Haizara-Cho::Suigara-yama 99[Shinsuke Kirita]

景品の行方

午後になると、
広場の片付けはほぼ完了していた。




ジェニーがイベント参加の
景品の受け取りを兼ねて、
ドルフィンの倉庫に
愛用のギターを預けに来ている。

ジェニー、昨日は最高だったわ。
興奮して失神した人もいて、
このやかんのお水が役に立ったの。
あ、参加の景品のニットの帽子もう品切れみたいよ。
私はチョコでいいの。




旅芸人たちもいつもの演奏を始めていた。
景品のニット帽を被っているようだ。




佳奈はライトニングに広場を案内している。

このミカン安くて甘いですよ。
味見しませんか？




フレイムは洗濯したての服を着ていた。
舞が漂白剤入りのお湯に漬け込んだらしいよ。
さすが新品みたいになったね。
と言われている。




やがてみんなが貰いに来て
出場者への景品はすっかり無くなった。
あっという間だったね。
結局何人参加したの？

えーっと、大道芸人たちが５人。
子供たちが二人、シタールのフラハさん、
バイオリン二重奏の二人、４人編成のジャズバンドと
メアリー＝ケイト、４人組のバービーガールズ、
三味線弾いた魔子さん、ルビーたちのロックバンドが４人、
MPCSも４人、スパイダーリリーと麻生さん、
重複する場合は数えないとして、
シャンソン歌った人とバックでピアノ弾いてた人、
古い歌謡曲歌った人で、何人になる？
３０人！
３０人か。
チョコは少し多めに用意したはずなんだけど。
他に誰かいたっけ。




他にチョコをもらったのは、
大道芸人たちと一緒に歌った
ドラコとレプティだった。

ダーダーと言いながら
嬉しそうにチョコを食べている。




子供達は、特別に
ニットの帽子とチョコの両方をもらった。

これ大きいね。
少しづつ食べよう。
10日はかかりそうだね。




景品にはチョコをもらう人がほとんどだったが、
いつも広場で演奏する大道芸人たちには、
防寒用に帽子が人気だった。



解説）
続きます。