Aug 30, 2022
星空を見る そのさん
翌日のベーカリー前。
プラネタリウムの鑑賞イベント、
いつまでやるの?
町のみんなが見られるように、
しばらくやろうよ。
今日も入れ替わり立ち替わり、
住民たちが見にきていた。
ジルとギルダも
見てきたところのようだ。
綺麗だったね。
と言っている。
高台の休憩スペースには、
ハリーが散歩に来ていた。
もう虫の音が盛んで、
すっかり秋めいてきましたね。
そこにプラネタリウム帰りの
二人がやってきた。
あ、ハリーさん。
またここでお目にかかれるとは。
とジルが言った。
ここから見下ろせる森や郊外の景色が
すっかり気に入ってしまってね。
いい季節になってきたし、
近々妻や娘を連れて
行って見たいなと思っているんだ。
それなら、良かったら、
私の別荘をお使いください。
そこなら、迷いの森も近くですし、
お好きなだけ逗留できますよ。
ふむ。それは有難いな。
お言葉に甘えるとしよう。
ところで、お隣のお嬢さんは、
以前、ジャンさんの倉庫の扉から行った
異世界でお見かけしたことがあるんだが。
ハリーは、ジルからざっとこれまでの経緯を
聞いて驚いたようだった。
ふうむ。
君はエルマと呼ばれていたように思うが、
ギルダ、と名前を変えたのか。
心機一転というわけだね。
こちらの世界で過ごす時間が多くなると、
本当のエルマさんが御迷惑じゃないかって。
自分そっくりの人が
自分と同じ名前を名乗っているなんて。
それも名前を変えた理由の一つなんです。
とギルダは言った。
なるほど。とハリーは言った。
どうしてその名前に?
名前思いつかなくて、
ジャンさんが見たっていう
映画のタイトルから取ったの。
とギルダは言った。
解説)
ジルとハリーは、初対面ではなく、
2022年6月22日「ハリーとの対話」で
知り合っていたのでした。
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