ARCH(2005.1.1~2005.6.26)




6月26日 梅雨の中休みとテレビはいう


ビヨウヤナギ(美容柳、末央柳)の花。ビジョヤナギと聞いてネットで確かめたところ、異名のようだ。中国原産で、中国名は、金糸桃。ビヨウヤナギ(末央柳)という和名は、白楽天の詩「長恨歌」の中の楊貴妃の眉の美しさを称えた一節「太液(たいえき)の芙蓉 未央(びおう)の柳」からきているという。茶筅のような(^^;繊細でふんわりとした雄蘂が美しい。


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アジサイなど。

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左はオオハンゴンソウ(ぺこさんに教えていただいた)。

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 土曜の午後、新宿にむかう電車の車両に途中から乗りこんできた小学校高学年とおぼしき5人ほどの少年たち。体操服姿でそれぞれスポーツバッグをもち、いかにも闊達そうだった。ひとしきりの雑談の後、ひとりが仲間のひとりをさして、「こいつにこの前、「死んじまえ」っていったら、こいつ「お前なんかいつでも殺せる」っていったんだぜ。」一同数瞬の沈黙。。。

 ほどなく彼らは途中の駅で仲良く下車していったが、隣席で聞くともなしに聞いていた今時の少年たちの会話の断片が、妙に頭にのこったのだった。





6月19日 梅雨の花とフランス短編映画


この頃はやはりアジサイがきれいだ。


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これは先週ものせた山アジサイ。紅(クレナイ)という名があるという。
日にちをかけて、だんだん赤くなる。


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スカシユリ


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オンシジウム


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再度登場のスイセンノウ。木陰ながら、天然のスポットライトを浴びて。。


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 今週は6月15日に、今日まで横浜で開催されている「フランス映画祭 横浜2005」(会期 6月15日(水)−6月19日(日))の初日に行った。見たのは短編映画特集として上演された9作品で、あわせて2時間ほどの上映時間。印象がホットなうちに備忘のためにあらすじをざっとメモしてみた。作品を思い出すよすがにはなると思うが、細部は不正確なので記録データ的ないみはあまりないことをお断りしておく(^^;。映画祭や、作品の情報など、オフィシャルサイトで見ることが出来る。

「フランス映画祭 横浜2005」

 見事なまでの曇り空
MERVEILLEUSEMENT GRIS
アニメーション・コメディ/5分40秒/2004年
監督:ジェフロイ・バルベ=マサン
夫婦の飼っている豚(犬かもしれない)が、隣家の老婦人が飼っている犬の死体を銜えてくる。てっきり食い殺したのだと思った夫婦は、犬の死体に残る傷口を縫合して、隣家の庭に置いておくことにする。犬が自然に死んだようにみせかけようとしたのだったが。特撮の人形を使ったアニメ映画。
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 赤ちゃんザメ
BEBE REQUIN
ドラマ/14分/2005年
監督:パスカル=アレックス・ヴァンサン
本年度カンヌ映画祭短編公式コンペティション部門出品作
いかにも都会の現代っ子らしい風体の双子の青年たちが登場する。ひとりには恋人がいて一方の青年が嫉妬するというか、なにかと二人にちょっかいを出す。そういう心理描写をもりこんだ現代青春像。
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 もし5つのキングにクイーンの価値があったなら
SI CINQ ROIS VALAIENT CETTE DAME
ドラマ/13分/2004年
監督:ピエール=アラン・ロッヅ
いかさまの腕に自信をもつ若い男女が、富豪の邸宅で秘密裏に行われる莫大な金額をかけたポーカーゲームに参加する。女が巧妙なカードすり替えでポーカーには勝利するが、その後、館の主人から、勝てばその家屋敷を譲るが、負けたらその場で指を切断する、というサイコロ博打をすすめられる。。モノクロ作品。
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 サッチェル文書
LE DOSSIER SATCHEL
コメディ/15分51秒/2004年
監督:ゴーティエ・アブウ
ある会社のドアを一枚隔てただけの社長室と秘書室で、互いに電話で事務連絡をとりあう社員と社長。商談に必要な契約書類のやりとりを巡って、ふたりのどたばたのすれ違いが延々と続けられる。。
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 しくじり
LA BOURDE
ドラマ/19分/2005年
監督:マチュー・ドゥミ
とある郊外のレストランに、風采のあがらない若い男が客となって訪れる。男は食事しながら偶然その場にあったメモ帳にメモをとりはじめるが、それを見ていたレストランの支配人たちは、ミシュランのライターではないかと勘違いして大慌て。サービス満点で特上のメニューをこの男に提供するのだが。。
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 キッチン
KITCHEN
コメディ/14分30秒/2005年
監督:アリス・ウィノクール
本年度カンヌ映画祭短編公式コンペティション部門出品作
年配の夫と年下の妻といった感じの夫婦が、夕食の相談をする。肉より魚という夫の言に従って、妻が買ってきたのは巨大なロブスター二匹。彼女はキッチンでまだ生きてもぞもぞと動いているこのロブスターの調理法にさんざん悩んだすえに。。
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 脊髄の物語
UNE HISTOIRE VERTEBRALE
アニメーション・コメディ・サイレント/9分8秒/2004年
監督:ジェレミー・クラパン
脊椎の変形でいつも俯いたかっこうでしか生活できない独身男性が、同じアパートの一階下の部屋に住む女性と恋をする。彼女はやはり脊椎の変形で、いつも空ばかりを見上げる姿勢で生きているのだった。。イラストタッチのアニメーション映画。
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 つなぎ
SOUS LE BLEU
コメディ/21分/2004年
監督:ダヴィッド・オエルホフェン
父の経営する自動車修理工場で働く青年が、仕事帰りの道端で、手に持っていたつなぎの作業着を高額で売ってくれないか、と、裕福そうな男から声をかけられる。話を聞くとこれから行く仮装パーティで着用したいのだという。青年は気軽にその取引に応じようとするが、そのことを知った青年の父親は誇りを傷つけられたと激怒する。。
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 黄色い歯の老女
LA VIEILLE FEMME AUX DENTS JAUNES
ドラマ/8分/2004年
監督:ファビアン・ボナリ
少年時代の追想のかたちをとった映画。だれもが気味悪がって近づかない独り暮らしの老婆の家を訪問したときの奇妙で思い出深い少年期の体験を描いた作品
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 なにをもってフランス風というのか説明しがたいところがあるが、思い返すとフランス風、というのがしっくりくる、ということはある。繊細さ、きどり、エスプリ、個人主義、ブラックなユーモア感覚。短編作品だとテーマがしぼられてくるので、「おち」にむかって一直線というところもあって、「おち」の印象だけが後に残ることがあるが、ディテールのつくりこみに相応の手間と時間がかかっていることは何度もみると納得できることかもしれない。制作過程でフィルムに傷がついてしまい、その修復に二年をかけた、という作品もあって、作品の10数分という上映時間からは伺いしれないようなドラマがその背後にあったりするのだと思う。テーマ的に新しいものを求めるというより、そういう頑固さ、職人的にあるいは趣味的に作品を過剰につくりこむ情熱のようなもの、それもまたフランス風という印象のひとつといっていいのかもしれないとは思ったことだった。







