雷の光と音の間にくしゃみ
雷の光と音の間のくしゃみ
175古いノートを開いた文字たちが「ヨウ」といった古いノートはタイムマシンその時代を歌うアコーディオン忘れていたおれがいた彼はおれを上から下まで見たそれからなにか言った聞こえなかったそれから消えた
173気分が沈んでいるときほおづえをついてごらん支えてあげていることで自信たっぷりの腕17412月のある朝ふとんの中で本を読んでいた次のページをめくろうとした右手の親指と人差し指(これは1ページではない)冷たい指先が感じたきっと指先は乾いてすべる12月の寒い朝カラスが鳴き始めてまだおれも動物感覚は生きている指先で得た自信
172目の前にモノがあるモノたちは何かを待っている息を殺して耳をそばだててお茶の真緑のペットボトルさっき「福は内」と放った落花生小文字用筆ペン冬限定のラムレーズン入りチョコレート文字が消せる三色ボールペンA5版の茶封筒電子辞書半分かくれている輪ゴム茶封筒の上の何者かわからないクリームそう思うと僕は息ができなくなるやがて人がモノと呼ぶモノになり何かを待っている
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