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海岸日記


2005年2月

2005/2/27(sun)
さようなら

詩誌の年若い友人が逝ってしまった。今頃ちょうど遺体が燃えているだろう。
彼は、2年近く前に、最愛の息子さんを轢き逃げされてしまったのだった。犯人は捕まらず、彼は無念を自らの内臓に向けた。何故だ…、何故だ…! 毎日毎日、昼と無く夜となく攻め立てられた内臓は、縮こまり硬化し異化してしまったのだろう。
彼の息子さんを殺した奴は、結果、2人殺した。いまごろ何をしているのだろうか。…汚い!
彼は、文字通り力を振り絞ってわたしたちの住所を、名前を、書き、そして逝った。
その死の当日、同人たちのところに、砂子屋書房刊『銀と赫』は届いたのである。一筋の光る矢である洸矢君の御霊に捧げられたその詩集が。

2005/2/25(fri)
あかぎれ

粘着テープを使っていたら、どうも指の脂気を取られてしまったらしく、指がアカギレになってしまった。子供のとき以来かも知れない、手の指のこんなに大きなアカギレは。
痛いものだなあ。子供は良く泣いていたっけ。
軟膏をすりこむ。
ペッタリつけてガードバンを貼る。
右手3本、左手2本。もう何も出来ないよう〜。
てなわけにも行かず、食事の支度。今夜はイタタ料理ね。でも包丁を使わず、水を使わず、何が出来るっていうのさ。
困ったときの鰻の蒲焼、プチトマト。白菜の刻み漬けに、明太子。ついでに伊予柑ごーろごろ。ポテチにチョコレートにアーモンド。
主婦は要らない、ぱぴぷぺぽ。
おやすみなさーい!

2005/2/24(thu)
べろべろ

別に赤ちゃんをあやしているわけではない。当地の郷土料理のことである。といっても、格別大層なご馳走というのではなく、かきたま汁を寒天で固めたもので、ご馳走の中休みみたいなものだ。
固さだってまちまちなのだが、わたしは少しとろとろ状態のものが好きだ。しつこい料理ばかりだと、胃腸が悲鳴をあげるものね。
久しぶりに作ろうかなと思って、スーパーの棚をさがしたのだが、無い! 無い! 無い! 寒天君、どこに行ったの?
つまり、だった。
数日前にNHKのテレビで、寒天がダイエットに効果があるという実験か何かやっていたというのだ。その結果寒天買いのお客さんが殺到し、あっという間に売り切れたらしい。そうか、オイル・ショックのときのトイレット・ペーパーね。
わたしも観たかったなあ。見たら番組の終った直後スーパーに出かけて、わたしが全部買い占めてやったのに!
即このように意地悪な思いつきばかりするものだから、神様はそのテレビ番組を見せてくれなかったのだろうか。
それにしても、わたしは「べろべろ」を食べたかったのだ。食べ物の恨みは怖いぞよ。
さて、どこに化けて出ればいいのか。
誰か教えて! もうお化けになる準備万端整えて待ってるんだからね。

2005/2/21(mon)
今夜もきっと眠れない

友達に生菓子を頂いた。折から同居人は上京中。
これは大変、美味しいうちに頂かなくては彼女の行為を無にしてしまう!
普通には買えないお茶事専門のお店の品。粗末にぱくぱく食べるわけには行かない。冷凍してあったお正月の残りのお抹茶を取り出して、たてた。よしときゃいいのに、2服。しかも濃い目。
当然日付変更時刻が迫っているというのに、お目目、ピカピカ。今夜もきっと眠れないだろう。朝刊が来る前に眠れるだろうか。ほんと、諸悪の根源は甘いものにあるのだ。わかっちゃいるけど止められない。
止められな〜い♪ 眠れな〜い♪ 明日はガードレールにぶつかって、ぺっしゃんこ〜♪