6月12日 入梅


梅雨入りが報じられていた。今年は梅雨らしい梅雨になるという。


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カシワバアジサイとキョウガノコ。漢字で書くと「柏葉紫陽花」と「京鹿の子」になるのかな。名は体を表すという感じだろうか。

先週も撮影したアスチルベの花は、おどろくほど華やかになっていた。


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バラ、そのほかの植物の名はぺこ師匠に名前を教えていただいた。


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アジサイ(スミダノハナビ)


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アジサイ(山アジサイ)


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フサスグリ


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ムラサキカタバミ(イモカタバミ)


 この季節は木々が茂って木陰住まいという感じになるので、湿気対策に気をつかう。今日の午後は掃除をしよう(^^;。





6月5日 やっぱり花など


梅雨のはしりとテレビがいう。6月にはいって、雨模様の湿っぽい日が続き始めた。


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以下の画像の花は、アスチルベ、スイセンノウ、ニシキウツギ。
名前はぺこ師匠に教えてもらった。


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ドクダミは知っていた(^^)。。
裏手の塀ぎわのガスボンベの傍で、露を置いた姿が美しいのでしゃがみこんで撮影。


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 先週の日曜日(5月29日)に、福士大さんから、今までも何度かここで紹介している「Kouboukai展」の新しい案内ハガキをいただいたので、またご紹介を。


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今回「Kouboukai in Summer 2005」の会期は、5月20日〜2005年8月21日(am11:00~pm4:00)金、土、日のみ開催。
場所は、「鐵の家ギャラリー 明治倶楽部」で、JR総武本線「下総中山駅」下車徒歩15分。京成本線「京成中山駅」下車徒歩12分。
HP「明治倶楽部」のinformationに地図があります。








5月29日 5月の花


5月ももう終わり。今月は花の画像ばかりのせていた気がするが、その拾遺編。
ツツジやサクラソウと、二日ほど前に撮影した紫陽花をおりまぜて。


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たまにお披露目。てんてん「てんまる」。


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 今月無精卵を産んでしばらく大事そうに抱え込んでいた。セキセイインコの雌雄はろうまくの色で区別できるというが、名付けたのは幼鳥のころで、判別が難しかった。てんまるは雌だったのだ(^^;。。








5月22日 バラが咲いた


バラの花が咲いている。このところ庭でも灰皿町でも(^^;よく目にする。私の花画像のアップはどうも周回遅れのようだ。


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素人の想像だが、こういう素朴な感じのバラは、原種に近いのだと思う。ネットで検索してみると、ゲーテの詩の「野ばら」も一重のものだったらしい。今や工作室と化している二階の部屋には、以前植物園のぺこさんに頂いた絵がずっと飾ってあって、バラは四季を通じて眺めている。その絵の仲間にであったという感じなのだった。


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花のお師匠さん、ぺこさん伝授の花の名前は、ジャーマンアイリス、オダマキ、シラン、コデマリ、ヒメヒオウギ。





5月15日 日々の花


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 孫が産まれてもう「ばーば」などと呼ばれている姉からカーネーションのおすそわけを貰った。斑入りというのがちょっとおしゃれだ。そういえば今年の母の日は気が付かないうちに過ぎてしまっていた。母が亡くなってもう4年になる。


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梅雨がもうすぐやってくる。。
以下の花の名前は例によって植物園のぺこさんにを教えていただいた。


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カロライナジャスミン、シロバナサギゴケ、アジュガ、キエビネ、ウツギ。


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教えていただいたといえば、前回マロニエだと紹介した銀座の並木道の花の樹は、実はマロニエではなくて、ベニバナトチノキだと、これもぺこさんから教えていただいた。ネットで調べると、ベニバナトチノキは、セイヨウトチノキ(マロニエ)と北アメリカ原産アカバナトチノキの交配種ということで、素人目にはまぎらわしい。立て札にあったマロニエという表示をうのみにしてしまったのだったが、不当表示というべきだろう。





5月8日 春の花 疲れを知らない子供のように〜♪


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灰皿町のblosxom blogで鈴木志郎康さんが雨に倒れたところをのせていたクンシラン。


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志郎康さんのブログには、そういえばボタンも崩れていく様子があった(^^;。うえの画像もけっこう盛りを過ぎているが、これらは5月2日に撮影したもの。多摩地方とは、すこし気候差があるのかもしれない。
以下の画像は植物園のぺこさんに名前を教えて貰った花だ。ぱっとみて分かる程には覚えられないかもしれないが、記録のために。


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ヒメウツギ・ゼラニウム・シラユキゲシ・モッコウバラ。


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昨日の土曜日は、銀座の画廊「ギャルリー志門」で開催中だった詩人たちの作品展示会「夜の会」の最終日で、午後から会場で開かれた詩の朗読会にでかけた。灰皿町の方では、高田さん、布村さん、青木栄瞳さんにお目にかかった。下の画像は、銀座の並木道のマロニエの花。「花はマロニエ、シャンゼリゼ♪。


