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日録、風のなかで話しましょう


2005年4月

2005/4/5(tue)
桜の花のほとりで
この列島のなかで、人々は『気休め』られたまま
倒れて行った亡霊の者たちに僅かなりとも共感して
桜の花に感嘆の声をあげる
まだ冷涼な朝に出現する太陽のごとく
突然剥き出しにされ、花樹に薄紅く綻ぶ
花の乳房に驚いている
年を経て熟し、滅び始めたものがさらに産もうとする
生殖の凶暴さにも気づかず
さらに何かを忘れながら

 

「桜の花のほとりで」
詩集「夜桜は散り落ちて」所収

2005/4/3(sun)
 遠州灘の廃舟 

考えてみると、この(上の写真)遠州灘の廃舟を取ったのが、私がまだ30歳前、20年近くも以前、御前崎の灯台を見たくて弟夫婦たちと行ったときのことです。弟ももちろん転勤して来ず、この地で仕事を始めていなかった、ずっと以前のことです。
 
この写真は、清水鱗造さんに「何か日録のシンボルにするものがないか。」と聞かれて、思いつきで貼り付けて貰いました。そのときもまさか1年後にここに来て、弟の始めた会社に入り、毎日のように御前崎の店に通うようになるとは思ってもいませんでした。
 
祖母は浜松育ちですが、その父、私には曾お爺さん(曽祖父)は菊川の出身であったと聞いています。一昨日はその菊川市周辺を、4時間も会社の車で走り回っていました。縁は不思議なものです。



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