Apr 04, 2008

スタラクタイツ・スタラグマイツ

4月11日(金)にギャルリー・東京ユマニテで読む『雪柳さん』の中の1篇、「スタラクタイツ・スタラグマイツ」について、最近起こったあることを書いてみよう。遅まきながら平野啓一郎の1998年に発表されたデビュー小説「日蝕」を読んで、その内的な動機が「スタラクタイツ・スタラグマイツ」に酷似しているのに衝撃を受けた。1975年生まれの若い作家の文学の動機と自分のかつての詩のイメージに共通性があるというのは別に取り立てたことではないと思うが、鍾乳洞内の出来事というイメージの共通性に驚いたのだ。23歳の若い作家がイメージしたものの具体性と展開の強烈性には至っていないが、わたしの場合は「ペレアスとメリザンド」のイメージから派生した、少し形成性をぼかした仕上げになっており、それは、それ以上の想像力が及ばなかったせいもあるが、芸術的志向の点での何らかの共通性を感じてしまったのだ。いま、思いついて矢川澄子さんのくださったはがきを探し出した。きちんとした明確な字体で、「散文詩風なnがいちばん好きで、盗みたいくらいです」とあり、nはスタラグマイツ…である。矢川さんからいただいた唯一の葉書である。
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