Nov 23, 2005

家族の歴史

時期遅れだけど、挿し木の植え替えをしていました。
クラプトンのオールド・ラブを聞きながら、わたしはわたしのオールド・ラブのことを少し思っていました。
あざみとさぶはころころ、すっかり仲良しで遊ぶようになりました。


「姉さんっ!」
「姉さん!」と声が聞こえ、「あれ?」っと思ったら、りんごと柿を持った、母と弟が玄関に立っていました。
あわてたわたしは、千疋屋のとっておきの、アップルティーをふたりに入れました。
「おいしい」とふたりが言いました。
母はさぶを抱きしめて泣きました。
「ごめんね。」
「ああ、セナそっくりだ。」
「セナもこんなうちに家にきたのよ。」
「ああ、セナだ。」
涙をため「最後までみられなくて、ごめんね」と二匹を交互に抱いて言いました。
「あざみちゃん、かわいいね。猫みたい。」
「バイブルーっていうんだけど、多分、劣性遺伝子なのね。この灰色は。」とわたしは答えました。


この一年、母はおままごとの道具を少しずつたたむように、父のものや自分のものを減らし、花を減らしてきました。
今日の突然の来訪もそんなことのような気がしたのですが、ただたださぶを確認したいという思いだったようです。
母はもう、犬を飼えない年齢なのです。
犬の頭をなでられるところに、引っ越してくるといいのに・・・とつぶやいた母。 ポーズをとるさぶちゃん アザミ
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