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海岸日記


2004年4月

2004/4/30(fri)
レモンクリームパイパン

新規開店のパン屋さんで、レモンクリームパイパンが1個80円だった。
薄くて、ナンみたい…。レモンクリ・ムバイ・パンではなさそうで…。でもなんだかアラビア半島っぽいなあ。
あ、あそこはドバイか…。
わたしは、ほっと・ポエムに行けなかったので、ひねくれているのかも知れない。三つ下さい! と言うのはやめて、おとなしく一つにして帰り、お昼ご飯まえにぱくぱく食べた。
この1ヵ月でまた1キロ太った。毎日歩いているのになあ。(-_-;

2004/4/29(thu)
サティ

ヒンズー教の古い習慣にサティというのがある。
未亡人が、本人の意志如何によらず、亡き夫の火葬の火の中で殉死するというものだ。
本人の意志如何によらず…、つまり焼き殺されるということだ。逃げ出せばまた投げ込まれて、泣き叫ぶまだ少女の妻。それがたまたま西欧人に目撃され、新聞に載ったことがあった。そのときこれが現代かとぎょっとなったのだが、皮膚感覚で探ろうとすると、これは戦争よりももっと怖い。女性の地位が低いインドでは、現実に女性人口があきらかに少ないのだそうだが、間引きとともにこんなことも原因にあるらしい。切羽詰った状況になれば、まず女が死ねということもあるのだろう。
世界を見よ、と良く言われる。でも、その人たちが見ている世界は、こういう世界ではないらしい。こういうことを知らないはずはなかろうと思うのに、なぜかリブの人たちしかこういった問題に関わろうとはしないのが不思議だ。
戦争で稚い子供たちが死ぬ、とても怖いことだ。そう言いながら、間引かれる女児のことには目をつぶる。
「sati」と書く。辞書を繰ると近いところにある「satya」は、真実とか真理という意味だ。ひどく白々しい近接である。

2004/4/28(wed)
網野善彦氏

「週刊読書人」のトップ記事は、網野善彦氏を偲ぶ鼎談だった。
憧れの網野氏。氏は、10年以上も前の話だが、近くに講演をしにいらしたことがあった。片道3時間車をぶっとばして聞きに行った。
『異形の王権』とか『無縁・公界・楽』などでフアンになっていたのだが、講演を聴いてもうフラフラになった。落ち着いた話ぶり、その居ずまい、どこをとっても素敵としか言いようがなかった。
でもね、それでね、歴史観をひっくり返した方なのよ。
その後、口も胸もばくばくする位宣伝しまくったが、わたしのプレゼン能力の欠乏のせいで、友人たちの目から鱗を落とすことは出来なかった。
口惜しい。
亡くなったときは、誰に言っても分ってもらえるはずがないと思って、ひとりで落ち込んでいた。鼎談記事を読んで、なんだかほっとした。そして涙がでそうになった。
そうです、網野善彦氏は本当に素敵な方です。亡くなられて本当に本当に寂しい。

2004/4/27(tue)
シンビジューム

どうしても植木鉢から抜けないシンビの鉢が四つ、二年越しで放ったらかしにしてある。勿論水もやらず、零下の吹きさらしに、である。そこにいつの間にか花が咲いた。家の中に入れたのは紅色の花で、それと同種のはずの捨て子は、赤茶色の小さな花だ。2本、身を寄せ合っていて、鬼のようなわたしでも一寸胸が痛む風情である。
切り取ってトイレに活けたが、何とまあいじけていることよ、俯いたままだ。
2本で「K&T」かいな、しっかりしなさい!
1日に何回も叱咤激励していたら、期待の重さに耐えかねたのか蕾がポロポロ落ちてしまって…。
気の重い春である。

2004/4/26(mon)
低気圧接近中

朝鮮半島に低気圧が接近中。日本列島の広い範囲で夜遅く雨になるでしょう。
しつこい女雨になるでしょう。嫉妬やヒステリーには水がかかり、消炎作用をもたらしますので、今夕は水遣りの必要はなく、為丸方式のペットボトルも倒れる心配はなさそうです。毛虫が飛ばされてくるかも知れませんので、明朝は、椿・山茶花・桜の見回りが必要かも知れません。チャドクガには気をつけましょう。
メンタル警報は出ておりませんが、腰と膝に関節痛注意報です。海岸日記をごらんの皆さんは、立ち上がるとき、どうぞ、どっこらしょと掛け声をかけてからお立ちください。
マンションの方は、コンビニにおでかけの際、傘をご用意の上、忍び足でお出かけください。その際は、愛猫を踏んづけないようご用心ください。
では、雨だれの夜を静かにお過ごし下さい。また明日お目にかかりましょう。
バイチャ!

