Sep 16, 2022
ヴィヴィアンの変化 そのさん
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b1.jpg)
女性のデビルを見るのは久しぶり。
と白い翼の人はつぶやいた。
あ、これは失礼。
私、管理局からきました。
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超常現象の研究家で魔族のハリーさんと、
養女のヴィヴィアンさんですね。
あなた方この町で最近、
転移に関する魔法をよく使われているようで。
それは構わないんですが、
ちょっと問題があるんです。
![b3](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b3.jpg)
あなた方が関係している
いくつかの異世界との間で、
その境界が揺らぎ始めています。
それも別にいいんですが、
一応気にしておいていただけると
いいかなと。
![b4](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b4.jpg)
管理局って、どこにあるんですか?
それに、なんの管理をしてるんです?
異世界間の交通整理のようなことですよ。
もっとも私もそのうちの一つの住人で
うえから委託されているだけですので、
詳しいことは申せません。
本来世界というのは泡のように生まれて
泡のように消えてゆくものなのです。
だから本当は管理も何も
あったものじゃないんですが、
まあ、上のものの目に余るというか、
そういうこともあるようですから。
![b5](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b5.jpg)
じゃあ私はこれで。
と白い翼の人は言った。
あ、待ってください。
私、翼が生えちゃったんですけど、
これって。
ああ、それはあなたがデビルになった
あかしですので、元には戻れません。
それがあなたの本来の姿です。
デビルって。悪魔ですか。
世界によって呼び名も意味合いも様々。
あ、その姿が気になるなら、
変身すればいいだけのことよ。
![b6](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b6.jpg)
白い翼の人は、池の方に向き直ると、
羽を打ち振った。
たちまち体が宙空に浮き上がり、
その姿は、やがて迷いの森の方向に飛び去っていった。
風を受けた池の面には
波紋がしばらく残っていた。
![b7](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b7.jpg)
なんだったの今の人。
白い羽根を落としていったよ。
![b8](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b8.jpg)
姿は天使によく似ていたな。
何かの告知じゃなくてよかった。
ただの忠告だったみたいね。
でもあなたが悪魔になったことはわかったわ。
とカーミラが言った。
それって名前だけでしょ。
デビルって言ってよ。
![b9](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220916202800.files/b9.jpg)
それと姿が気になるなら、
変身すればいいって言ってた。
セリアは今ここにいないけど、
私自身が変わればいいってことね。
できるかしら。
コツを教えてあげるわ。
とカーミラがいった。
解説)
登場した天使風のフィギアは、
パソコン部屋の壁にずっと
吊り下げていたのを使用したので、
相当貫禄がついていました。
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