Jan 22, 2023
会話の続き そのよん
サラたちが戻ってくるまで
しばらく時が経ったようで、
応接室のテーブルには
ワインなども追加されていた。
サラはさっそくメルティの部屋で
起きていた出来事を報告している。
カウボーイの話によると、
最初の魔法の扉が消えていたって。
新しい専用の扉をつけたせいなの?
その話だと、
扉が消えたのはサラたちが行く前のことだから、
新しい扉とは直接関係はないと思う。
ただ彼が通ってきたというのが。
日差しが強くて風ばかり吹いているような世界。
そこは特別な場所なんですか?
とメルティが尋ねた。
特別といえば特別な異世界だよ。
とハリーが言った。
色々な呼び方があるが、
夢の底のような死に近い場所だ。
あるいは、人や生き物は亡くなると
必ずその場所を通るというふうに
信じている人たちもいる。
私たち魔族の魔法の扉を使った呪法でも
その場所への道筋をつけることはできないんだが。
選ばれたものだけが
いける場所だという人々もいるね。
とマーリンが言った。
私は勝手に「夢の故郷」って呼んでるの。
とヴィヴィアンが言った。
選ばれた精霊たちが見る夢の中に現れるっていう
言い伝えもある。
その時ハリーの懐から床に
降りていた黒猫の周りから、
薄い煙が立ち上って
黒猫がマリアに変身した。
初めてその様子を見たメルティは、
自分の体が大きくなったのにも驚いたけど、
猫が女の人になるなんて、
ここって何でもありの世界なんですか?
と言った。
こんなの見たら誰でも驚くわよね。
でも何でもありじゃなくて、
これは私の特殊能力なの。
私はハリーの姪のマリア。よろしくね。
そうか。猫だったあなたが
私を夢から覚ましてくれたのね。
「夢の故郷」か。
なかなか味のあるネーミングですね。
そのカウボーイはあの世界で
死線を彷徨っていたのかもしれない。
とバグが言った。
あるいはもう元の世界で、
本人は死んでしまっているのかも。
それ以上言うと規約に触れるんじゃない?
とミラが言った。
解説)
会話は脱線しながら
続いているようです。
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