日は無人島で
クリスタル真珠を拾った。
・・・雲行きが怪しい。
嵐が近づいているようだ。」
というところで、
日誌は終わっている。

何かわかった?
クックドゥーって署名がある。
クックドゥーって言えば、
魔術劇場で客人になっている人でしょう。
確か二年前の春頃に、
広場に船の船員を勧誘に来て、
あなたに亡霊であることを見抜かれて、
改心したって聞いてるけど。
クリスタル真珠のことも書いてあるし、
その彼に間違いなさそうね。
何だか面白くなってきたわ。

ヴィヴィアンが呪文を唱えると、
鏡の扉が現れた。
船の中に扉をつけちゃうの?
クックドゥーに知らせに行くには、
手っ取り早いでしょ。
それに珍しい状況だから、
砂漠のみんなにも教えてあげましょう。

二人はセリーヌの家に
戻ってきた。
お帰りなさい。
あれ空を飛んで帰ってこなかったの?
ちょっと予定変更。
みんなをテラスに呼んできてくれない?
面白い話があるの。
とヴィヴィアンが言っている。

みんながテラスに集まった。
これで全員よ。
砂嵐が収まったので、
ツナとナディアはまた探索に出かけたわ。
アイスは、北西の海岸沿いで、
停泊していた無人の船を見つけたこと。
二人が船内で見つけた航海日誌から、
船長の名前がわかったこと。
いつの間にか船は出航して、
どこかに向かって航海中であることなど、
体験したことのあらましを話した。
そういうわけで、
私はこれから魔術劇場にいる、
船長のクックドゥーを呼んでくるつもり。
アイスは先に船に戻るけど、
一緒にいってみたい人いる?
とヴィヴィアンが言った。

恐竜も随分見たし、
そんな話を聞いたら、
休暇が終わった後でも気になっちゃう。
私もその船に乗ってみたいわ。
と佳奈が言った。
私も同意。
とエトナも言った。

私とダリオさんも行く。
私たち好奇心旺盛なの。
とシノが言った。
海上が舞台の夢って
なかなか無いんですよ。
私も行ってみたい。
とセリーヌが言った。

結局、ラルゴとシェルは、
海は苦手ということもあり、
留守番をすることになった。
セリーヌさん、
重装備でいくんですね。
これがモンスターハンターの
正装なのよ。
いつでも行き来できるみたいだから、
大冒険っていうほどじゃないけど、
新しい世界はワクワクするわね。
とシノが言っている。
解説)
続きます。
Dec 19, 2025
船を見つける

その頃、アイスとヴィヴィアンは、
北西に進路をとって飛行していた。
ようやく海が見えたわ。

この辺は見覚えがある。
まっすぐに海上を北に向かえば、
火山島に行けるわね。
海岸線が入り組んでいる。
今回は海沿いに飛んでみましょう。

二人はしばらく
リアス式海岸風の
海辺に沿って飛び続けた。

あ。あれは。
やっぱり飛んでみるものね。

二人は船に程近い浜辺に
舞い降りた。

座礁してるのかな。
それとも停泊してるの?

船名が書いてあるけど、
見たことがない文字ね。
間近で呼びかけてみたが、
返事がない。

二人は飛翔して、
デッキに上がり込んでみた。

船室に入り込んでみる。

ここには誰もいないみたい。
船内を探索してみましょう。
解説)
続きます。
Dec 18, 2025
砂嵐のあと

砂嵐はやがて収まった。

一階のテラスには、
ガリミムスが集まっていた。
避難していたんですね。
とシェルが言っている。

ナディアは車両のメンテを行っていた。
ガリミムスたちが去っていく。
この車、手作りっぽいですね。
オリジナルなんですか。
戦場になった瓦礫の広野で、
スクラップを寄せ集めて作ったの。
ビーグル号っていうのよ。

ツナもバイクの音響装置の調整を行なっていた。
さっきのすごい耳障りな騒音、
これで出してたんですか。
とダリオが尋ねている。
恐竜避けに開発したのよ。
年代物のバイクですね。
私も免許持ってますよ。
CGの新人研修で、
アフリカでサバンナを走ったんです。
と佳奈が言っている。
古く見えるのは形だけなの。
燃料は水だし性能は全然いいわよ。
シノが、
2階のテラスでコーヒータイムよ。
と声をかけた。

全員2階のテラスに集まった。
やっぱり外は気持ちがいいなあ。
そういえば
お腹がすかない?
ついでだから
もう一つテーブルを持ってきて
食事にしましょうか。

みんなで会食しながら、
あれこれと話している。
砂嵐ってよくあるんですか。
たまにだけどね。
天候に注意していないと、
砂漠で巻き込まれたら一巻の終わり。
恐竜はよく生きてますね。
埋もれちゃうのも多いんじゃないかな。
セリーヌさん。
それ恐竜図鑑でしょ。
ええ。勉強中なの。
私モンスターが専門で
恐竜のことは知らないから。
これ美味しいですね。
なんの肉かしら。