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5月1日 4月の花いろいろ


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上は4月23日に昭和記念公園で撮影した色とりどりのチューリップ。
下は庭に咲いたもの。


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23日の朗読会では、灰皿町の有働薫さんからマロニエの実をいただいた。マロニエの名はマロンからきているというだけあって、栗に似ている。


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庭のシャクナゲがみごとに満開になった。


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この花は、放射状のつぼみの勢いに線香花火を連想した。


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カメのオセロを裏手で遊ばせたところ。タンポポは栄養価もたかく、好物なのだ。


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マーガレットの白い花も落ち着いた雰囲気でいいかんじだった。


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4月24日 ツバキとシャクナゲと朗読会。


 灰皿町のぺこさんから「ニライカナイ」「四海波(しかいなみ)」「紫式部」という3種類のツバキの苗を頂戴したのは、今年の二月半ばのことだった。当時、姉がさっそく鉢にうつしたのだったが、二日ほど前、その時すでにかなり大きな蕾をつけて気になっていた「四海波」が、見事に咲いているのを見つけた。



(画像をクリックすると花の部分だけをアップした巨大画像が表示されます(^^;)


まだ小さい苗なのに、文字どおり一所懸命集中して咲いたのであろう(^^)。意識的に一輪挿しに仕立てたようにもみえて、感動的だった。感動を呼ぶといえば、咲く寸前のシャクナゲの花の蕾もなにか起きそうな感じにとらわれる。


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うちにはもう一種類シャクナゲがある。


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こちらのほうは、アズマシャクナゲで、先に掲載したほうが、セイオウシャクナゲ。そもそも葉の大きさが違うのだが、ネットで関連ページをみると、葉裏の色が歴然と違うと書いてある。そこで、比較撮影してみた。


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左の画像が葉の表で、右の画像が葉裏。大きい方がアズマシャクナゲだ。姉にきくと、アズマシャクナゲは亡父が植えてから40年ほどたつという。それだけ年を経ただけあって、けっこう見事なのだった。


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 昨日は、立川のアチャで開催された「柴田千晶詩集朗読会〜詩集『空室』より〜」に行った。『空室』は、5年前(2000年10月)に出版された詩集だが、有志の方たちの企画で開催の運びになったという。5年前も今も詩集は沢山出版されているが、迅速に流れる現在の時間にたえて読み続けられる作品というのは、それほど多くあるように思えない。そういう意味でこうした企画とその実現自体が現代-詩にとって貴重でめでたいことなのだと思った。会の成功をよろこびたい。

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(作品を朗読される柴田さん)





4月17日 花降る庭。


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今週は雨の翌日、桜が散った。


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椿は命ながらえて。


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咲き始めたシャガの花のうえにも桜は散る。


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木漏れ陽のうえの花模様。。 **

 日曜日、朝起きたら詩の合評会(PSPの会)にでかけなくてはならない時間だったので、更新ができなかった。帰宅したら午前さまで、案の定月曜になっていた。今晩は月を右斜め上から45度にすっぱり切ったような半月。それが朧で、いかにも春の宵のおもむきだった。しかし降りるべき駅のひとつ手前で、意図したように眠ってしまうのはなぜだろう。






4月10日 桜と若葉。


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二階の窓から花の帯が見られる時節になった。多摩川堤防の桜並木まで5分程で行けるのだが、今年はまだ見に行っていない。

 窓の風景、桜もきれいだが、ケヤキやカエデの若葉が芽吹いて美しい。下の画像は、カエデの若葉。


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これらはズームで撮影したり拡大したもの。実景はこんなかんじ。


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庭では椿もこぼれんばかりに。


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 今日は久しぶりに徹夜してしまい、早朝にリタを更新したり、その後ぼんやりした頭で用事で外出したりして、変調な一日だった。当然ながら電車にのると、あちこちでソメイヨシノが咲いている。おびただしい花々の群れ。見とれるまもなく流れていく車窓の風景は、豪勢な満開の桜並木に似つかわしいと、ねぼけまなこで思った。






4月3日 花、花の日々。


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 トサミズキの花、うすみどり色の小さなてるてる坊主が、たくさん並んでぶらさがっている。ように、みえないこともない(^^)。

 やはり、庭の椿が見頃。前回と同じような画像だが、今週撮影したのをアップしてみる。


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斑入りのものはおしゃれだ。


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みんなそれぞれ違った風情がある。


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新宿の花園神社で、桜を見た。開花宣言の翌日だった。ソメイヨシノはまだ咲いていないなあと思って眺めていたら、宣伝用みたいに小さな枝にひとかたまりになってぽつんと咲いていた。社務所横の駐車場の植え込みには満開の桜(名前は失念)があったが、これは園芸品種と立て札の解説にいう。桜の歴史については、先日、佐藤俊樹『桜が創った「日本」』(岩波新書)を読んだばかり(本宅に紹介文があります)で、観賞の足しになるかと思ったら、こういう時には、なにもでてこない。花冷えの夕暮れの風に吹かれて、ほろ酔いできる処まで。。






3月27日 3月の画像。花をみた日。


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 花がいっせいに咲きはじめる。というのかどうか知らないが、ふだんあまり注意していないので、ある日気が付くと寂しかった景色が突然変貌して花の季節が訪れたように思える。それは3月23日のことだった。この日庭でいろいろ撮影した。うえの画像はスズランスイセン。


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椿には注目していた。白いものも楚々として美しい。


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水仙の黄色と緑のコントラストが目にさやか。


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馬酔木の花も満開だった。


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クリスマスローズの深い色。


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ヒマラヤユキノシタも咲いていた(花名はぺこさんより教示してもらいました(^^;)。


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庭にいると、思わぬ時に芳香がヒイラギナンテンと沈丁花から漂ってくる

