Feb 06, 2008

虚ろ

身内のひとのお見舞いに行った。高齢で、いろいろ困難な状況になりつつある。わたしのことはわかってくれるのか?と懸念していた。 最初は間違えていたがやがて「あ、○○じゃないか」と笑顔になったのでホッとした。


雪降る窓を眺めながら思ったのだけれど、わたしの人生の三分の一は病院が占めている。子供に付き添い、親に付き添い、自分の病気で通院する。
父が入院していた数年前の冬、わたしはコートのポケットに文庫本と僅かなお金と携帯電話を入れて父と娘と自分の病院を三角形のように歩きながら過ごしていた。

残りの三分の一は仕事で、あとの三分の一は寝ている。常用薬のせいかいつも眠いし、疲れて横になっているときもある。
その三つの隙間で、本を読んだり何かを書いたりしている・・・気がした。そんなことはないのかもしれないが、そうマチガイでもないかもしれない。隙間で、誰かと会ったり、ちょっと出掛けたり、家族とご飯を食べたりもする。

何しろ身内の高齢者の入院なので、しばらくはまた病院と縁が切れないだろう。じぶんの頭痛薬も処方された分では足りなくなりそうだ。

見舞いに行った病院で見かけたお年寄りたち。デイルームのテレビの前、付き添いもなく車椅子に「座らされて」いるようにみえた人々の虚ろな表情が忘れられない。
Posted at 22:43 in nikki | WriteBacks (0) | Edit
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