食事が終わり、
セリーヌはシノたちに武器を見せている。
こう構えて撃つのよ。
夢でそういうの見たら
忘れられませんね。

佳奈たちは、テラスの片隅に
うずくまっていた動物を見つけた。
君も避難してたのね。
なんていう名前かしら。
これはグリプトドン。
新生代の生き物で、
アルマジロの系統ね。
全長3メートルにもなるらしいから、
子供じゃないかな。
さすがシノ。

やがて夕暮れになり
佳奈たちはセリーヌに寝室に案内された。
いつも私が使ってる部屋だけど、
3人は寝られるから、ここを使って。
あ、ダリオさんは奥の小部屋ね。

なんだか長い1日だったわね。
みすずさんの家に行って、
湖畔を散歩してから、
シビルさんの住む火山島に行って、
帰ってきたらシノたちと出会って、
シノの家まで歩いて、
休憩してからサバンナまで歩いて、
アイスたちに出会って、
砂漠にきてから泉に出かけて。
一体何種類の恐竜に出会ったんだろう。
とても1日のこととは思えないわ。
ここは夢の中の世界だから、
現実世界では時間が経ってるのかも。
今日の日付は12月の18日よ。
えーもうそんなに。
解説)
続きます。
Dec 17, 2025
砂漠の泉 そのに

今度はパキケファロサウルスの群れが
泉を占有している。
シノはまた見つかっちゃたわね。
ここは対岸だから安全。
こっちに来たら逃げましょう。
あれ、何の音かしら。
遠方からサイドカーのついたオートバイと車両が
耳障りな音を立てながら近づいてくる。

水を飲み終えた恐竜の群れは
騒音に追われるように去っていき、
2台の車両は泉を回り込んで停車した。
乗っていたのはナディアとツナだった。
どうしちゃったの、
こんなに大勢で。
恐竜観察のご一行です。
とセリーヌが言っている。

私たちは砂漠の東を探索していたところ。
今日も特に成果はなかったわ。
探索するんだったら、
空から見渡せばいいんじゃないですか。
アイスかヴィヴィアンに頼めば?
と佳奈が言った。
そうなんだけどね。
ヴィヴィアンのアイデアで、
砂漠の調査は私たちに任されているのよ。
とナディアが言った。
車で砂漠を探索する楽しみを
残してくれてるわけ。
とツナが言った。
みんなゲーム感覚なんですね。

振動が伝わってくる。
ナディアは望遠鏡を構えた。

ラプトルが走ってくる。

その後ろを
ティラノサウルスが追ってくる。

こけてしまった一匹のラプトルが
たちまち捕獲されてしまった。

わー弱肉強食の世界なんですね。
と佳奈が言った。
それよりツナ、
砂漠の状態を見て。
強風が吹いている。
空模様怪しいですね。
とエトナが言った。
砂嵐になるわ。
家に帰りましょう。

一行は急いで引き返すことにした。

なんとか無事に帰りついたようだ。
解説)
続きます。
Dec 16, 2025
砂漠の泉

一行は2階のテラスに案内されて
砂漠の眺めを楽しんでいる。

ヴィヴィアンと二人で
また出かけちゃうんですか?
遊覧飛行の途中だったからね。
北を回って、海辺沿いに
みすずの家に向かうことにするわ。
とアイスが言った。
鏡の扉を使えばすぐ行けるんでしょう?
特にみすずに用事があるわけじゃないの。
空を飛ぶのが楽しいのよ。

佳奈たちはセリーヌの案内で
砂漠を散歩することになった。
アイスたちは西に向かって
飛び去って行った。

近くにオアシスのような泉があるのよ。
そこに行けば水を飲みにくる恐竜が
見られるわ。

近くってどのくらい?
すぐそこよ。

一行は泉の縁にたどり着いた。
わずかに草地が広がり、
泉は青々と水を湛えている。

あれはサイカニアね。
みすずの家の近くの湖でも見かけた。

地響きがとどろいて
やがて大型恐竜が姿を見せた。
あれはプラキオサウルス。
とシノが言っている。

水を飲みに来たんだ。

入れ替わり立ち替わりなんですね。
ここは貴重な水場だからね。
私たちもここから水を汲んでくるのよ。
解説)
続きます。
Dec 15, 2025
セリーヌの家へ

パラサイロロプスの群れが去って、
シェルに乗ったシノが戻ってきた。
大変だったわね。
中にいれば安全。
それにフロントウィンドウから、
恐竜がすぐ近くで見られるの。
それやってみたいなあ。

