Jul 02, 2006
金曜の映画、土曜の合評会
金曜は、マイミクの猫月亭さんと映画を見てきました。なかなかいい映画でした。猫月亭さんと、どんな映画かなあといっていたのですが、よかったです。「タイヨウのうた」といいます。宣伝が少ないためか客は少なかったです。筋はこれから見る人のためにあまりいいません。主人公の女の子はXPという太陽に当たると死にいたる病気を病んでいます。その病気の進行具合も恋愛も押し付けがましくなく描かれています。いわゆる「泣けよ」映画ではありません。十分悲しい話ですし、さらりとした描き方が逆にその悲劇性をつたえていました。でも、どこかに希望があるのです。個人的には、主人公の窓から見える早朝(日にあたれないため昼夜逆転しています)の風景や、海の絵が心に届いてきました。夜というものの澄んだ空気や切なさがよく出ていると思います。空気感にやられました。また作り手の人間に対する確かな目のようなものが伝わってきます。あとからじわっときます。地味な映画ですが地味な映画の光を感じます。若さというものの痛みと輝きを残そうとするかのような。個人的にこういう話には弱いのです。うたも、よかったです。映画の後は、ご飯を食べながら、お話しました。ぼくも、映画たのしかったですが、それを素直に伝えられたか不安でした。映画をあまり見ていないので自分の感想に自信が持てなかったのです。あとからじわっと来たので感想がそのときはうまくいえませんでした。しかし、話していると、そんな感じはどこかにいきました。猫月亭さんの感想をきいていると、心が伝わってきました。猫月亭さんは、いろんなものを見に行っていて、ぼくは感心しました。ぼくは出不精なので、猫月亭さんの話を聞いて、いろんなところに見に行った気になって、よかったです。猫月亭さんのいうように、東京は文化的にまだまだ首都なのだと思いました。ぼくは東京に行きたいと思ったことはあまりないけど、芸術に頻繁にふれるならやはり東京かなと思いました。ぼくも小説家のサイン会があったら行きたいですから。また、あまりに地域格差があるのはおかしいとも思います。猫月亭さん、ありがとうございます。ぼくは友達が少ないので、とてもいい時間を過ごせてよかった。またよろしくお願いしますと思いました。土曜は合評会でした。人数が少なかったけど、楽しかった。自分の詩「ふたつのキ」の感想を聞きながら、深刻にとらえる人がいたり、軽いなと思う人がいたり、気と木で引っ張るのはきついと思う人がいたり、詩は読者をも映す鏡なんだなと思いました。
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