アカ
アカという言葉を身近に知っているのは、いくつ位から上なんだろう。 ひさしぶりに聞いて、仰天した。 家は、2年前までは日刊新聞を4紙取っていた。30年位読み比べてきたのだ。 今日、勧誘に来たY新聞の販売員に、A新聞を取っているというと、「あのう、お宅は思想的にそういう方向ですか」と聞かれた。そのあと続けて、くだんの言葉である。 ああ久しぶりに聞いたなあ。 当地では当地の新聞を取っているのが常識ある家なのだ。全国紙を取っているのは軽佻浮薄な人間なのである。でもY紙だって全国紙だろ? つまり、アカと言われたくなかったら他の紙にせよという脅しである。 別にアカでも良いんだけどね、A紙なんて、今や保守派でしょうが! どうしてなんだろう、かえってご当地紙の勧誘の方が柔らかい。不幸のニュースはうちが一番、なんて売り方をする。でも、産む機械とか貞操観念だとか言い立てる、それを擁護する論調が気に入らないから取らないのだ。 Y新聞、あんた情けないよ。2年位前にもそう言って他の人が勧誘に来たわね。 新聞を取る人が減ってきて、配達員が失業する…、助けてやろうとは思わないのか…、今までいたところでは、寄付と言って買ってくれたものだ…、たった3000円が惜しいほど吝嗇なのか、この土地は…。 2年前にも半年前にも、景品を力づくで押し付けて、それでも取らないというと、ひっぱたくようにしてそれを取って行ったなあ。それでも半年前には、A新聞とっている家はアカだとまでは言わなかったなあ。 昔から新聞の勧誘はしつこいのが常識だけれど、Y紙販売員が特にそうだ。これは本社の営業方針なのだろうか。1人で留守番していると新聞販売員が怖いなんて、お話にもならない。
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