あれは何かしら。
太った牛見たいだけど、
たてがみがあるわね。
それじゃなくて、
空の上。

鳥影のようなものに目を凝らすと、
アイスとヴィヴィアンだった。
こちらに向かってくる。

二人は佳奈たちの近くに
舞い降りてきた。

久しぶりに砂漠のセリーヌの家から
みすずの家まで飛んでいたら、
あなたたちを見つけたので降りてきたの。
おや。
佳奈やエトナやダリオさんもいるのね。
休暇をもらってエトナと恐竜観察に来たんです。
と佳奈が言った。
僕はシノさんに案内してもらって
この世界に来たんですが、
佳奈さんたちと合流しまして。
とダリオが言った。
そうなの。
恐竜は観察できた?
それはもう大変で
色々ありつつスリルを堪能しています。
とエトナが言った。
恐竜は砂漠にもいるわよ。
私、サバンナとの境界までは
行ったことあるけど、
砂漠の中まで入ったことがないの。
興味あるなあ。
とシノが言った。
だったら連れて行ってあげる。

ヴィヴィアンが呪文を唱えると、
薄い煙が立ち込め、
草地に鏡の扉が現れた。
ヴィヴィアン、扉の魔法使えたっけ。
とアイスが言った。
この夢の世界にいるとパワーが増強するみたいで、
いつの間にか呪文を覚えたのよ。
ストレスがないせいかしら。

ヴィヴィアンに続いて、
佳奈が扉を抜けていく。
これって便利すぎない?
便利なのはいいことでしょ。

一行は砂漠のセリーヌの家の一室に
抜けてきた。
紹介するわ。
こちらは夢食いのモンスターハンターのセリーヌ。
コーヒーのアルミ缶みたいなのが、
未来の最終戦争で使われた
戦闘用ロボットのラルゴ4型よ。
戦争はもう昔のことですよ。
とラルゴが言った。
その昔が私たちにとっては未来なのよね。
とアイスが言った。
えーと、あなたたちから見て右から、
シェル、ダリオ、シノ、私の左にいるのがエトナ。
私は佳奈と言います。よろしくね。

みんなはすぐに打ちとけた。
シェルとラルゴは、
戦争中は敵同士だったんだねえ。
敵と言っても、僕は戦争忌避して森で暮らしていたんだ。
私は爆撃受けて瓦礫に埋まっていました。
などと話している。
ダリオとセリーヌは、
モンスターハンターってすごい職業ですね。
職業っていうわけじゃないの。
それしかやることがないのよ。
などと話している。
アイスとエトナは、
アイスが魔法を覚えたって聞いていたけど、
さっき空飛んでたの見て驚いたわ。
ああ、あれは九官鳥の羽根に乗ってたの。
などと話している。
佳奈とシノは
ヴィヴィアンと話している。
すごい大人数ですね。
今、砂漠に探索に出かけているけど、
他にツナとナディアも来てるのよ。
人数多すぎません?
成り行きだから仕方ないのよ。
解説)
続きます。
Dec 14, 2025
サバンナで

エトナと佳奈は
ラプトルをくわえたティラノサウルスを見つけた。

ティラノサウルスは
ここで食事をするらしい。
エトナは坂を下って
至近距離からカメラを向けている。

気配に気がついたのか
ティラノサウルスがエトナたちを振り向いた。
ひえー。
エトナと佳奈は
一目散に坂を駆け上っていく。

ティラノサウルスは
身を起こして、
数歩エトナたちの方に向かったが、
背後に現れたアクロカントサウルスに気がついて
また体勢を変えた。

アクロカントサウルスは、
獲物を横取りしようと狙って来たようだ。
両者は睨み合って
激しい威嚇の叫び声をあげている。

2頭の恐竜の死闘が始まった。
跳躍して飛びかかったアクロカントサウルスの片足に
ティラノサウルスが噛み付いて
鋭い牙を突き立てている。

数分間の死闘の末にティラノサウルスが勝者となった。
激しい叫び声の応酬を聞きつけたのか
ティラノサウルスの仲間がやって来たようだ。
エトナは夢中で撮影している。

すごい迫力だったわね。
あら、シェルとシノさんは?

シェルは、
パラサイロロプスの群れに遭遇して
子供達のおもちゃにされていた。
早くどっか行ってくれないかなーと
シェルの中でシノが言っている。
解説)
昨日は休載しました。また続きます。
Dec 12, 2025
サバンナへの散歩 そのに

テリジノサウルスたちは
しきりにシェルを転がしたり
引っ掻いたりしていたが。

とうとう諦めて
去っていった。

シノさん、大丈夫ですか?
支障ないわ。
シェルは核攻撃にも耐えられる
シェルター仕様だからね。
さてと、先に進みましょうか。

一行はさらにジャングルを進み。

ようやく視界が開ける場所に出た。
あの平べったい木が見えるってことは、
もうサバンナが間近よ。
マジか。
今の駄洒落なの?

