Jul 07, 2011
わが17文字(201103~06 酒田帰郷)
J句会、日和俳句会への参加、投句の機会に生まれた17文字。散逸しないよう記録する。・初夢や続き見たさの二度寝かな
・短日や行きより帰り影育つ
・ああ言えばこう言う妻と除夜の鐘
・フリージア一輪咲いて年明ける
・風花のようにあらわれように逝く
・ほうれん草小松菜春菊みなえらい
・女雛似る我が許嫁今どこに
・ままごとのシジミ汁飲むテディベア
・しみじみと滋味しみとおるシジミ汁
・ただならぬ気配にシジミ口つぐみ
・おかあさん、お豆腐いれるの?シジミ汁
・いさかいの翌日飾るひな人形
・大いなる影を落として春の鳥
・土ふくれ春10センチ先にあり
・春きざしなれも名もなき芽の一つ
・やわらかき土やわらかき子らの声
・三月のサメの煮凝り溶ける音
・さくら貝サメさめざめと失恋す
・子の投げたボールを探す父の春
・春の陽に孫の手浮かぶガラス窓
・ぬかるみを避けた拍子のふきのとう
・カーネーション自ら母で子でもあり
・デパートへ犬買いに行く子供の日
・山奥に水の湧きたる子供の日
・まみどりにきみどり映えて夏の雲
・みどり裂き落ちて遠のく黒アゲハ
・満ちる葉の力支えてたわむ枝
・狛犬や結界破るクモの糸
・めまといのひとつひとつが風に立つ
・薔薇をかぐ人を見る人写す人
・あでやかな薔薇に思わず三歩引き
・玉葱のむけどむけども孤独かな
・父の日や知らぬふりして爪を切る
・どこまでがしっぽか蛇よ三日月よ
・虹消えてラーメン店のドアをひく
・山奥の滝つぼに棲むウナギの目
・滝迫る水の粒たちはじけなさい!
・虹消えてどくだみの花色を増す
・虹の色今日も律儀に整列す
・大空をキリリと締める虹の帯
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