Dec 22, 2006
今年のベストCD・本
CDは、ジルベルト・ジルの〝ジル・ルミノーゾ〟です。ボサノバとジャンル分けする以前に、僕は、この曲たちから、音楽そのものの、可能性の追求をとても感じた1枚でした。8曲目が、痛快で、どこへ連れて行かれるのかと感じました。世界に対する強い何かが表現されていると思います。7~8曲目が節目になっていい流れを作っています。このようにうたいたいと思いました。巧みの技です。詩の哲学性はすごいものがあります。和訳で読むだけでポルトガル語はできないのですが地球の裏側にはとんでもないうたうたいがいます。今年出たのではないCDではムーンライダーズの〝マニア・マニエラ〟、THE BOOM〝ノーコントロール〟、コールドプレイの〝パラシューツ〟が良かったです。チャレンジしているものが多いでしょうか。
本は永井均『西田幾多郎』かな。といっても、いろんな意味で僕が揺るがされたのは、このブログでも何度か取り上げましたが、小泉義之『病いの哲学』です。批判めいたことを書きましたが、何か、僕の中の何かがこの本に強い反応を起こしたのだと思います。何かよそ事とは思えなさ過ぎるというか…僕の文章にお見苦しい点やてんてこ舞いな部分があらわれているのは、やはりその反応のゆえだと思います。けっこう舞い上がりました。かっこ悪いなあ…
詩の先輩である方々が、強い関心をこの本にもっていることを見聞きして、力のある本なのだと改めて認識しました。
もともと専門でもないのに哲学的な事柄に惹かれます。それでよく頭がこんがらがっています。冗談ではなしに、来年もさらに、頭をもつれさせてやりたいです。まだもつれ方が足りません。いくつかの主題をからめあい、エッセンスが星のようになれば、何かの星座ができるかもしれません。そうすると何かがはっきりするように思うのです。咳がひどくなってきたので、この辺で終わり。
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