Nov 29, 2022
対策会議 そのさん
![a1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a1.jpg)
トラネコが、
そんなことできっこないよ。
と言うと、
ヴィヴィアンは呪文を呟いた。
すると薄い煙が立ち上った。
![a2](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a2.jpg)
なんとトラネコの体は
人間の姿に変わってしまった。
![a3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a3.jpg)
わーなんだこれ。
あ、ありがとうございます。
これでバラクラバが被れます。
![a4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a4.jpg)
いいんですか。
あんなことやっちゃって。
デビルに不可能はないのよ。
そういう意味じゃなくて。
![a5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a5.jpg)
ヴィヴィアンがデジャに戻り、
会議のことを聞いてドルフィンに向かった頃には
夕暮れになっていた。
![a6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a6.jpg)
みなさんが集まったようなので、
これから対策会議を始めます。
とルビーが言った。
問題は、魔法の扉を通して、
異世界の住民が自由にこちらの世界に
来られるようになったということ。
もちろんこちらの世界の住民も
向こうの世界に行けるんだけれど、
その秘密を知っているのは、
少数の人たちだけです。
モモコやエトナ、ナオミは
来られなかったけれど、
おもに、そういう人たちに
集まってもらったわけです。
![a7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a7.jpg)
元々あの世界は、とジャンが言った。
僕が家の庭に作ったジオラマの村がモデルなんだ。
住民たちはみんな僕が持っているフィギアが
元になっている。だから異世界と言っても、
完全に別世界というわけじゃなく、
こちらの世界にモデルがあって、
こちらの世界に住む僕たち人間の想像が
実体化した世界と言ってもいいと思う。
![a8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a8.jpg)
私もね。ジャンさんが持っている人形に
宿っている精霊で、今はあの村で暮らしています。
とリリスが言った。
でもね。あの世界を作っているのは
人間の想像力だけじゃないのよ。
私みたいな精霊の力も働いているの。
![a9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a9.jpg)
確かに言われていることは、
おっしゃる通りなんでしょうけど。
とジョー軍曹が言った。
私たち、村の住民からすれば、
どんな力が村や村人を生み出しているか、
ということには、あまり関心がないのです。
私たちにとって唯一の現実は村の生活にあります。
こちらの世界のみなさんにとって、私たちは
ジャンさんのジオラマ趣味や精霊の魔力が生んだ
想像の産物かもしれませんが、
みなさんだって誰かの想像の産物かもしれませんよ。
でもそんなこと、普段誰も気にしないでしょう。
![a91](/~shimirin/blog/kirita/entries//20221129203309.files/a91.jpg)
あなた面白いこと言うわね。
とヴィヴィアンが言った。
気に入ったわ。ジョー軍曹。
解説)
対策会議がようやく始まりましたが、
話題がどんどん逸れそうです。
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