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3月には、倉田良成さんの詩集の出版記念をかねての飲み会にでかけ、ついでに横浜で遊んだり、高田昭子さんのお誘いで俳句の会の二次会に参加させてもらい、清水昶さんたちと呑んだり、清水鱗造さん、足立和夫さんとユニテで呑んだり(^^;、相変わらず灰皿町関連の方たちと楽しく過ごさせてもらった(呑んだ話ばかりですが。。)。いちいちこの日記で紹介できなかったけれど、追記の形で感謝。






3月20日 春分の日の雑記。


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 前回に掲載した崖の椿を撮影したとき、ひとつ蕾をつけた小枝を手折ってキッチンの卓上の花瓶に投げ入れておいたものが、みごとに咲いた。左奥の鳥籠に見えるのはQQ。

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 「おわりのないはじまり」と書いてくださったひとがいたが、このところドールハウスのようなものを作って撮影して遊んでいる(撮影した画像は「趣味のあれこれ」にしつこく掲載している)。買い求めてくる食玩のプチサンプルシリーズが、たいてい現代の各種料理や食材、台所用品というものなので、それらにマッチするようにミニサイズの環境をつくって配置していると、どうも実際の生活シーンを再現しているような気になってくる。キッチン用品をどこに収納すれば使いやすいだろうかとか、手狭になってきたので棚をつくろうとか、あまり夢があるとはいえない二重生活をしている感じだ。リーメントで発売している食玩のプチサンプルシリーズは相変わらずの人気のようで、近く「ドラッグストア」とか、「デパートショッピング」シリーズというのも売り出されるという。またモノがあふれる(^^;。。。ところで、この場合、私がモノを収納するのに悩んでいるのは、現実でのことなのか、バーチャルでのことなのだろうか。。


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 ドールハウス的といっても、撮影環境は、外装のない、映画のセットのようなものだ。周囲の壁はガムテープで仮留めしているだけなので、飽きたらいつでも解体してしまうことができる(そうでないと困る(^^;)。だんだん飽きてきているので、気分をかえて人形が料理をするシリーズが開始される予定(^^;。。






3月13日 早春の椿あれこれ。


 三寒四温とはよくいったもので、三日くらい春めいた日が続いてまた寒くなったが、その暖かかった日にようやく椿が咲いた。最初に気が付いたのは、朝階下に降りると居間のガラス戸から、柵ごしの崖の中程にちらりと赤い色がみえた時のこと。これが嬉しい椿発見第一号だった。


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 この椿を近接撮影するには、胸の高さほどもある柵をのり越えて崖の中ほどまで降りなくてはならない。しかしどうしても撮影したいので、回り込んで低くなっている所を選んで乗り越えたが、案の定、崖下の家の犬に吠えまくられた。


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 一方前から咲くのを待ちわびていた庭の椿は、その日ようやく蕾が膨らみ始めていた。ふんわりと見事に開花したのはその二日後のこと。事前と事後の花を、あわせて載せてみる。


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 それから下の画像は裏庭の椿「朴半」。別に深い理由はないが、今回は巨大画像でせまっている。


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下の画像は塀越しに撮影した隣の八重椿。撮影条件がいまひとつだった。


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3月6日 三月。新しいweblogをはじめたことなど。


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 清水鱗造さんが設置してくれたBLOSXOM BLOGをはじめたのが月曜のことで、これで個人的に日記のような書き込みをできる場所が、このサイトだけで三つに増えた。それで、わかりやすいように、すこしトップページのレイアウトを変えて、これまでのweblogページを「趣味のあれこれ」、あたらしいweblogページを「吸殻山日記平日版」というタイトルにして、メインメニューの中に昇格させた(^^;。

 三つも書き込めるページがあると、それぞれの性格をはっきりさせておくほうがよさそうだ。とはいえ、これまでと内実は変わらないのだが、この「吸殻山日記」は、今までどおり週に一度日曜日に更新することにする。「趣味のあれこれ」には、ゲームや工作や、自分がその時々で興味をもったものなどのことを、画像中心で紹介していく。この「趣味のあれこれ」を、ざっと読みかえしてみて、シムというシュミレーション・ゲームや、豆本のこと、ドールハウスもどきの工作のことに至るまで、どうも自分には縮小感覚への嗜好というのがあって、それが如実にあらわれている気がする、と気が付いたのだったが(^^;、これからも、その路線をこのページでやっていきたい。

 「吸殻山日記平日版」は、読んで字の如くで、なにを書くかはきめていない。けれど週に一度のこの日曜版でさえ、話題が思い浮かばないことが多いので、このページも平日版とはいえ、とても毎日は書けそうにもない。雪などふって面白いと思った画像などのせてしまうと、日曜版にのせるわけにいかなくて、あとで悔やみそうな予感もある(^^;。けれどまあそこはそれで。

 weblogページは、いちいちftp経由でテキストをアップしなくてすむので気軽に書き込めるし、コメントもつけられる利点がある。いろいろ書き込んでくださると嬉しいです。






2月27日 二月のデジカメ画像(夕陽)と、PSPの会のことなど。


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 いつもの二階の窓から撮影。この時は夕陽が山の端にかかってから消えるまで、1分くらいだったと思う。日没直前の夕空がきれいだったので拡大。


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 20日の日曜日には吉祥寺で行われたPSPの会に行った。会は午後2時からだが、1時間前に中央線で3駅ほど離れた阿佐ヶ谷駅前で高田昭子さんと待ち合わせた。というのは、以前本宅ホームページに掲載したカツサンドの画像と記事を読んだ高田さんから、美味しいカツサンドを売っているお店を御存知だとお聞きしたので、教えてもらうことにしたのだった(^^;。お店は南口のパールセンター商店街の屋根つき通りの中程、「新宿とんかつ さぼてん」と店名にあり、新宿のとんかつ屋さんがはじめた揚げ物中心の惣菜や弁当を売る支店のようだった。店頭では先客もカツサンドを注文していて、これはなかなか人気商品なのではないかなと。


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 その日は詩の合評会のあと、当然のごとくお酒を飲んで遅く帰宅して寝てしまったので、食べたのは翌日のことだったが、肉も軟らかくて、なかなか美味しかった。

