Jun 09, 2024

マークに会う

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リンに呼ばれて
アイスと佳奈が部屋から来てみると、
男性がいた。

こちらがマーク。
私たちのリーダーなの。
と言っている。
ようこそ我がアルカディアに。
とマークは言った。


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再会したマークとラッセルとブラッドが
近況を話しあっているうちに、
日は暮れて、夜空に星が輝き始めた。


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夕食は肉と野菜とフルーツが
メインのようだ。

量だけはあるから
たっぷり食べてね。
と言っている。


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これアフリカ料理ですか?
もっと抽象的で無国籍な感じね。
などと言っている。


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食後、思い思いにくつろいで
懇談している。
アイスはマークに
ちょっと聞いてみたいことがあったのだった。

マークさんは別世界から来たって聞いたんですが、
そこは第二次世界大戦の最中だったとか。
うん、信じてもらえないかもしれないが、
僕はアフリカ戦線に従軍していたんだ。

異世界があるというのは信じますよ。
実は私、第二次世界大戦中の兵士たちが暮らす
異世界の村に行ったことがあるんです。
そこではその村だけが世界と隔絶されていて、
自衛のため米兵とドイツ兵が共存していたんですが、
彼らにとって戦争自体は終わっていない。

興味深いね。

ただ、その村の住人たちは人間じゃなくて、
フィギアの精霊だったんですが、
本人たちは自分は人間だと信じていたんですよ。

僕の記憶も作られたもので、
僕も元はフィギアの精霊だったかもしれない。
ということか。
昔の世界のことはだんだん忘れてしまって、
どうでも良くなっちゃったなあ。
でも僕の場合、
砂漠で嵐に襲われたのが世界が変わるきっかけだけど、
君はどうやってその異世界に行けたの?

仕組みは分かりませんが、魔術師が作る魔法の扉ですよ。
異世界の間を行き来できる扉があるんです。

ふむ。自分の身に起きたことを思えば、
そんな童話みたいなことでもあり得そうに思えてくるね。
この集落にも魔術師はいることはいるが。


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隣のスペースでは、
佳奈たちが話していた。

リンはどうしてこんな密林の奥地に来たの?
私とクラウドは探検家だったから、
アフリカの現地の部族に伝わる古い伝承をたよりに
遺跡を探索していたの。
遭難しかけていた時にマークに助けられてね。
それ以来この集落を拠点に、調査をしてるのよ。

ラッセルたちにも協力してもらって
遺跡らしき建造物を見つけたのは最近のことなんだ。
かなり古いものらしいが、まだよくわかっていない。
建造物は複数の場所で見つかっている。
それらをつなぐ地下通路があるようなんだが、
その入り口を見つけるのが今回の調査目的なんだよ。
とクラウドが言った。

通路があるとすれば、その規模からして、
広大なエリアにまたがっている。
地下に都市があったのか。
アリの巣みたいになっている可能性もあるね。
ロマンだろう。
とラッセルが言った。


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これからちょっとお酒を、
という男性連中と別れて、
部屋に戻ったアイスは
満天の星空を眺めていた。


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アイスは就寝前に護身用のコルトの整備をしている。
これ使うことがあるのかしら。
銃の整備は長年の習慣になっているのだった。


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今日は舟に乗ったりジャングルを踏破したり
豹と出くわしたり色々なことがあった。
ベーカリー前の広場でのんびり過ごすのとは大違い。
それにあのマークっていう人、
どこかでみた気がするんだけど。
などと思い巡らしながら
アイスは眠りに落ちていった。



解説)
続きます。
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