Apr 11, 2006
今年の桜は
心なしか、持ちがいいようです。 この街だと、見どころは駅前の玉川学園正門前の桜の老木の並木ですが、あまり数はありません。せいぜい6,7本かな。でもすごい老木なので、風格があります。昨日、買い物の帰りに、駅の西口から、学園のほうを見ると、正門をこえてキャンパス内までずっと桜のアーチになっていました。近寄るともう枝先には赤い葉がでていて、花びらも5枚そろっているのは数が減ってはいるものの、そうなるとガクが赤くたくましくなるのですが、それでも、離れて景色としてみると、もこもこと薄紅をおびた白の雲が低く垂れ込めているように見えます。ここ数年、千鳥ヶ淵あたりを回るようになって、気がついたのは、雨の日の桜の老木の濡れた幹の美しさです。黒か焦げ茶の中間ほどの色合いで、肌合いが、ざらざらごつごつして、質感がすばらしい。名器の抹茶茶碗を両手に抱えたらこんな気分になるだろうな(名器を両手で支えてみたことはないけど)と、そんな思いが、手を当てるとじわじわとしてきます。桜のバックに緑の松があるのも美しいですが、老木の幹は、こんな質感の老人になりたい、と思わせられます。家近くの東玉川学園4丁目のバス停からつくし野へ行くバス通りも、わかいソメイヨシノがようやく大きくなって、ここの桜が幸せなのは、根元をつつじの刈り込みで覆ってあること。人に踏みつけられるのが防げています。冬に市役所の伐採で、ずいぶん深く枝を切られたのですが、(バスの屋根にさわるといけないからか)、ようやく立ち直ってかわいいアーチになりつつあります。どちらの道も歩きながら見上げるだけで、花の下でお弁当、というわけにはいきませんが、私にはこれで十分です。もうひとつ、さくらは散り行くときがすばらしいのに、ようやく気付きました。何もあせることはないわけです。
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