 PSPの会では、福士大さんから昨年11月21日の日記で紹介した「Kouboukai展」の新しい案内ハガキをいただいた。今回の会期は、2月4日〜2005年5月8日(am11:00~pm4:00)金、土、日のみ開催。
場所は、「鐵の家ギャラリー 明治倶楽部」で、JR総武本線「下総中山駅」下車徒歩15分。京成本線「京成中山駅」下車徒歩12分。
HP「明治倶楽部」のinformationに地図があります。


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こぼればなし。上のおてだまは、駅構内で売っていたもの。最近、たまに遊んでいる(^^;。身体や手先の動きと連動した集中力を要するので、いろいろ心身に良いことがあると、脳関連の本で読んだことがきっかけで、場所もとらず、遊び自体が気分転換になって面白い。寒い部屋で文書を大量にコピーする合間に興じていたら、あっというまに時がたって、体も暖かくなるのを発見した(^^;。しかし落とすと下の画像のようにばらけてしまうこともある。。こぼれた中身をみたら、今時のおてだまには小豆じゃなくてプラスチックのチップが入っていたのだった。


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2月20日 ピアノをつくる。


 先日、「ピアノ完成品を売ってください。」というタイトルのメールをいただいた。てっきりそれはなにかの間違いじゃないかと思って文面を読んでみたところ、それは間違いではなかった(^^;。ただし、そのピアノの完成品というのは、クラフトのピアノのことなのだった。

 メールによると大阪にお住いというMさんは、私の本宅のホームページ「KIKIHOUSE」をよく御覧くださっている方らしいのだが、その「KIKIHOUSE」のギャラリーには、隅っこに「クラフトで遊ぶ」というコーナーがある。Mさんは、そのコーナーに載せているピアノのクラフト画像をみて気に入って、ピアノの好きな娘の部屋に飾りたいと思いつくってみたが、うまくつくれなかった。それでもどうしても欲しくてメールをくださった、ということのようなのだった。

 作者としては、実に嬉しいお申し出なのだが、どうも遊びでつくった拙い自作クラフトを売るということには抵抗がある。これまでそんなふうに注文があって作ったことはないし、それにあのクラフトを作ってから何年もたっていて作り方を忘れているし(^^;、と、しばし思案した結果、やはり完成品を売ってほしいというご要望については、ご辞退申し上げることにするが、その代わり、なんとかMさんの工作のお手伝い位ならできそうだと思い立ったのだった。

 まず、以前つくったクラフト作品を参考にしながら、大きめのボール紙に定規と鉛筆で線を引いて、ピアノの図面を描いた。それに、カッターナイフで切り込みを入れて、必要な部分を折り曲げていく。工作すること数十分、なんとか格好ができた。


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(左隅にちらっと見えているのが、以前つくった作品)


 これで要領を思い出した(^^)。この図面を再度平たくして、スキャナーにかけて、パソコンに画像を取り込む。この時点で、ボール紙の地の色がめだっているが、これは下図になるので、輪郭の線が確認できればいいのだ。次の作業は、この画像を、画像処理ソフト(フォトショップ)にとりこんで、大きさをプリントしたいサイズ(B5版)に縮小し、実寸大になったところで、レイヤーをかける。つまり、画像のうえにもう一枚透明な画像をかぶせて、その上に線をひいていく。下の元画像の輪郭をトレースしていくのだ。


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(作業中の画像。途中で失敗しないために何度か別名で保存する)


この作業が終わると、下の画像は消してしまう。さらに、輪郭線の細部を修正し、塗りつぶしツールを使って着色して一応完成。


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(画像の寸法は縮小表示しています)


 この画像を、B5サイズの適当な紙にプリントアウトしたものに、カッターで切り込みを入れ折り込んで立体化すると、下の画像のようなピアノのクラフトができあがる筈だ。Mさんには、最初につくった厚紙のものと、このプリントを一枚お送りした。参考にしてケント紙にご自分で作図されるか、そのまま工作して遊んでいただければ嬉しいと思う。鍵盤のでこぼこを出すための作業が、ひえーと言いたいほど結構こまかくて大変なのだが、頑張って工作してほしい(^^)。


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(完成図。作業してみてわかったけど、紙が薄かった(^^;。ケント紙くらいが適当です)。






2月13日 JavaScript 再び。 版画展。


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 JavaScriptを使った仕掛けで、時々遊んでいる。最近では、高田昭子さんの家のトップページで実験的に遊ばせてもらっているといえばいいか(^^;。JavaScriptを利用したボタンをふたつつけさせてもらった。

 高田さん宅のトップページ「灰皿町吸殻山383番地」

 ひとつのボタンは、日付を表示するもので、日によっては古今東西の著名人の誕生日や、忌日の表示も入れてある。ネットには、こうした「今日は何の日?」という情報を提供しているサイトが沢山あるので、制作にはそのいくつかを参照させてもらった。なおこのボタンのデータは私が勝手に選んだもので、今のところ高田さんはタッチされていません(高田さんの誕生日だけはいっています(^^;)。

 もうひとつのボタンは、クリックすると小さな窓が表示されて、BGMが流れるというもの。あるページを訪問すると、すぐに音楽が流れる、というのは違って、こういう仕掛けだと、聴きたい人だけが聴けるのが利点。音楽はループになっているので、窓を閉じるまでずっと鳴り続けます。使用した音楽「G線上のアリア」は、ネットで自作のMIDファイルを提供されている方のサイトから、ダウンロードしたものを使用しました。

 このふたつのボタンは、吸殻山地区の住人の方のホームページでしたら、どこでもつけることができます。該当するひとで、トップページにつけてみたいという方はご連絡ください。吸殻山地区以外の住人の方は、清水鱗造さんにご相談を(^^;。お好きな音楽のMIDファイルがあれば、その曲をホームページのBGMとして流すことができます。


 音楽をダウンロードさせてもらった町田さんのホームページです。ダウンロードできる沢山の曲が紹介されています。
「ようこそDr.町田のホームページへ」

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 灰皿町の有働薫さん、高田昭子さんと一緒に、錦糸町のギャラリー「山下」で明日まで開催中の辻憲銅板画展を見た。辻さんは有働さんと俳句の会でのお仲間ということで、会場奥のテーブルで、辻さんの兄上(2000年に亡くなった詩人の辻征夫)が好きだったという本や、兄上に勧められて読んだという本の話、銅版画のメゾチント技法などについて色々興味深いお話をうかがった。