2005/2/20(sun)
ようやく

○○が届いた。これからが問題だ。

2005/2/18(fri)
雨水

ちょっと山の方へ出かけたので、梅林に寄ってみた。
紅梅が真っ盛り!
わたしなら、梅干しつくる梅を植えるなあ。とか何とか、食い意地の張った婆あは考えた。
でも、当地は食い気より色気なのである。茶の間は四畳半でも、座敷は20畳。玄関の間口は2間という土地柄なのだ。
庭に柿の木を植えている家なんざあ、飢えのこわい庶民である。
庶民で何か悪いかね? 夏にはトマトやキュウリを育てる家の主婦は、山へふきのとうを摘みに行って、蕗味噌を作るのだよ。ん? 庶民で何か悪いかね?
今夜は、初物のふきのとうの天婦羅だ。ころころと、まあ
あの雪の下で良く育ったこと。

2005/2/16(wed)
毎日こう動けないのでは、ちょっとヘラヘラ笑っているわけには行かなくなった。もう1ヶ月半無駄に過ごしているのだ。熱があると読書も創作もままならない。かといって散歩には余りに気候が悪い。人ごみは禁じられている。仕方なくて、ひたすらゴロゴロしていたが、もう本当にあきあきした。
よし、この際ビデオでも借りてこようか。と思ったら、ビデオ屋は何か変わっていた。
よーし、第二段、電話作戦。
でも相手は忙しいしね。
よって、まめにホームセンターに行っています。毎日一つずつ買い物をするんです。そのうち怪しまれるだろうなあ。花ばっかり買っています。

2005/2/7(mon)
眩しいーっ!

晴れですよ、晴れ! 青空ですよ〜♪
カイヅカイブキを押しひろげている雪塊を少し取り除けてやろうと思い、重装備して脚立に乗ってワッサワッサやったけれど、下の方が凍っていて、まさに「無駄な努力」だった。
力一杯押したり引いたりしたので、10分くらいのことだったのに胸がヒキツルように痛い。冷たい空気を吸い込み過ぎたのだろう。
7〜8cmもある氷盤をツルハシで割って、ええーいしょっと移動させた若き日が懐かしい!(-_-;
じゃれつく犬を車庫の屋根に放りあげたが、下ろすのには少し苦労したようだった。おお、家族も若かった!
その頃から見ると雪も減ったはずなのに、こちらが年取る方が早かった。
だが、束の間の青空のもと、雪原は美しい。サングラスをかけた人が小腰をかがめて…。あっ、○○さんだ、よく降りましたねえ。おひさしぶり〜、お元気でしたか。
ん? △△さんだった! 2〜3日前に会ったばかりだ!
んんんんん? お久しぶり。坊ちゃんそろそろご卒業ですか?
んんんんんんんん? 誰のことだ?

2005/2/3(thu)
平野を睥睨する鷹

の気分で二階の窓から雪の住宅地の屋根屋根を眺めていたら、なにやら赤い車がちらと見え、こちらへ曲がった。
なぬ? あれはいつもの保険の勧誘のおばさんたちではなかったか? 入院保障つきの保険に入れと、狭い玄関で、ここは寒いね、おお寒いと1時間ねばった二人組みだ。
とっさに隠れ、ブザーがしつこく鳴ったが出ない。
ごめん、入る気ないのよ。
それでも道路の車の中で帰りを待っている様子。
トイレにでも行っていると思っているのかしらん。5分ぐらいしてまたブザーが鳴った。そうよ、満タンなのよ、早く帰ってえー。で、また車で待っているらしい。
暖房のないところなので、芯から冷えてくる。もう動くだけで漏れそう;;;; 意識が朦朧としてくる。座布団が便器に思えてくる。あっ、もう駄目っ!
折からゴミ収集車らしき音が…。警笛が…!
もう何も考えられずトイレに飛び込みました。
しかし、である。あの切迫感と結果の関係はイコールではなかったような気がする。無事セーフだったにも関わらず、何か釈然としないものが残った。どっと疲れて、3時間も昼寝してしまった。
子供たちよ、キミらの母親は、老いの坂を歴然と下っているぞ。覚悟したまえ。



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