骨組み

骨組み

清水鱗造

骨組みだけの船がすぎる
前に板が張ってあったのか
これから張るのかわからずじまい
花がぼわぼわ咲いたり
たちまち枯れたり
骨のあいだで点滅する光

日なたの猫
日なたの猫

空中の粘土で
鳥の形を作る
魚の形もまた

鳥と魚の骨組みが
よぎり
深い眠りの底へ
猫は食事で呼ばれるまで