 辻さんご自身はパソコンをなされないとのことだが、ネットで検索すると、辻さんの作品がみられる。「版画オンラインショップ」

 小一時間ほど過ごしたのちに会場を辞去して、近くの喫茶店で持参したパワーブックを開いてホームページのレイアウトの変更個所などについてうちあわせをした。視覚的に確かめられるので、こういうパソコンの使い方はなにかと便利だ。






2月6日 公園の散歩。新年会。


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 買い物ついでにスーパーに自転車を置いて、多摩川の河川敷にある公園を散歩。冬の日を浴びて、道がほくほくしている感じが面白い。


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 公園のはずれにはJR五日市線の鉄橋がある。いまだに単線。子供の頃から夜中にコトンコトンというこの鉄橋を渡る電車の遠い響きを聞いてきた。橋の向こうに知らない町がある、そういう思いを何度めぐらせたことだろう。


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 多摩川のこのあたりは中流域ということになるのだと思う。水量の増減で、季節によって時々微妙に流れの姿がかわっている。これは偶然できたような小さな支流。


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 昨日は吉祥寺のヴェトナム料理店「ミスサイゴン」で、旧友たちと時期はずれの新年会のように集まって飲んだ。時期はずれといっても、ヴェトナムでは今年は2月9日が新年になる。テト(旧正月)のお祝いということで、期間中割引価格になっていたヴェトナムビールを夕方からぐいぐい飲んだ。このお店、元首相の専属シェフだったひとがコックをしているというだけあって(ウェブ情報)、生春巻きなど本場の味が楽しめる。アチェに行っていた友人から津波の被害現場を撮影した写真を見せてもらう。木に登ってしがみついていて助かった人が多かったという話。倒壊した木造家屋が日に晒されてマッチ棒の山ように散乱していたのが痛々しい。






1月30日 1月の画像(鳥たち)。上映会に行ったこと。


 今月になってから、二階の窓から撮影した鳥たち。デジカメのズームを使っていて近くにみえるのもある。パソコン部屋で気がついた時にちょっと腰をあげて撮る。棲み分けというのか、こうした鳥たちは、あまり一度に現れることがなくて、時をかえてやってくる。基本は鴉のテリトリーという感じだ。

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 1月26日に、法政大学市ヶ谷キャンパスにあるのっぽビル、ポワソナードタワーのマルチメディア・スタジオで開催された稲川方人監督『たった8秒のこの世に、花を--画家福山知佐子の世界』の上映会(法政大学言語文化センター+岡村民夫教授ゼミ主催)に行った。映画は、福山知佐子という1960年生まれの画家の生活をおったドキュメント風の作品。彼女の生まれた場所、住んでいる場所、何人かの交流のあった男性たちとのエピソード、絵画制作の様子や絵画展の会場風景、詩人吉増剛造氏との対話や散策シーン、患った重い病のことや、福山さん自身の独白シーンなども織り込まれていて、ひたむきに絵画創作にうちこんで生きてきたひとりの女性画家の生活誌が、かなりプライベートな部分まで踏み込んで捉えられていて見応えのある作品だった。

 パンフレットによると、昨年2月に完成したこの映画は昨年4月に衛星テレビ局で放映され、その後も各地大学会場などで上映会が開催されていたということがわかる。そういえば、ネットでは須永紀子さんが昨年12月に中野のZEROホールで行われた上映会の感想を、個人サイト「雨期」の「読書日記」で書かれていた(2004年12月10日の項)。これからも上映会の企画が進行中ということをちょっとお聞きしたので、機会があれば、またホームページ「あざみ書房」の「詩のイベント情報」のコーナーで紹介したい。

 今回の催しでは、上映後に、福山知佐子さんと、吉田文憲氏、吉増剛造氏のトークの時間が設けられていたが、対話というより出席者が別個に用意されたメッセージを読み語るという形になった。美しく咲いている花より、枯れかけた花、枯れてしまった花を描くことに惹かれるというような、独自の絵画表現についての深い思いを語られた福山知佐子さん、制作関係者の立場から映画制作過程の裏話なども交えて熱っぽく作品評を語られた吉田文憲氏のお話、それぞれ興味深く拝聴したが、最後の吉増剛造氏は3時間ほど前に書き上げてきたばかりという手書きの詩のコピーを会場で配布され、作品をその場で朗読された。これはちょっと予想しなかったことで、この濃密な映画の上映イベントに印象深いアクセントをつけるという感じになったと思う。

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 会場は大学の校舎(高層ビル)の3階にあるマルチメディア・スタジオという一室。こういう機会でもないと立ち入ることがないような場所だ。休憩時間に廊下で学生さんに煙草を吸える場所を尋ねたら、近くにいた女性二人が自分たちも行くというので先導してくれた。場所は同じ階のすぐ隣接した部屋(その部屋には並んだテーブルに何台ものノートパソコンが設置してあって、複数の学生さんが真剣な面もちで自主勉強中というところ)に入り、その部屋のガラス戸を押し開けて外に出たテラスのような所だった(^^;。吹きさらしなのでやや寒かったが(^^;、ちゃんと灰皿も設置してあって、喫煙家としては今時環境がいいなあと妙なところで感動してしまった。

 帰りがけに、高田昭子さん、村野美優さん、渡辺めぐみさん、北爪満喜さん、札場倫子さんと、市ヶ谷駅近くのレストランでおしゃべり。このときは申しあわせたわけでもないのに、以前詩誌「ラ・メール」に関係していたという方が多くて、同窓会のように話が弾んでいた(^^)。






1月23日 JavaScript で家のリフォーム。あちゃの出版記念会のこと。


 JavaScriptというのは、ネットのさるサイトの説明によると「HTML文の中で使える簡単なプログラミング言語」のこと。これを使うといろいろ面白いことができるが、簡単とはいえ勉強して自分でプログラムを書くのは大変なので、完成したプログラムを公開して使用を許可しているサイトから、プログラムをコピーしてすこし書き換えたものをつくり、吸殻山99のサイトのあちこちに表示させて遊んでみた。

