May 25, 2006
はじめての精神科
今日は、じっくりブログについて考えた一日でした。ある方からのアドバイスで、私のブログは、自分にとっていいものになっているか、悪いおっぱい(依存の対象)になっていないか考えたのであった。いいアドバイスをいただいた。長い目でみて、自分の気持ちを大切に表現できるものであったらいいと思う。時には、というか、よくくよくよしているが、それが、不思議にいい方向にかわっていく。いきなりポジティブにならないが、生き難さが生きやすさにかわっていくのがいいと思う。表現は自分を十全に実現するためにあるものだという考えを私は捨てたくない。アドバイスいただいた方には再度お礼を云いたい。ありがとうございます。春日武彦氏をみなさんは知っているだろうか?彼は精神科医で、人の生きにくさというものに、きちんと向き合う本を書く。人はいろんなホンの些細なきっかけで、生きにくさを感じる。どうしようもなく、不器用であること、不幸にひかれていくこと、その不可思議に、ヒューマニズムとは違った愛情にも似た視線をそそぐ。
私も小さい頃から被害感情が強く、ずいぶん生きにくい思いをしてきたし、それで、もう生きていけないという感覚も何度ももった。昔、知的障害者とつきあったことがあって、生きにくさというもので、彼らと完全に連帯できるわけではない。しかし、なんだかどうしても惹かれる、という感覚をもった。その両面から、つまり、援助者と当事者の両面から、かなり信用できる記述をしている。
実際に患者として、今の精神科医に出会っても、いろんな不遇を背負った人に出会い続けるのをどこで支えているかとなると、現実感覚とどうしようもなくひかれていくことの絶妙なバランスから成り立っているのではないかと思う。
「はじめての精神科」はわかりやすいが、「病んだ家族、散乱した室内」が実践の書としていいと思う。中井久夫氏の、詩的で知的なエッセイもすばらしいが、より身近に置けるのは春日氏の本かと思う。
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