Dec 29, 2005
診察の日、本の話
今日は診察の日です。彼女が実家の墓参りに行って暇なので、書いています。昼はもやし炒めを食べました。僕は非定形精神病という病気です。一年前くらいに、昔通ってたデイケアをやめて(休まらなかったので)、茨木にあるクリニックに転院しました。
この病気は、躁鬱の波がひどいので、難儀しました。すごく怒りっぽくなったりして、でも、その波はリスパダールという薬を飲んだら、良くなりました。でも、次は不安がきて、それが続いて、詩集を出すとき、しんどかったです。
ひとくちに、精神障害といいますが、きついときは、体の症状、冷え性、食欲低下、聴覚過敏、歩行困難がすごかったです。心の病は、脳という臓器から、全身にも症状が及ぶと思います。ある意味からだの病気です。やはり。
今は、ジムに通えるくらい意欲が湧いていますが、対人関係を、仕事をやめたり、病気になったりして失ったので、また、近くのデイケアに通おうと思います。それくらい心身が楽になってきました。
今日は定塚甫さんの「人格障害」という本を読んでいました。でも、この本は、少しものの見方が狭いかもしれないと思いました。精神医学の世界を批判し、それはあたっているのですが、批判されてる対象がまたホンマにひどいところなのです。ある意味、業界というのは、狭いなと思いました。情報というものがあふれていて、うつは心の風邪、といわれているのですが、結局専門家が一番差別者だとこの本には書かれていて、確かに、業界の閉鎖性と情報の偏った流れがあるなと思いました。いわゆる内部告発を意図した本なのかもしれません。わかったのは、「人格障害」というものが、この世界から祝福されていないという深い感覚から生まれるという説の存在です。それから、人格には、責任が問えるということでした。驚いたのは「人格障害」に利く薬があるということです。全てが真実とは思いませんが、臨床的な説得力が感じられました。文学的な感性をもっているのかもしれません
幸い、ぼくの先生は自分で探したので中庸だと思います。話の聞き方、処方の仕方、症状の見方が、ええ!とならず、常識的なのです。相性もあると思います。わかりやすく耳に痛い事も云ってくれる医者が臆病なぼくには、必要なのです。しかし、いろんな先生がいるなと思います。そういう多元的な感覚で、精神医療関係の本(に限らずいろんな本)を読まないと、つまり、書いた人となりを普通に見ていないとしんどくなるし、なりかけました。
本というのは気をつけないと、変な深みに連れて行かれるなと思います。最近また介護の世界を考えたいと思い始めたので、ニキリンコさんと藤家さんというアスペルガー障害の人の本を読んでいます。
昔自閉症の人たちと深くかかわったのでなかなか勉強になります。様々な仮説をたてて関わっていましたが、それがあんまり的外れじゃなかったんだなということが、言葉の多い自閉の人から伝えられた感じです。雨に当たると痛いという独自の身体感覚から、宮沢賢治もあめに負けたくなくて、「アメニモマケズ」を書いたという理解をしていた、同じ障害の藤家さんという人の読みは面白いなと思いました。切実です。
ぼくは、でも病気で職歴が四年間ないので、いつか現場に戻るときに戻れるだろうかと不安になったりします。また、介護の話はしたいな。。
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