 ひとつは、トップページの日時の表示。時間告知のコメントが一時間ごとにきりかわる。日付の行には、その日に該当する適当なコメントを表示させることもできるので、ゆくゆくは灰皿町の住人の方の誕生日などもいれて充実させてみたい(願望)。もうひとつは、ボタンを押すとプルダウンメニューがでてきて、そのリンク先にとべるという仕掛け。これは吸殻山日記の過去のストック表示用につくってみた。また、ページの下のほうに設置してあるバナーの上にカーソルを重ねると、小さな吹き出しがでて、そのサイトの説明が読めるというふうにしてみた。ベタで解説を書くより、ちょっとだけしゃれている(^^;。

 「灰皿ネットの散策ガイド」のページには、カーソルの位置の近くに画像が表示されるというプログラムを入れ込んだ。鳥の画像は、フリーのアニメジフを公開しているサイトからダウンロードしたもの。けなげに羽ばたき続けるグースの背景に、最近近所の公園で撮影した冬空の写真を使ってみたところ、なかなか優雅な感じになったと思う(^^)。

 もうひとつは、画像を次々に自動的に表示させるというプログラムを使った写真閲覧ページをつくってみた。これは、リンクが隠してあって、トップページのある画像をクリックすると表示される(すぐわかります)(^^;。

 他には、JavaScriptではないけれど、トップページからコーナーへのリンク文字や、この日記のタイトル文字をロゴ画像に変更した。これは「映画あのころこのごろ」のBBSのタイトルの字体が気に入って、清水鱗造さんにまとめてつくって頂いたたものを使用した。

今回参考にしたり、利用させてもらったサイト。
「5・6年生にもわかるやさしいJavaScript」
「イヌでもわかるJavaScript講座」
「Gifanimation.com」


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ARCH 雪になるという予報が雨になって終わった16日(日)には立川市のカレー屋さん「あちゃ」で開催された白井明大(しらいあけひろ)さんの詩集『心を縫う』の出版記念会にでかけた。白井さんは詩学社のワークショップ等で精力的に活動されているようで、その関連のご友人というか、会場は若い方で賑わっていた。当日確か究極Q太郎氏もスピーチで話題にされていたのだが、白井さんの明大というお名前は、白井さんのお父上が、かって日大全共闘議長だった秋田明大氏の名前にちなんで名付けられたという。このいきさつを最初に伺ったときは、そういう回路がありえたということにちょっと曰く言い難い感慨をもったのだが、それで一度聞いたら忘れがたい名前になる、ということは、ある年代以上の人にはあるかもしれない。

 会は前回あちゃで開かれた徳弘康代さんの詩集出版記念会(吸殻山日記の2004年10月17日の項を参照)同様「どぶねずみ男」さんの司会で、白井さんの挨拶や、ゲストの方たちの詩の朗読やスピーチ、希望者のオープンマイクの朗読などもはさみ、滞りなく終了。いごこちのいい店内の隅のテーブル席で、ビールを飲みながら終始愉しく拝聴していた。会場には詩学社の寺西さんはじめ、何人かお顔を存じ上げている方もお見かけしたが、当方体調完璧とはいえず、ろくにご挨拶もせず帰路につきました。案内状をいただいた主催者の香澄海さんありがとうございました。

「リタ」13号に掲載した感想文、「白井明大詩集『心を縫う』について」へ。






1月16日 コンサートと喫茶店のことなど


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 昨日は、あきる野市にあるキララホールにクラシック音楽の演奏会を聴きに行った。演奏は新日本フィルハーモニー交響楽団で、指揮は小松長生、ヴァイオリン米元響子。曲目は、シュトラウスのワルツ「美しき青きドナウ」、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲 ホ短調、ドヴォルザークの交響曲9番「新世界より」。料金は一般3000円で、この値段は都内での演奏会に比べ格安だという。ただし、私のチケットは急遽行けなくなった人からの、いただきもの(^^;。

 それで会場で知友のH氏、K氏とお会いしたのだが、K氏とは、20年ぶりの再会ということになった。その時は、奇しくもやはりこのメンバーで長野の諏訪に和太鼓を聴きに旅行したのだ。20年というと、ヴァイオリン協奏曲で美しい音色をきかせてくれた米元響子さんという演奏家が20歳ということで、まったく月日のたつのが夢のようだ(^^;。

 クラシックコンサートは、なにかの縁があると(たいていはチケットを頂いたりすると(^^;)聴きにいくという程度で、今では数年に一度くらい行くというところだろうか。けれど、ほぼ60人編成の楽団の演奏を聴くのは久しぶりだった。演奏された曲目は、いずれもなじみぶかいもので、「美しき青きドナウ」を聴きながら目をとじると、2001年の宇宙船が目にうかぶという(^^;状態。H氏は中学生の頃、「新世界より」のレコードを買って、繰り返し聞いたという。

 根っからのクラシックファンというのではないが、たまに聴きたくなる。若いころには国立市の「ジュピター」という音楽喫茶に何度も行った。そこは店内の一部が中二階のような構造になっていて、その天井の低い奥の座席で、大抵は携えていった本を読みながらコーヒーを飲む。店には揃えてあるレコードの名前が並んだノートが常備されていて、その中から好きなレコードをリクエストすると、いつも店をひとりでやっている年配の女性が、かけてくれるのだった。モーツァルトやショパン、ベルリオーズ、、。蔦におおわれたような隠れ家のような喫茶店。あの店はまだあるようなので、今度いちど行ってみよう。と、どうも過去むきの話になってしまうのだった。






1月9日 はないけ所作の衝撃


 昨日8日は、茅場町にあるギャラリーマキで、俳句朗読と「はないけ所作」を組み合わせたイベント「冥花」を見た。直前(8,9日の二回公演の前日)に生野さんから案内のハガキをいただいたので、あざみ書房のイベントコーナーで紹介する余裕がなかったのだが、それでももしやと思い灰皿町の高田昭子さんに声をおかけしてみたところ、8日午後3時からのものなら行けるということで、二人で待ち合わせてでかけたのだった。

