Apr 25, 2023
メルティの夢の部屋 そのなな
メルティたちは、
顔の出現に驚いている。
そのピンクがかった顔はよく見ると、
メルティそっくりだった。
叫んだのは私。
でもその原因を作ったのはあなた。
世界には見かけと違うものもある。
夢の中にものを持ち込む時には
よく考えてね。
顔は普通の顔色を取り戻し、
かすかに微笑みを浮かべて、
やがて赤いバラの花の中に
沈むように消えていった。
今のはなあに。
すごく綺麗な人だったわね。
もっと言って。
最初一瞬、モローの「出現」かと思ったわ。
何のこと言ってるの?
などと話していると、
ジョンが目を覚ました。
あ、ジョン、大丈夫?
わけわかんないけど、大丈夫だよ。
と言っている。
メルティたちは部屋の探索を続け、
一巡りして帰路についている。
ここから草がなくなっているよ。
懐かしい明かりの灯った樹木も生えている。
樹木の枝にぶら下がっていた、
派遣コウモリのひそこが、
羽ばたいて騒いでいる。
ヴィヴィアンが気遣って、
差し向けてくれたのね。
なんて言ってるの?
机や椅子がどんどん出現してるって。
魔法のドアの近くの
部屋の隅まで帰り着くと、
家具セットが出現していた。
メルティたちは
絵画も運んできて、
一息ついてお茶を飲んでいる。
シュレディンガーさんも、
サルバドールさんも、
結局見つからなかったね。
猫たちもなんだか寂しそう。
メルティが絵を見ていると、
その時、微妙な変化が。
あれ。あの顔。
解説)
夢の世界の話は、
まだ続くようです。
ギュスターブ・モロー「出現」
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