2018/3 [HOME]

++ 日記 ++

2018/3/18(SUN)
178
「わたし」と書く人が右どなりにいて
「私」と書く人が左どなりにいる
チリチリ足の指の股という股が燃えあがった
守るべきは何か
「わたし」にはだれもいない 孤である
「私」にもだれもいない 独である
ボーっとしているのはいい気分だ
「じゃ、おれは?」とおれが聞く
「あたいだってききたいわよ」とあたいも聞く
空に逃げることもできる
水のおもてに刻み込むこともできる
(ほんとか。いくら詩だといっても)
わからなかったものがわかったためしはない
そう、ただ、もっぱら力を込めて
つぶやく 勝手にしろ!

179
あたりまえをあたりまえに言うことの
ムツカシサよ 世の中誤解でみちてるよ
「このコーヒー、おいしい」この誤解は何レベル?
「おいしい」はきゅうくつだ
君のおいしいは何色?おれのおいしいの色は明るいブルー
だからつかまえたと思ったら、スルっと逃げられて

180
指先に引きずられるまま連ねたこのフレーズをどうするつもりなのかまさかこのまま活字にしてさらすつもりじゃないだろなまして誰かの目を引きたいのではなんてうがちすぎですか

181
あれこれ書いているけれど
人がいない
漢字の肝心の感じがこわばっている
今日の鳥海山はいい人相だ
なにしろ雪が溶けかかってもたれかかって
支えてあげたくなるような
そんな人相になりたいものだ

182
小池昌代詩集「ババ、バサラ、サラバ」の「ねじまわし」第四連二行目はなぜ//「わたしは」と「わたし」が独立しているのか。//そうか/見えなくなりかかっているのか、この「わたし」は//詩は作者のものか、みんなのものか/ときどきこうして底に残ったコーヒーを飲み干そうとしているのは、「わたし」なのか「おれ」なのか

183
時間を気にしないとこうなるんだ
どれだけしぼられ アレ、しばられてきたものか
オホーツクというのは切羽つまったことばだ
(ことば自体がどう思っているかは知らない)
(なぜってことばはみんなの洗面器だから)
オホーツクは「思いつく」のコピーだなんて
君はどれだけ言葉に思いを乗せて飛ぼうとしてるかがわかる
アジってるつもりはないけど、鰺っぽいかなその味

2018/3/11(SUN)
177
<確信>
12月のある朝ふとんの中で
ミステリーを読んでいた
右の親指と人差し指で
次のページをめくった
アレ?
かじかんだ指先が
疑いを告げる
1ページじゃないんじゃない?

カラスが鳴き始めた
世界を2ページとばしてめくるわけにはいかない
指先に息を吹きかけ
ページのふちをすり合わせる
二度三度

やっぱり!

冬でも起き抜けでもさびしくてもくたびれぎみでも
ケモノの血はまだおれの中を巡っている

2018/3/9(FRI)
176-2
23時53分か
今日の最後のひととき
おれのパラパラ動画の一コマ
なんといっても歴史の一ページ
目、しょぼしょぼするけど
見逃すな
見すえておくもの

今日のおれはどうだったか
少し本を読み 少し母に付き合い 少しメールを送り 少しうまい魚を食べた 
どんな痛みも 悔しがることもなかった
今日のそれを100とするなら
明日のおれはいくつであるだろう

おれの中の眠れる者よ
おれが眠ったら目を覚ませ
明日のおれは今日のおれが知らないやつ
明日のおれは今日のおれプラスα
これから数分したらおれは眠る
雑誌の付録の宝島の地図を枕にして
制御できない夢の海へ
明日見つけるものはなに?

2018/3/5(MON)
176-2
23時53分か
今日の最後のひととき
おれのパラパラ動画の一コマ
なんといっても歴史の一ページ
目、しょぼしょぼするけど
見逃すな
見すえておくもの

今日のおれはどうだったろう
今日を100とするなら
明日のおれはいくつだろう

おれの中の眠れる者よ
おれが眠ったら目を覚ませ
明日のおれは今日のおれが知らないやつ
明日のおれは今日のおれプラス1
これから数分したら今日のおれは眠る
雑誌の付録の宝島の地図を枕にして
制御できない夢の海へ、サーッ!

2018/3/2(FRI)
176
23:53

さて、今日の最後のひとときだ
目もしょぼついてきた
今日のおれはどうだったろう
今日のおれを100とするなら
明日のおれはいくつだろう
おれの中の眠れる者よ
おれが眠ったら目を覚ましてくれ
きょうからおれをひきあげてくれ
明日のおれは今日のおれが知らないやつであってほしい
明日のおれは今日のおれプラス1
これから数分後今日のおれは眠る
雑誌の付録の宝島の地図を枕に



前月へ 次月へ


日記帳(3) v1.02.00 エース (素材協力:牛飼いとアイコンの部屋)