Aug 06, 2005
今日は淵上毛錢について。
淵上毛錢も、私が好きだと言える数少ない詩人の一人です。毛錢を知ったきっかけは、寺山修司のエセーの中に取り上げられていたのを読んだことでした。
多分「馬車屋の親爺」と言う詩が紹介されていたと思います。
馬蝿を叩いてゐる
馬車屋の親爺
馬車も古いが
親爺もよく枯れてゐる
なんのことはない四十年
じつくり馬車という竈で
燻製にされた上等な親爺
馬蝿を叩いてゐる
燻製のずぼんには
煙管が神経痛のやうに
突っ張つてゐた
馬蝿を退治て
神経痛から煙を出してゐる
燻製よ
面白い詩を書く人だと思い、ほかの作品も読んでみたくなって本屋を探しましたが、見つかりませんでした。
調べてみると、淵上毛錢の詩集はどれも絶版状態でした。
神保町の古本屋を探しまわってようやく180ページほどの選集を見つけて購入しました。
それは1000円ぐらいで買えたのですが、同じ店に置いてあった、昭和40年代に出た全集は、三、四万の値がついていました。
残念ながら容易に作品を読むことの出来ない詩人です。
続きは明日書きます…。
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