一行は広々としたサバンナ地域に到着した。

哺乳類かしら。
奇妙な動物もいるのね。
シマキリンと名付けましょう。

エトナはさっそく撮影を初めている。
きっと珍種なんだろうなあ。

あら、ティラノサウルスのお出ましよ。
シノ、乗る?
またあとでお願い。
ちょっと手足を伸ばしていたいの。
私の内部座席は狭いのが難点ですね。
解説)
続きます。
Dec 11, 2025
サバンナへの散歩

森の小屋にようこそ。
とシノが言っている。

壁のポスターは恐竜マップですね。
そうなの。
私も最初この夢の世界には、
恐竜がいるって聞いて来たのよ。
あなたたちと同じ観光客ね。
居心地が良くてここに棲みついちゃたけど。
シノさんは、
どんな種類の夢食いなんですか。
私は好奇心旺盛な夢食いで、
いろんな人の夢を渡り歩くことが好きなの。
私のせいで旅行好きになる人もいる。
この小屋に落ち着いてからも、
南の未来の世界やあなたたちの世界にも
遊びに行ったわ。

シノは佳奈に優勝トロフィを見せている。
これは、今年の5月にもらったの。
いいなあ。
私は広場のベーカリーに来て、
もう二年くらいになりますけど、
まだコスプレコンテストで
優勝したことないんですよ。
エトナたちは
窓の外で気持ちよさそうに飛ぶ
翼竜を眺めている。

ではそろそろ出かけましょうか。
シノはシェルに
頭上のハッチを開けてもらい、
シェルの中に乗り込んだ。
わーかっこいいですね。

4人はサバンナに向かっていく。
そのカメラ、ニコンですね。
ボニーさんに予備に借りてきたの。

4人はジャングルを進んでいく。
まるで道になってるみたい。
プラキオサウルスみたいな
大型恐竜の群れが通ると、
こんなふうな細道ができるのよ。

やがて見晴らしいのいい
小さな広場のようなところにでた。
あ、あれは?
テリジノサウルスだわ。
腕に巨大なかぎ爪を持ってるけど、
植物食の恐竜よ。

エトナは密かに近づいて
撮影を始めたが、
気づかれてしまったようだ。

なんと仲間が来て、
エトナは囲まれてしまった。
シノの乗ったシェルが
突進していく。

シノは首を引っ込め、注意を惹くために
耳障りな騒音を発しながら、
手足を折りたたんで
球状の防御体制をとっている。
テリジノサウルスは
しきりにかぎ爪で引っ掻いている。
エトナは駆け戻ってきた。
エトナ、こっちこっち。
恐竜がシェルに気を取られている間に
隠れましょう。
解説)
続きます。
Dec 10, 2025
シノの小屋まで

みすずの家を出た4人は
シノの小屋に向かっている。

4人は湖の岸辺から、
森に分け入る道に入っていく。

シノは通い慣れた道のように
すいすいと先導していく。
小屋まで遠いんですか。
割と近くよ。

行手を横切って
恐竜が走っていく。
あれはラプトルみたいですね。
と佳奈が言った。
よく知ってるのね。
映画見たので。

新たに恐竜が現れた。
ラプトルを追っているようだ。
あれはなんでしょ。
アクロカントサウルスよ。
凶暴な肉食恐竜だから
見つからないように。

追うのを諦めたみたいですね。
ラプトルの方が俊敏だからね。

エトナは後ろ姿を撮影している。
すごい迫力だったなあ。
ダリオさんのいた世界にも
恐竜っているの?
いたっていう話ですよ。
やはり大昔に滅びちゃいましたが。

一行はしばらくジャングルの中を進み。

シノの小屋にたどり着いた。

小屋の中からロボットが出てきた。
シノ。おかえりなさい。
ただいま。お客様をお連れしたわ。
こちらはシェル。
とても頼りになる私の相棒なの。
解説)
続きます。
Dec 09, 2025
森の散歩へ

まじかで恐竜が見られて
すごく楽しかったわ。
ところでシビルさんは
夢食いなんでしょう。
夢食いって、
夢に棲みついたり、
夢をコントロールする存在で、
いろんな種類がいるって、
みすずさんが言ってたけど、
初めて聞く言葉で驚いちゃった。
シビルさんはどんな夢食いなの?

