ゆうなのはな
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沖縄の料理・食材の窓


ゆうなのはな




 4月4日は「清明入り」、沖縄の島の一番いい季節です。イジュ、デイゴ、グラジオラス、テッポウユリと咲きはじめます。これは、ユウナ(シマハマボウ・アオイ科)です。黄色い可憐な花です。
 きのうは、沖縄本島の南の岬、喜屋武岬へ行ってきました。ここは沖縄戦の激戦地だったところで、追いつめられた日本軍の指揮官・牛島中将が自害したところです。太平洋と東シナ海の海が交わっているところでもあります。ひろい豊かな海が広がっています。ここに海を見張るような具志川グスクという古い時代の城があります。ユウナはここで咲いていました。

 どうやらユナはエナらしい。胞衣・後産のことです。つまり、羊膜と胎盤。昔、これを砂浜へ埋めたらしい。それからユナグィが化生したと考えられています。ゆらゆら揺れるゆうなには、深い秘密がありました。月拝みの8月15日には、ゆうなの葉に小豆をまぶしたフチャギというお餅をお供えします。おおきなハートの形の葉で、この呪力もあったのでしょう。古代のおおらかな祈りの声が聞えてきそうです。

 さて、うりづんの季節、きょうは遠い喜屋武岬の潮の香を、Let's try!







2004.3.31


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