Aug 13, 2024

探偵事務所での会話

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探偵事務所では
飲み物がコーヒーから
ビールに変わっていた。


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テーブルには
各種ソーセージと、
チーズが並んでいる。


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フミコさんは魔族の方だとか。
私は仕事柄現実路線で、
魔法とかそういうのは
苦手だったんだけど、
この町に来てからは驚くことばかり。

確かに精霊とか、
別世界から来てる人とか、
色々いるみたいだからね。
見かけではわからないけど。
と探偵が言った。


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魔族にも住みやすい所みたいですね。
大昔に私たちが魔族だけで都を作ったのは、
普通の人たちからの迫害があったからなんですよ。

でも魔族や精霊や人間の区別って、
生命の営みっていうことから言えば、
それほど厳密なものじゃない。
例えば、そこにおいでのモモコさんっていう方、
すごく呪力をお持ちなのを感じます。


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え。私のことですか?
呪力って。
私、魔族じゃないし。

魔族じゃなくても
呪力を持つ人はいるのよ。
そんなにパワーをお持ちなら、
これまでに色々不思議な体験をされてるはず。


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あら、この大きなヤモリ。懐かしいわ。
爬虫類好きのレプティリアンたちがよく飼っていた。
ソーセージが食べたいって言ってるわ。


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ダルメの言葉がわかるんですか。
いいなあ。モモコやミューみたい。
と鷲尾翠が言った。

それクレステッドゲッコーというヤモリの、
ダルメシアンという品種にそっくりだそうです。
知能も高くて、サイズもずっと大きいですが。
ダルメって呼んでいます。
そのレプテュリアン、
トカゲ人間からもらったんですよ。


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そうそう。
去年の初めだったか、トカゲの顔をした人物に、
広場で失くした「カメ新聞」を探して欲しいという
依頼を受けたことがあってね。
見つけたお礼にと言って、カプセルをもらったんだ。
なんでも月世界でガチャをやって、
その景品だとか言ってたな。
そのカプセルから出てきたのが、そのヤモリなんですよ。

そうだったのね。
そのトカゲ顔の人物の容姿、
思い出せますか。


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探偵は昨年の2月9日に、
トカゲ顔の人物が事務所に来た時の情景を
思い浮かべてみた。


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やっぱり。
リザードだったのね。

お知り合いだったんですか。
あのトカゲ人間、時々ここに来るんですよ。
私が最初に知り合ったのは、
一昨年のハロウィーンの時でした。
私がサラに作ってもらったトカゲ頭の
被り物を被って広場にいたら、
お仲間と勘違いしたみたいで、
「人類のコスプレ文化を見るのは楽しいですな。」
って声をかけられたの。
と鷲尾翠が言った。

なるほどね。
早とちりしたのもリザードらしいわ。
そのトカゲ人間は私の恩人。
彼が伝承の呪文をアイスに教えてくれたおかげで
私は蘇生できたんです。



解説)
続きます。
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