Jun 02, 2023
ジャンの家で
たまきとうたを乗せた車は、
郊外のジャンの家に到着した。
車の音に気がついて
家からジャンが出てきた。
ジャンに庭のジオラマの村を案内してもらったあと、
うたは倉庫で、フィギアのコレクションや、
アルバムも見せてもらった。
ジャンはうたの持参したフィギアに見惚れている。
この子よくできてるね。
名前はなんていうの?
キャサリンっていうんです。
その時、魔法の扉が開いて、
リリスが現れた。
あら、お客様だったのね。
あ、あなたは、このまえ広場で、
高台の休憩所へ行く道を教えてくれた方ね。
あの時はどうもありがとう。
とうたが言った。
どういたしまして。世間は意外と狭いのよね。
とリリスは言った。
あら、このフィギア新作なの。
僕のじゃなくて、うたさんの。
ふーん。
と言いながら、
しばらくリリスはフィギアを見つめて
考え込んでいるようだった。
うたさん、って仰るのね。
あなた、このフィギアに
いつも話しかけたりしてるでしょう。
ええ。
フィギアに精霊が宿ってる。
いつか人間になりたいって、言ってるよ。
え、そうなんですか。
その時ジャンの家に居候している
ナタリーも買い物から帰ってきた。
あなたもいつもそう願っているんでしょう。
よほど大事にされて、そういう思いが通じたのね。
人形の精霊にはよくあること。
とリリスは言った。
でも、そんなこと可能なんですか?
できっこないと思うでしょう。
でも、ヴィヴィアンなら、
あっという間にやってくれるよ。
とリリスは言った。
解説)
話は新展開に。
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