Haizara-Cho::Suigara-yama 99[Shinsuke Kirita]

音楽イベントの準備

翌朝になった。
広場は突然の音楽イベントの準備で、
やや慌ただしい雰囲気が漂っていた。




ルビーは大道芸人たちと話している。

面白そうな企画ですね。
僕らは何を。
しばらくこの場所を空けてくれればいいのよ。
もちろん演奏にも参加して、
必要なら伴奏もしてくれると助かるわ。




故障したバイクをドルフィンに預けに来たトムは、
アイスと話している。
久しぶりね。熱いお茶飲んで
肉まんでも食べない。




音楽イベントやるんですか。
誰でも飛び入りの参加自由なんだってさ。
のど自慢大会みたいですね。
出てみる？
僕は聴くだけで。




ドルフィンスタッフが、
パイプ椅子を持ち出してきている。




通行の邪魔にならない程度に。

よっこいしょ。
という声が聞こえる。
今井舞も手伝っているようだ。




ジョニーがウッドベースを弾いて、
ドミノと音合わせをしている。




なんとなくなんとかなりそうね。
と夏木さんは思っている。




大道芸人たちはベーカリーで
食事を奢ってもらっていた。

しかし僕らが毎日演奏している時も、
基本は飛び入りの参加自由なんだから、
あまり変わらないんじゃないかなあ。
聴衆用の椅子席が並んでるところが違うのよ。
そこですか。




ルビーはマイクを手にして、
アナウンスを始めた。

みなさん。
広場で音楽イベントを始めます。
ジャンルは問わず、どなたでも参加できますので、
出演希望者は気軽にベーカリーまでお申し出ください。
また特に優れた演奏や歌唱には、
賞品をご用意しています。




こんな感じでよかったかな。
ルビーありがとう。上出来よ。
さあ、焼き芋食べましょ。



解説）
続きます。

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