Haizara-Cho::Micchiri 11[Yutaka Aso]

雨上がり
陽の五線紙を
羽虫舞う

写真はカンボジア、アンコールワットのスラスランという沐浴用の大きな池。スコール直前の無彩色。

やっぱり酒田

母と鳥海山ろくへ数年ぶりのワラビ採り。まだ雪の残る山頂付近がくっきり青い空に映え、気持ちいいったら！　

ほら、こんなところに。笹の間のワラビは長くて太くてうれしさひとしお。

街のウインドーに飾ってあった「傘福」。「お祝い事のたびに飾り物を傘先に下げ、幸せを願ってお祈りした」とのこと。

名前がわからない野の花。清楚、なんてことばを思い出す。
別の日、鳥海高原でのワラビ採り。いやあ、あるわあるわ、夢中でとって、かごいっぱいになったら、今度は大きいビニールに移し、最後は重くなるのがいやで、見るな見るな、見て見ぬふり。

山の春

★この春、18日間、酒田に帰っていた。鳥海山の五合目ぐらいまではまだ雪が残っていて、出たばかりの「ふきのとう」を摘んだ。★「ばんけ（ふきのとうのこと）味噌」を作るのだ。春の山菜は幾多あれど、ばんけこそがまさしく春の味。あったかいごはんの上にのせると、ほろ苦く、峻烈な日本の春が広がる。