私は夢に入り込んで夢見る人に
インスピレーションを与える夢食いなの。
私が住み着くと、その人には
予知する力がよく働くようになる。
そういう能力は元々その人が
持って生まれた力なんだけどね。
その力を目覚めさせるだけなんだけど。
私のせいで予言者や巫女になる人もいる。
すごいんですね。
私の夢にできてほしいなー。
その人の持っている資質によるのよ。
耐性がないと壊れちゃう人もいるから。
すごいんですね。
私の夢には来ないでください。
私も消耗するからね。
そういう力を呼び起こすには、
その人にも私にも深い静寂や孤独が必要。
私は今はこの夢の世界で静養中なの。
でも世捨て人っていうわけじゃないのよ。
何事もバランスが大切。

佳奈とエトナはみすずの家に戻ることにした。
佳奈は色々お世話になりました
と言っている。
エトナは棚に飾ってある
優勝トロフィを見つけた。

シビルに呪文を唱えてもらい、
佳奈とエトナはみすずの家に戻ってきた。
お帰りなさい。
シノとダリオさんも着いたところよ。
とみすずが言った。

振り返ったシノが、
あ。こんにちわ。
と言っている。

4人は互いに挨拶をして
名前を名乗りあった。
みすずから事情は聞いたわ。
恐竜見物に来たんですってね。
ちょうど私もダリオさんに
この世界を案内するところだったの。
一緒に行動しましょう。
とシノが言った。

佳奈とエトナは、シビルの暮らしている
島で見た恐竜の話をしている。
最果ての火山島か。
あそこは肉食恐竜がいないから安全ね。
この前みすずさんから
この世界全体の見取り図みたいなことを
教えてもらいましたが、
どんなルートで行くんですか。
とエトナが尋ねた。
私の住む森の中の小屋まで行ってから
サバンナまで出かけるかな。
すごく広いから、
空を飛んだり魔法を使わないと
最果ての砂漠や小島や雪山にはたどり着けない。
南の洞窟を抜けて未来世界に行くのもいいけど、
それも徒歩だとかなりの強行軍になるわね。
でも恐竜を観察するには
森の中やサバンナで十分よ。
ダリオさんは魔族だって聞きましたけど、
魔法を使えるんですか?
僕は、別世界から来た魔族なんだ。
君たちの住む世界のアフリカに、
鏡の扉を通り抜けて来たんだけど、
どうも呪文体系が違うせいか、
この世界では魔法がうまく使えない。
ダリオさんの住む世界を
案内してもらったけど、
そこはすごかったわよ。
世界のスケールがみんな6倍なの。
とシノが言った。
その話はまた今度にしようよ。
ややこしくなるから。
とダリオが言った。

じゃあそろそろ出発しましょう。
とりあえず私の小屋まで。
シェルが留守番してくれているはず。
シェルって誰ですか?
あ、そうか。
みんな知らないのね。
シェルはシェルター型のロボットよ。
だるまさんみたいな形をしてるの。

かくて4人は
みすずの家を後にした。
みすずとピリカが
見送っている。
解説)
続きます。
Dec 08, 2025
島の散歩

エトナはカメラを構えている。
逃げないんですね。
大人しいのよ。

ここはシダが多いの。
恐竜がいるかもしれないから、
群生地に行ってみましょう。

あ、いましたよ。

佳奈の近くのシダの茂みから
ガリミムスが立ち上がった。
あらら。

エトナはさっそく
カメラを構えている。
ガリミムスは特に臆する様子もなく
シビルたちを眺めている。

3人は休憩している。
この島の恐竜たちは、
みんなシビルさんに懐いているんですか。
懐いているわけじゃないけど、
襲っては来ないわ。
前に火山の噴火があって森林が焼けた時、
フミコが来て魔法で森を修復したのよ。
その時のことを覚えているんじゃないかしら。

火山の見える
高台に行ってみましょう。

今も燻っているんですね。
水晶玉に封印されていた
火の精霊バーンのせいで噴火したんだけど、
水の精霊バルやヴィヴィアンたちの働きで
なんとか鎮火して、
今は元の姿に戻ったのよ。
噴火見たかったなあ。

3人は帰路についた。
この島の恐竜で、私が見かけるのは、
さっきの二種類くらいね。
島全体を調べたわけじゃないから、
他にもいるかもしれないけど。

散歩を終えて、
3人は小屋に帰り着いた。
解説)
続きます。
Dec 07, 2025
散歩の続き

佳奈とエトナは
みすずの家に戻ってきた。
あら、あそこの人誰かしら。
広場で見たことあるわよ。
8月初めのコンテストで優勝した人じゃない?
名前は忘れちゃったけど。

キッチンでみすずに出会った。
お帰りなさい。
湖畔の散歩はどうだった?
感動しました。
やはり本物は違うわ。
あのー、2階のベランダで
オレンジ色の髪の人を見かけたんですが。
ああ。
彼女はあなたたちが散歩をしている間に
遊びに来たの。

みすずはシビルを紹介している。
私はシビル。
あなたたち、コンテストで優勝した時、
広場で喝采してくれたわね。
よく覚えているわ。
私はエトナといいます。
あの時のことは私も覚えてます。
オレンジ色のその髪型は
すごくユニークなので忘れないわ。
私は佳奈。私も覚えてます。
サラたちと一緒にジープで
郊外に行った人でしょ。