2004/4/25(sun)
お天気の良い日は木に登る

別におだててもらったわけではない。
お天気が良いので、そして連休も近いので、屋根に布団を干した。それが強風にあおられて吹っ飛び、側のヤマモモの木に引っかかってしまった、というのが原因なのである。
10年ほど前までは、毎年登って自分で剪定したのだが、よる年波で鋏をぎゅっと握り締められなくなり、ついでに腰も鳴くようになったので、シルバー人材センターのお爺さんに登ってもらっている。
久しぶりに高いところに登ると、自分が格別凄いものになったような気がした。キャーホッホと叫びたくなったが、日曜日なのでどこの家にも人がいる、驚かしては悪いので素直に降りた。
日本海がキラキラ光っていた。

2004/4/24(sat)
パソコンの音声

コンピューターを立ち上げる際のビヒャヒャーヒャーンというのが五月蝿いそうで、それを消してしまった。もちろんわたしが、ではない。家族の誰かである。消してもいいよと返事をした覚えはあるのだけれど、実行犯は誰だったろう?
立ち上げに音は要らないけれど、音楽が聞けないし、録音の再生も聴けない。
無論、そのせいかどうかも分らない。けれど昨年中に録音した大事な記録で、録音機(1万数千円した!)のメモリーがいっぱいになってしまったので、新しく録音できなくて困っている。
連休よ来い! はーやく来い! 録音機が必要な母さんが、お首を伸ばして待っている〜!

2004/4/23(fri)
須永さんアリガト

この欄について、須永紀子さんがご自分のHP「雨期」で宣伝してくださった。それかあらぬか、アクセス数が1000を超えている! 2〜3人の方が読んで下さっているのは分っていたし、自分が見たのもあるけれど、それにしても殆ど内緒でこのアクセス数…。
はいっ、書きます書きます毎日書きますです。
須永さんの「雨期」の読書日記は、読書の記録のみならず、誠実に生きている人のまじめな言葉使いがあって、好きなのです。毎日見ています。エールの交換みたいだけれど、「気持ちが癒される」ってお伝えしたい。ボランティアも、誰だって気持ちだけくらいは持っているけれど、なかなか出来ないですよ普通は。
ここからはリンクしていただいています。


「雨期」

http://homepage2.nifty.com/poem_uki/
です。(だと思う)

あー、黙っていたい!

つまりですねえ、「雨期」からリンクしていただいたという話なのです、オホホホホ…。
冨沢さんの仰ってくださったこと、何も分っておりません;;;;;

2004/4/22(thu)
父親の命日

20日だったのに、すっかり忘れていた。しかも今年は没後50年ということで、神道の家では記念の日だったのに。
親不孝な娘でごめんなさい。
母も来年は40年。長かったなあ、二人がいなくなってからの日々…。
ここ数年母や娘のことばかり詩に登場させてきたので、今年は「父」を書いておこう。…と思ったものの、50年以上前のことなんて、霞か雲か黄砂の空か、顔は勿論気配すら浮いてこない。結構可愛がってもらったという話だが、そうですかねえ…。
卵子だけでマウスの子供は誕生したそうだ。従来哺乳類はそれが出来ないと言われて来たそうだが、そう遠くない日に人類にも可能になるのかも知れない。
単為生殖、つまんないねえ。男がいるのも邪魔なだけじゃないと思うよ。

2004/4/20(tue)
鳥は鳴く、声高らかに

ぴーひょろ、ぴひょろぴひょろ……
とにかくその「ぴひょろ」の時間が長い。わたしとは肺活量がダンチだ。ぴひょろぴひょろ……、なにも聞いている、一緒に歌う必要などさらさらないのだが、ぴーひょろぴひょろ…、つい息を詰めてしまう。
自慢たらしい長さえずりの主は誰か?
ちゅぴつちゅぴつピコピコピコ。鳴きかたを替えたって、声音で犯人鳥だと分る。キミは1日何時間鳴くのだね?
この谷間中が迷惑だ。甲高いからあたまに来るんだ。
あーっ!
ぴーひょろぴひょろ、ぴひょろぴひょろ、ぴひょろぴひょろ、ぴひょろぴひょろ…、
畜生! 起きるってばー。 もーーーーう、うるさい!

2004/4/18(sun)
昨夜は朗読会でした

方言で、野太い声で、怒鳴るように読む「吉原幸子」ってのには閉口した。そうか、吉原幸子は鼻を食べるんか。死を書いたんか。
その上、トークとやらが自己宣伝にすぐ落ち込むものだから、苦しくて身悶えてしまった。地獄の1時間半。彼女には、人を楽しませるなんて気持ち、あるんだろうか。入場料をとるからには、プロなんだぜ! 馬鹿やろう! 時間とお金返せ! 
夜道をがんがん歩いて、安定剤飲んで寝た。

2004/4/15(thu)
車を置いて外出しよう!

近くに(徒歩10分)老人福祉センターが開所した。1日4便だけだけれど、バスも来た。
おお、車を置いて外出しよう! と思って時刻表を見に出かけた。
バス停にはお爺さんとお婆さんがいっぱい!
何だかいたたまれなくなって早々に帰ってきた。わたしはここに縁がないとでも思っているのだろうか。帰り道、恥ずかしくなって、ポッポした。その理由が二つあることも、かてて加えて初夏の陽気であることも不問にして、ぜえったい車を捨ててなるものかと思った。バスにはオットットに乗ってもらうことにしよう。
(オットット曰く、僕は若いから、20分歩いて下の住宅地のバス停から乗る!)

