Jun 16, 2023
広場であれこれ
広場には歌声をかき消すように
エンジンの始動音が響いていた。
いいなあ、
ツーリングに出かけるんだ。
バイクが3台
所狭しと並んでいる。
準備はOK。
とボニーが言っている。
随分ふかしてるわね。
子供達は騒音を気にしていないようだ。
ふかしたお芋
食べたいなあ。
と言っている。
私たちも行きたいね。
今度サイドカー付き
オートバイで行きましょう。
運転は任せるから。
じゃ出発。
と言ってボニーたちは走り出した。
ドルフィンの中では、
ルビーがハリーに来てもらって
話を聞いていた。
それでその魔王メイヴのことなんですが。
何かご存知ないですか。
確かに私は魔族の者だが、
魔王メイヴというのは聞いたことがないなあ。
魔王と言っても魔族の王ということではなく、
一部の人間たちが勝手にその力を畏れていうのだよ。
名前からすると古代ケルトの地母神と
関わりがあるのかもしれないが、
長い歴史の中で別世界の何かと融合したのかも。
別世界っていうと。
君たちCGがどう考えているか知らないが、
この世界が一つでないことは、
異世界から来た住人の存在からもわかるだろう。
それぞれの世界には
異なる魔的なものの系譜があり、
異なる世界の間を行き来する
夢食いと呼ばれる存在もいるんだよ。
もっとも、私にもまだまだ
わからぬことばかりなのだが。
別世界から来たものだとすると、
管理局なら情報を持っているかもしれませんね。
とアイスが言った。
それにツノあるものって、
全然手がかりがないの。
とスーザンが言った。
犬や猫やペンギン顔の人はいるけど、
この町でツノのある人や動物、見かけたことないし。
ずっと広場にいるアンなら、
見てるかもしれないわね。
レイチェルに頼んで、またアンの記憶データを
再生してもらいましょうよ。
解説)
行きつ戻りつしながら進んでいます。
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