4人はコーヒーを飲みながら話している。
この忘れられた夢の世界の中央部には
森林地帯が広がっていて、
そのちょうど真ん中くらいにこの家はあるの。
東に行くとサバンナがあり、やがて砂漠地域。
北に行くと海に出て、その向こうに小島がある。
西に行くと雪に覆われた山脈がある。
この世界には空き家が点在していて、
この世界を訪れた夢食いたちは、
そういう家を見つけて住み着くことがある。
森の中の小屋にはシノが住んでいるし、
東の砂漠の家にはセリーヌが住んでいる。
西の雪山の小屋にはラルゴが住んでいるし、
北の小島の家にシビルが住んでいるのよ。
随分広い世界なんですね。
そうなの。
でも、そういうことがわかったのはつい最近のこと。
アイスやヴィヴィアンが空を飛んで
最果ての地域の様子を教えてくれたの。
私たちが暮らすのはだいたいこの森の中だけ。
遠出をするのは危険だからね。
まだわからないことも多いのよ。

ヤミーがバナナを運んできた。
気楽に恐竜観察ができると思って来たけど、
けっこう危険が多くて大変な世界なんですね。
遠出ができないのは残念だなあ。
この湖の周辺なら大丈夫よ。
それにシノかナディアが帰ってくれば、
森の中ならガイドしてくれる。
彼女たちが戻ってくるまで待つのなら、
私の住む島に来てみる?
大人しい草食恐竜しかいないから。
とシビルが言った。

佳奈とエトナは
シビルの言葉に甘えることにした。
シビルさんも魔法を使えるんですか?
私は魔法は使えないけど、
行き来するために、
アイスに呪文だけ教えてもらったのよ。

3人は北の小島の
シビルの住む家に移動した。

霧が濃くて雰囲気あるところですねー。
そうでしょ。
火山の島だから割と温暖で、
静かな一人暮らしには最適。

あれはサイカニア。
みすずたちの住む森にいるのとは、
別種みたいだけど、
大人しい草食恐竜よ。
いい感じだなあ。
解説)
続きます。
Dec 06, 2025
岸辺の散歩

ディアナがいれば案内役を頼めるけど、
あいにく留守だし、えーっとシノは。
シノはハロウィーンに町に来てたけど、
帰る時にダリオさんと旅行するって言ってた。
ダリオさんの住む世界を見てから、
こっちの世界を案内するって言ってたから、
そろそろ戻ってくると思うわ。
とサラが言った。
シノは森の中の小屋に住んでるの。
恐竜観察の好きな夢食いなので、
頼めば喜んで案内してくれるはず。

ディアナかシノが戻ってくるまで、
危険だから遠出はしないほうがいいわよ。
戻ってきたら案内を頼みましょう。
それまでは家の近くにいて。
そこの湖の周りでも恐竜観察はできるから。
そーなんですね。
じゃあ、早速散歩に行ってきます。

みすずさんって親切な人ね。
恐竜に乗ってたのには驚いたわ。

みすずさんが言ってたみたいに、
湖の周りをぐるっと回ってみよう。

二人はヤミーに出会った。
さっきはどうも。
わー、バナナが取れるのね。
お一つ、いかがですか。
あ、この道はジャングルに続いています。
曲がらずにまっすぐ行けば湖を回れますよ。

二人は湖の岸沿いに直進することにした。
なんかワクワクしちゃうね。

草食恐竜のサイカニアが水を飲んでいる。
すごいすごい。
あ、あれは溺れているのかしら。
気持ちよさそうよ。
水浴びしてるんじゃない?
岸から転げ落ちたようにも見えるけど。

サイカニアたちが去ったので、
二人はさらに進んでいった。
大きいわねー。

プラキオサウルスは、悠然と
湖面を眺めていた。
魚影を見ているようだ。
解説)
続きます。
Dec 05, 2025
みすずの家で

サラが呪文を唱えると扉が開き、
3人はさっそくみすずの家に向かった。

3人は鏡の扉を抜けて、
みすずの家に到着した。
あら誰もいないのね。
ちょっと様子を見てくるから
ここで待ってて。

佳奈とエトナは、
湖の景色を眺めている。
ここがジェラシックワールドね。

サラはフミコと一緒に戻ってきた。

佳奈さんとエトナさんね。歓迎するわ。
といっても私の家じゃないけど。
とフミコが言った。
お世話になります。
今、みすずは散歩に出かけてるの。
あいにくディアナも精霊たちの国に出かけていて留守。
佳奈さん、サラから話を聞いたけど、
クリスマスまでの長期休暇なんですってね。
恐竜観察をするなら、この家を拠点にするといいわ。
泊まれる部屋を準備するからゆっくりしていって。
みんなに紹介するわ。

