Jun 11, 2024

アーネスト

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佳奈たちはシーザーの傷の手当てをしてもらうため
アーネストの家に向かっている。


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アーネストの家は
渓流の際にあった。

ちょうど戸口に
アーネストが立っていて、
佳奈たちに気がついたようだ。

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二人はシーザーの
傷の手当てが終わるのを待っていた。
ここは先生の自宅兼診療所なの。


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やあ治療が済んだよ。
関節がやられていたから、
ねじ釘を打ち込んで
セロテープとホッチキスで
補強しておいたからもう大丈夫。
あ、今のは冗談だよ。
先生は冗談が好きなの。


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君たちは遺跡調査のために
谷に向かうんだろう。
あのあたりにはグリーンマンがいるから、
気をつけたほうがいいぞ。

グリーンマンって人間なんですか?
元人間と言えるのかもしれない。
原住民は森の精霊だと言ってるがね。
ゴリラなら大丈夫だが、
人が噛まれると感染して大変なことになってしまう。
ここではその治療研究も行っているんだ。
患者さんがいるんですか?
いるよ。会ってみるかい。


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二人は病室に案内された。
ベッドに横たわった青年のそばに
銃を携えた兵士らしき男が
新聞を読んでいる。


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あ、先生。

調子はどうかな。
今日は気分がいいです。
と言っている。


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治療も結構危険を伴うんでね。
彼らは私の部下なんだ。
実は私はある組織のリーダーでね。
祖国を追われ、アフリカに転戦して
某国の内戦に手を貸したせいで、
国際的に指名手配されてしまった。
ジャングルに潜伏して逃避行している際に、
マークに出会ったんだ。
この集落は身を隠すには最適の場所だから、
私のような人も多いようだよ。
ふむ。仕事の後の葉巻はうまいなあ。
とアーネストは言った。


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佳奈たちがアーネストの診療所を出ると、
シーザーがお礼を差し上げたいと言って、
自分の家まで案内してくれた。


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これ、家宝にしてたんですけど差し上げます。
魔術師に呪文を唱えて貰えば、
蘇らせることができるそうです。

それを見た二人は、
あ、お礼なんていらないから。
そうよ、お気持ちだけで十分。
家宝なんでしょ。大事にしなくちゃ。
と言っている。


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二人はシーザーと別れてクラウドの家に戻ってきた。

色々あって随分時間かかっちゃったわね。
とうとう断りきれずにもらっちゃったけど、
よかったのかしら。



解説)
続きます。
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