 ギャラリーマキの会場はビルの一室にある窓のない密閉された箱のような空間で、ふだんならこじんまりした画廊という感じなのだろうが、ドアを入ってその手前に20人分くらいの椅子席が設けてあった。予約をいれていなかったので、立ち見することになったが、総勢で30数名の観客がいたと思う。

 このイベントは、案内ハガキに「生野毅の俳句朗読と上野勇次のはないけ所作」とあって、実際にも生野さんが自作俳句を朗読し、その合間に上野氏が、花をいける、というものだったのだが、そう書いても独特の雰囲気や面白さはちょっと伝わりそうにもない。


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 ということで、そのうえ撮影禁止ということだったので、下手なイラストを描いてみた(^^;。部屋の中央には波のようにうねって枝をはらわれた太い竹が一本、土を落としてまるく刈り込まれた根もろともにすえられている。右下方からの照明があるせいで壁面や床にくっきりした影がうつっている。イベントがはじまりあたりに静寂が訪れると、舞台奥から「幻日 流鏑馬は童引き抜く心地」という生野さんの声があがり、やがて右奥の通路から生野さんがあらわれ、真ん中の竹を中心に、時計回りに会場をゆっくり旋回歩行しながら、つぎつぎに俳句を朗読されていく。

天蓋は蛇腹もそぞろなる倦怠期
日蝕のごとく君が空で萎れている
童虚空に痣追えり蛇の目傘
帆は行方知れずや黒い乳房
、、、

 ひとわたり十数作の朗読が終わったころ、上野氏が舞台右奥から寒椿やぼけの花枝、柳の木をかかえて登場。やがてそれらをつかって「はないけ所作」が行われた。どのように、というと驚くなかれ、鋸で竹の幹の一部に二個所切り込みをいれ、ペンチでその中央をたたきわって、そこに椿その他を差し込んでいける、というようなものなのだった。最初に椿だけ。次にぼけの花枝、最後に柳の枝。束ねられた柳を縛っているヒモのようなものをハサミで断ち切ると、しなった枝がぱっとあたりにさしひらいて、みごとないけばな空間ができあがったのには、目をみはる思いがした。


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 と、まあこんな感じ。ところがこれで「はないけ所作」は終わらない。再度の俳句朗読をはさみながら、ピラカンサの枝をうちつけて、赤い実を床の周辺に散乱させたり、ついには竹を根元ちかくでばっさり断ち切ってしまい、残った根の部分ごとに、スチール製の網籠のようなものの上にのせて、そのうえ鉄パイプを竹の節に差しこんで上からハンマーでうちつけはじめたのだった!


 大きなかなとこの台のようなものにのって、上野氏が鉄パイプをハンマーで竹にたたきこむ時には周囲に火花が散るし、何度も外れることがあるのでそのたびにはらはらする。だが何度もくりかえすうちに、鉄パイプは次第に確実に竹の節を次々につきやぶっていき、ついには、根のかたまりを抜けて見事に貫通したのだった。


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 このような感じが最終形態だったと思う。しかし、この最終形態の姿がどうだというよりも、ここに至る全体の「はないけ」のプロセス、息詰まるような緊張感や、意想外の華やかさにふれた瞬間瞬間こそが、いわば「はないけ所作」の美なのであったのだろうとは思ったことだった。

 舞台左に手をつく感じですわりこんだ生野さんが半紙に書かかれた俳句を朗読しては周囲に投げすてていく。上野さんがそれを拾い集めては正面背後に並べられたスチールの枠のようなものに、はりつけていく。それがすべて終わったところで、イベントはめでたく終了した。最終句「夜なれど夜なれど百花繚乱の葦」まで、生野さんが朗読されたのは「冥花」全46句。


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 不自然で条理にあわないこと、つじつまのあわないことをさして「木に竹を接ぐ」といういいかたがあるが、上野氏の「はないけ」は、文字通り「木に竹を接ぐ」ならぬ「竹に木を接ぐ」というものではあった。竹の節のかげから美しい寒椿の花枝がのびている異種交配的な「いけばな」の姿は、視覚的には充分に新鮮だが、それでも現代詩や俳句短歌の世界に共通したイメージを連想させるところがある。異質なもの(言葉)の組み合わせが言語の美をうむという理論も(西脇順三郎の「超現実詩論」など)もはやおなじみだとはいえよう。けれど、その先一歩踏み込んで、竹の節を貫通した鉄パイプに差しいれられた花の姿は、私にはちょっとした衝撃だった。命ある花や樹木、あるいは鉄籠や鉄パイプさえも、同じように無差別に素材とみなされているような「美」の探求の世界がそこにある。ものの実在や作者の創造と破壊のプロセスが直接視覚にも聴覚にも訴えてくる。そのうえ、くだかれた玉のような果実や断ち切られねじまげられた植物の瑞々しい匂いが嗅覚にも訴えてくる鮮烈さは、前衛舞踏を連想させる一回性の貴重な体験だったと思う。。

 会場には枝川里枝さんもみえていて、帰りぎわにちょっとご挨拶。新宿ですこし飲んでからユニテに行って飲んでいると、やがて清水鱗造さんが、お友達のT氏やY氏と一緒にやってこられた。うち合わせしなくても鱗造さんと年始挨拶的にお会いできたので、これは今年も灰皿町管理委員会は春から縁起がよいということのようなのだった(^^;。






1月2日 「高田昭子さんの千里眼的挨拶詩」


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 お正月なので、ちょっと気分をかえて、しばらく前に書いた「高田昭子さんの千里眼的挨拶詩」という一文を掲載しました。自分のことがでてくるので、なんなのですが、まあお正月の勢いということで(^^;。この文章は、べたに日記にのせても良いのだけれど、いずれ、こうした詩に関するエッセイみたいなものを集めてコーナーをつくる時のために別ファイルにしました。






1月1日 


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