一行はフミコに案内されて、
一階のキッチンに向かった。
この子はミミコ。私と同じ魔族なのよ。
そこにいるのはピリカと言って、
子鹿のフィギアの精霊。

ミミコが泣き出したので、
フミコは部屋に連れて行き、
サラが案内することになった。
湖に面した廊下の向こうに
カエルがいる。
あれはカエル王女。
有名な夢食いのカエル大王の娘さんよ。
夢食いってなんですか。
夢の中に出現して夢に棲みついたり、
夢をコントロールしようとする存在の呼び名。
いろんな種類がいるの。
この家の主人のみすずも夢食いよ。
ふーん。
そういえば、ここは夢の中なんですね。
そうよ。
ここは忘れられた夢の世界。

一行が廊下を歩いていくと、
ロボットたちに出会った。
ちょうどよかった。
ロボットの皆さんを紹介するわ。
青いのがヤミー、赤いのがヤッピー。
向こうでオウム貝を採取してるのがヤビー。
みんな未来世界から来て、
ここで暮らしてるのよ。
コンニチワ。
こちらは佳奈とエトナ。
この世界に恐竜観察に来たの。
しばらく泊めてもらうみたいだから、
仲良くしてあげてね。
お世話になります。

サラはもう帰っちゃうの。
ええ。広場に戻る時は、
魔族のフミコに頼んでね。
彼女が呪文を知ってるから。
あ、なんだろう。
地響きがして、
ジャングルがわさわさ揺れていますよ。
と佳奈が行った。

ジャングルの中から
アンキロサウルスに跨ったみすずが現れた。
あらサラ。お客さん?
二人は恐竜観察に来たの。
しばらく泊めてもらえる?
もちろん大歓迎よ。
お二人とも普通の人間みたいね。
現実世界の広場でお見かけしたかしら。
みすずさんですね。
私はエトナと言います、どうぞよろしく。
6月初めのコンテストで優勝されたの覚えてますよ。
お世話になります。
私は佳奈。いつも広場のベーカリーにいます。
10月のハロウィーン月間にも来られたでしょう。
すごい恐竜に乗ってるみたいですが、
恐竜ってそんなに懐くものなんですか?
この子は特別。アンキローっていうのよ。
解説)
続きます。
Dec 04, 2025
クリスマスシーズン そのさん

広場ではクリスマスシーズン用の
飾り付けがほぼ完了していた。

今年もベーカリーの出店が作られ、
アルバイトのフローラもやってきて、
クリスマスケーキや七面鳥の予約受付や、
各種ケーキの販売を初めている。

毎年恒例で、
広場の出店は歳末の風物詩ね。
今年はちょっと値上がりしてるのよ。
やっぱり。

サンタも視察に来ていた。

今年も早いお出ましですね。
視察を終えたら、
肉まんを食べるのが楽しみなんだよ。

ドルフィンで旅行用に着替えして
装備を整えた佳奈がルビーと話している。

すっかり準備ができたようね。
護身用にこの銃を持って行って。
いいんですか。
随分頑丈そうな銃ですね。

CGで開発された最新式の拳銃よ。
少佐から特別に譲り受けたの。
どっかでみたようなデザイン。
あ、ブレードランナーの。
ええ、デザイン担当者が
SF映画オタクだったからって言ってたわ。

そこにカメラマニアのエトナがやってきた。
佳奈、恐竜を見に旅行に行くそうね。
私も一緒に行っていい?
もちろん。
マヤ先輩にも声をかけたんだけど、
レイチェルさんがいないので、
アンのメンテがあるからって断られちゃった。
二人の方が何かと安全。
と佳奈が言った。
エトナは、デイリープラネット紙と
フリーカメラマンとして契約してるでしょ。
鏡の扉や異世界のことは秘密だから、
撮影しても恐竜の写真は使えないわよ。
とルビーが言った。
はい。そこのところは承知しています。
純粋に趣味として撮影したいんです。

