Apr 11, 2024
ジェーンの世界
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デジャでヴィヴィアンとハリーが
話している。
魔族や悪魔と普通に付き合う天使って
聞いたことないわね。
あの天使は結構特別なんだよ。
それで局長を任されているんだろう。
それにしても、
デュアンの身の上話は初耳で驚いたわ。
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俗世間から隠遁したがっていたデュアンと、
逆に自分だけの夢の世界に閉じこもって
他人のいる別世界に憧れていたメルティ。
二人に魔術劇場の部屋の管理してもらうなんて、
お父さんも考えたわね。
すべて成り行きだよ。
こっちも助かってるしね。
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その時、メルティがやってきた。
おや、噂をすれば影かな。
この店まで来るなんて珍しいわね。
何かあったの?
実はこのところ
トマソンさんの様子が心配なんです。
ずっと眠ったきりで。
ということは。。。
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トマソンは、夢の世界にいた。
いつも見る世界なので、
自分で夢を見ていることを自覚しているが、
このところ感覚が鮮明になり、
あらゆるものがクリアに感じられて、
感覚的にはとても夢とは思えない。
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一人でサバイバル生活をしているジェーンは、
その隣の居間で、
サイドテーブルの上に座っていた。
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カラーの輪ゴムが入った箱と、
透明な指サックの入った袋を見つけたので、
指サックに足を入れて輪ゴムで留めて、
靴の代用品の工作をしていたのだった。
これならシンクで水に濡れても大丈夫。
と呟いている。
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その時キッチンの方で物音がした。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240411202526.files/a8.jpg)
振り向くと、
キッチンのテーブルの上に、
男の人が立っている。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240411202526.files/a9.jpg)
ジェーンは身を翻して
サイドテーブルの縁にぶら下がると。
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思い切りよく飛び降りた。
予想した通り、
うまく座布団の上に着地した。
![a92](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240411202526.files/a92.jpg)
ジェーンは、
キッチンテーブル目指して
小走りに走り。
![a93](/~shimirin/blog/kirita/entries//20240411202526.files/a93.jpg)
屑籠を利用して
椅子の上までよじ登って、
男(トマソン)の様子を窺っている。
解説)
ジェーンの住む世界と、
トマソンの夢の世界が、
重なったようです。
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