2004/4/14(wed)
ゲバ棒

ゲバ棒を本当に知らない大学生に、本当に出会った。
話には聞いていたけれど、明治? 大正? と聞き返されて、言葉を無くした。
両端に荷物をぶら下げるんでしょ?
それは天秤棒ですっ!
どちらも使ったことはないわたしだけれど、使用の目的とだいたいの形はわかる。それが生きた時代というもの。

おばさん、子供のときは着物を着て学校に行ったの?
うん、そういう子もいたわ。小学校の入学式の写真では。
でも、足元は下駄か藁草履。
えーっ、下駄?! 天狗みたいじゃん!
ちがう、おばさんの下駄には歯が2本あって…。
えーっ、天狗って噛み付くの?

…どうも分っていてカラカワレタようだ。ざまあないね。

2004/4/13(tue)
はちみつ

食卓に蜂蜜の壜が残っている。片付けの悪い主婦であることよ! 眺めている間に仕舞えという説もあるが、パソコンの側にあるということに、何かの意思はあるまいか、なあんちゃって!
蜂蜜はこの頃ではほとんど水あめ入りだ。時には本物にも出会うけれど、ずっしりとした紙箱にはいった高価なものなので、日常の買い物としては給料日後の浮ついた気分の時しか手がでない。まあ痩せたい痩せたいと思っているのだから、神様のご配慮なのかも知れないが。
はちみつは自家製というわけには行かないので仕方ないが、ジャムやマーマレードはよく作る。昨年は忙しくてつい旬のその時期を逃してしまった。今年は何となく力が入りそうな気分。
自家製にするとジュースも取れるので、ヨーグルト・ケーキなどのソースとして重宝する。買って来たブルーベリー・ソースなどちょっと金気があるような気がする時もあるのだ。
スロー・フードといわれるが、そのカロリーとか趣味性を考えると、金気もよしとしたほうがいいのかも知れない。いや、我慢して食べるというのではなく、食べることを我慢すればいいのだ。
飢えて死んで行く人たちをテーマに据えた詩は書けない。わたしには、どうしても書けない。飽食の事実が過去のものになる日が来たとしても、今日という日を覚えていたら、わたしは飢餓を詩のテーマとすることは出来ない。

2004/4/8(thu)
ウイルス・メール

いつもメールの友達が電話をかけてきた。
今日はウイルスの日でしょう?と言う。特別にウイルスが飛び交う日だから、メールは開けないほうがいいらしい。
そう言えば、今日は特別多いようだ。サーバーから警告メールが一緒に入るから倍加しているわけだが、それにしても4〜5通は入っている。かなり多い。
消すのもめんどくさいが、仕方ない、いちいち消している。
暇人だねえ。最近は引っかかる人も少なくなっただろうに、まめなことです。
そのせいだけでもないだろうが、電話も多かった。受話器を押し付けすぎて耳が痛い。喉も痛い。でも久しぶりに人と話して楽しかった。
夕闇せまり、洗濯物がしらじらと垂れ下がり、さあ大変。 今夜のおかずは何にしよう…。
あら、まだ遊んでいる鳥たち。焼き鳥にしちゃうぞ!

2004/4/6(tue)
柿ピー

おやつは食べたけれど何となく口さみしいので、柿ピーを一袋あける。
む、「開ける」と「空ける」では意味が違うな。柿ピーを食するという行為の事前と事後だ。
しからば柿ピーというわたしの口の中へ次々と消えていくものの、名前と形はどちらが先に存在したか。
柿の種をまともに食べたことはないが、熟した甘柿の種だとしても、まあ大して美味しそうではない。名前がアラレを欲望したとはちょっと思えない。たまたま出来たアラレが柿の種に似た形をしていたから、そう命名されたのだろう。
いや、まてよ、もしかしたら作者は「唐辛子ピー」を作りたかったのかも知れない。いや、そう考えるのが順当というものだろう。赤くて辛くて細長いのだもの。
とすると、柿ピーは意に反した出生を余儀なくされ、しょうことなしに名づけられたミソッカスなのかも知れない。ああ、あわれにも小さく悲しく刺激的な存在よ!
せめてもの償いに、もう一袋食べてあげよう。

2004/4/4(sun)
15年度が終わった!

「町内会長」が終わった!
早速1日から遊びに出かけた。
普段接していない人、つまり「詩人」や「詩人α」に会うと、自分の脳味噌が乾いて皹が入っているのを痛感する。
物を考える道筋が、普段使う道1本になっているのを発見するのだ。
近道ばかりしているのだ、普段は。つまり、「感じる」だけ。たまにはグチャグチャするのもいいものだと思った。
ギロンに勝ったことなど、自慢じゃないが、生まれてから5回くらいなものだろう。それも誤解だったかな。
真夜中に帰宅したので、朝9時半まで寝ていた。ゴミの日じゃないとこういうことが出来る。
それにしても役に立たない頭だ。こんなこと書いていると、またもや悔しさが甦る。
今に見てろ、頭脳明晰になって、バッタバッタと切り捨ててやる!



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