Feb 19, 2022
春をまちながら そのさん
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子狐はトラ猫たちに
からまれている。
ここは僕たちの縄張りだぞ。
そんなこといつ決まったの?
今年からきまったんだ。
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寅年だから虎しかはいっちゃいけないんだ。
虎なんていないじゃない。
う、なまいきなやつだ。
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きつねうどんに箸をつけようとしていた
駒井魔子は、妹の危機に気がついた。
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魔子は席をたって
近づいていき、黙ってすっと手を挙げた。
するとその剣幕に驚いた
トラ猫たちは退散していった。
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狐の姿のままで町に来ちゃいけないって
いったでしょう。
ごめんなさい。
わたしまだ姉さんみたいに化けられないし。
人間に捕まったらえりまきにされちゃうわよ。
せっかく貴理子さんから
安心安全な土偶の体を頂いたんだから、
もどっておとなしくその中で待っててね。
うん。
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森林公園の管理スタッフが、
いやあ、助かりました。
といっている。
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小池恵子が事情をきくと、
燃料を町に運んでくる途中で
荷車の車輪が壊れてしまったところ、
通りかかったこの旅の人が、
修理を手伝ってくれたうえに、
車の後押しをしてくれたというのだった。
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まだお名前をうかがっていませんでしたが。
あ、私はたんごの権太といいます。
タンゴを踊られるんですか?
いえ。丹後権太というのです。
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魔子さん、きつねうどんたべかけで
どうしたのかな?
荷車のところに、
みかけないひとがいるみたい。
とモモコがいった。
![b1](/~shimirin/blog/kirita/entries//20220219202952.files/b1.jpg)
あのリックのひとも
人間じゃないよ。
とリリスがモモコに囁いた。
解説)
またまた思いつきエピソードが
つづいていきます。
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