Dec 02, 2007

「焼かれた魚」

「出かけよう!」と思ったときに、歩いてからバスに乗るか、 家から自転車に乗って行くかをまず決めなければならない。 
(どこかの駅に行くとしても、手段はそのふたつ。)
そして昨日、自転車に乗って講演会に行ってきた。
社会教育会館は、幼い次女を保育室に預けて勉強をしに通ったところなので、ひどく懐かしかった。二歳だった彼女は預けられる時から泣き続け、迎えに行く頃はかすれ声になっていたものだ。

お話はアーサー・ビナードさんだった。
朝日新聞の夕刊コラムでエッセイを読んでいたのは何年前だろう。
その短い文がとても面白くて中原中也賞の詩集も手にしていた。
「わざわいもさいわいも」というテーマの副題は「言葉と暮らしを考えて」。日本語の特質や、言葉の力、詩については視覚的な特徴も事例をあげてわかりやすく親しみやすいお話で二時間はあっという間だった。

帰りに図書室(会館内にある)に寄って、「空からやってきた魚」という エッセイと「焼かれた魚」という絵本を借りてきた。サカナ2冊。
絵本は小熊秀雄作。わたしはあの詩人が童話まで書いていることを知らなかった。英文と和文が両方、書かれている。市川曜子さんというかたの挿絵が独特の雰囲気ですっかり気に入った。
借りて帰ってすぐに読み、今日もう一度読んだ。エッセイも期待通りに面白い。時々、アーサーさんの短歌や俳句が入っていてその才能に驚く。
新しい詩集を買おうと思っていたら今日の新聞に書評が出ていた。「左右の安全」。。。
あ、自転車に乗って聞きに行ったのは正解だったんだな、と何となく嬉しくなった。
Posted at 23:28 in nikki | WriteBacks (0) | Edit
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