佳奈とエトナは
サラたちの部屋に向かった。
解説)
続きます。
Dec 03, 2025
クリスマスシーズン そのに

文学青年は
近くの神社の境内を散歩している。

ジェニーたちの部屋には、
恒例のクリスマス用の飾り物がレンタルされていた。
今年もミニツリーね。

文学青年が帰ってきた。
おかえりー。
神社の銀杏が綺麗だったよ。
おや、今年もミニツリーか。
これから粉雪をかけるところ。
とたまきが言っている。

たまきはミニツリーに、
小麦粉を振りかけた。
いい感じね。
と言っている。

探偵事務所にも
リタがドルフィンの倉庫から
ミニツリーを運んできた。

小麦粉じゃなくて、
粉砂糖の方がキラキラして
いいんじゃない?
それはもったいないよ。

サラたちの部屋には、
佳奈がクリスマスグッズを運んできた。
ご苦労さまと言われている。

人気のミニツリーは品切れで、
キューピーのサンタを持ってきました。

これ可愛いくて大好きよ。
ところでサラ。
私クリスマスまで休暇をもらったの。
それでレイチェルさんが言ってた
恐竜がいる世界に行ってみたいんだけど、
そこは未来の世界で、
鏡の扉を使わないと行けないんでしょ。
それでルビー先輩に言ったら、
サラなら呪文を知ってるって。
ふーん。
いいわよ。連れて行ってあげる。
恐竜は未来の世界にもいるけど、
もとは忘れられた夢の世界から来たもの。
そっちの方が恐竜が沢山いるから、
観察しに行くならそっちの方がおすすめね。
そーなんだ。
その世界には、広場のコンテストで優勝した
みすずやディアナが暮らしている家がある。
フミコもそこでミミコっていう子供の
世話をしているから、そこに行きましょう。
きっと歓迎してくれると思うわ。
でもね。家の周りで観察するだけならいいけど、
遠出してあちこち見て回りたいなら
それなりの装備はして行った方がいい。
わかったわ。
準備して出直ししてくる、
解説)
続きます。
Dec 02, 2025
クリスマスシーズン

クリスマスシーズンを迎えて、
広場では飾り付けが始まった。

ドルフィンの倉庫から、
様々な飾り物が搬出されている。

ドルフィンのマスターは、クリスマスツリーの
埃を払っている。
倉庫に新しく入荷したグッズはないんですか。
君たちの被っている帽子くらいかな。

佳奈はルビーと話している。
もうすぐ休暇もらえるんですね。
クリスマスの飾り付けが終わったら、
旅行に行こうと思います。

楽しんでいらっしゃい。
行先はアフリカかしら。
マークの村外れにはホテルもできたっていうし、
佳奈も去年遺跡探検に行ったから、
知り合いも多いんでしょう。

マークの村も魅力的ですが、
できたら恐竜を見に行きたいんです。
ハロウィーンの時に、
広場に帰ってきたレイチェルさんが、
「向こうの世界はまるでジェラシックワールドよ」
って言ってたでしょう。
私も今年の8月に、ジョー軍曹とエルザと一緒に
映画「ジェラシックワールド」を見に行ったので、
その言葉が気になっちゃって。
でも、レイチェルさんが行ったのは未来の世界。
鏡の扉を使わないと行けないんですよね。
行先の呪文を知らないと行けないわね。
レイチェルもツナもナディアも、
アイスもヴィヴィアンもフミコも、
あいにく今はこの町にはいない。
あ、サラに頼んでみたら?
サラたちの部屋に固定式の鏡の扉があって、
サラなら呪文を知っているはずよ。
ついでに配給するクリスマスグッズを
サラたちの家に届けてね。
わかりました。

広場の近隣にはドルフィンの倉庫から
クリスマスグッズが配給されて
飾られるのは近年の恒例になっていた。
高台の休憩所でも。

喫茶ペンギンにも。

広場でも飾り付けが進んでいた。

マンゴー亭の軒先でも。
あの箱の中身、毎年気になるのよね。
解説)
続きます。
Dec 01, 2025
コンテストの優勝者の発表

早くも師走。
広場では平穏な朝が訪れていた。

アンナとレイは
クリスマスシーズン用の
帽子を支給されていた。
これチャイナドレスに
全然似合わないと思わない?
色はマッチしてるわよ。

ベーカリーのテーブル席では、
ルビーたちが月例のコスプレコンテストの
優勝者の選考会をしていた。
先月は新しい登録者っていなかったわね。
シモーヌっていう観光客の人が来たけど、
彼女は参加登録しなかったし。
この町の住民の常連から選びましょう。
みんな参加賞のチョコレート狙いで
最近は手を抜いて普段着で登録するから
選ぶのが難しいのよ。

佳奈とリタが、
参加賞のチョコレートが入った、
掴み取り用の箱を運んできた。
ルビー、そろそろ発表予定の時間よ。

結局決まらなかったなあ。
いつもながら私に一任されちゃた。

ルビーは広場を眺めている。

ルビーはマイクをオンにして
発表を始めた。
みなさん。
先月のコスプレコンテストの
優勝者を発表します。
厳正中立な審査の結果、
優勝されたのは
赤い帽子を被ったレイさんです。

レイ、良かったわね。

万来の拍手と歓声の中、
レイは優勝トロフィを授与されている。

私が優勝した理由聞いてもいいですか。
クリスマスシーズンの到来を
象徴するコスプレっていうところかしら。
とルビーが言った。
この帽子、さっき支給されて
被ったばかりなんですけど。
細かいことはいいのよ。
解説)
続きます。