Jul 09, 2024
マークの家に寄る
フラハの家では
佳奈とラッセルが加わって、
話に花が咲いていた。
ハンスさん。
ゴリラのシーザーのことはご存知なんですか。
私がいた時はまだ生まれてなかったな。
私の頭蓋骨を家宝にしてくれていたと、
さっきリンから聞いたが。
ハンスさんはこれからどうされるんです?
生き返ったばかりでまだ何も。
しばらくはクラウドの家で静養よ。
そのうちリンリンにも会いたいが、
自分だけ生き返って、
フミコの蘇生が叶わない以上、
なんだか申し訳ないなあ。
それを聞いていたアイスが、
ラッセルさん、帰りの出発を早めませんか。
と言った。
そうだね。明日にでも出ようか。
なんか大勢で押しかけちゃったみたいで。
いやいやなかなか楽しかったぞ。
何かあればまた来るといい。
アイス君とやら、君は魔術はさっぱりなようだが、
なかなか見所がある。
それ褒めてるんですよね。
ということで一行は
フラハの家を後にすることになった。
マークが、明日帰るんなら、
準備もあるだろうけど、
名残惜しいから、
これから僕の家に遊びに来ないか。
と言っている。
アイスと佳奈は是非行ってみたいわ、
と言っている。
ということで、フラハの家からの帰り道。
マークの家へは、ラッセルも付き合うことになった。
リンはまた変わったトカゲに見とれている。
この辺おかしなトカゲが多いのよね。
蔓草の門の前でリンとハンス親子と別れて
4人はマークの家に向かっている。
佳奈は草陰で何かしているシーザーを見かけた。
シーザーは大きな袋のようなものを
背負っている。
シーザーはマークとも知り合いのようだ。
キノコを採っていたんです。
みなさんにもお分けますよ。
それは嬉しいね。
これはバター炒めにすると美味いんだ。
とマークが言っている。
あなたにお礼にもらった頭蓋骨の人、
蘇生したのよ。ハンスさんっていう人。
と佳奈が言った。
それは良かったですね。
リンリンに会ったら伝えておきます。
ちょっとひらけた場所に
マークの住居はあった。
あれが僕の家だよ。
とマークが言っている。
見通しのいいリビングね。
裏手にジャングルが迫っているんだ。
何もないけどくつろいで。
と言っている。
しばらくして、
マークはそうそうと言って
隣室から大きな羽根を持ってきた。
ラッセルにこれを見せたかったんだ。
僕も君のいろんな秘境探索の話に刺激されてね。
ジャングルの奥地に探検に行ったんだけど、
ある山の山腹で見つけたんだよ。
あの遺跡とは全然別の方角だよ。
だけどこんなに巨大な鳥の羽根って見たことある?
君とブラッドもアイスも佳奈も
あの遺跡の調査を終えて、
ここに来る機会はもうないかもしれないね。
でも、改めていつか
この鳥の調査をするっていうんなら、
その時には僕が案内役で付き合うよ。
とマークは言った。
わかった。ブラッドと相談してみる。
とラッセルが言った。
私はもしフミコの蘇生がうまく行ったら、
フミコを案内してここに戻ってくることになるわ。
その時また会えるわよ。
とアイスは言った。
解説)
続きます。
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