Aug 06, 2007

死者に捧げる詩(3)

  ピエール・クネイプを悼んで

ゆっくり通り過ぎる天使の体重をきみは感じているか?
時間は長い。
聖アントワーヌ病院に、きみは眠る。
どんな苦痛のうちに?
きみの病室のそばに、きみの仲間たちがいる。
他の人たちもここに来て、そして《大の仲良し》がきみに付き添っている、
《きみは息をしている、きみはぼくたちの間
ぼくたち、生きている者の側にいる
きみは命のために闘っており、まだ息をしている。》
今朝、《哀れみについての会話》はとめどない。
わたしはきみの枕元に近づけなかった。
ここ、泣いている子供たちの間で、
きみの値打ちをどう認めようか?
そのうちの一人はピエールという美しい名前を持っている。


きょうは8月6日、殉難の日がめぐってきた。昨夜はヒロシマの原爆被災の少女の痛々しすぎる治療場面を、テレビで見た。今朝、8時15分に地域の防災無線のアナウンスで、1分間の黙祷。その1分のなんという長さ。これから9日の長崎。8月に入ってからの猛暑は「あったこと」のあまりにも辛すぎる記憶と重なって、のしかかってくる。
クネイプ=Pierre Kneip
  《哀れみについての会話》=カトリックの終油式のことを言っているのか?
ピエール=Pierre 石を指す言葉であり、聖書では聖ペテロの名である。
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