[HOME]

海岸日記


2004年11月

2004/11/25(thu)
マニキュア

と言えば、わたしにとってはヘア・マニュキアのことである。言うところの、白髪かくし。
それが、わけあって手の指に塗ることとなった。
さて、どうしよう!
娘時代には塗った経験もあるが、なにせ40年も前の話だから、心もとないこと夥しい。
たしかあれは、壜の蓋についているブラシで塗るんだったな。そしてふうふう吹いて乾かすんだったな。取るときはシンナーみたいな除去剤で取るんだったな。
いそいそとバーゲンのスーパーに出かけ、それらしき棚を探した。いや、何じゃこれは! あることあること。でも、どのビンを見てもマニキャアとは書いてない。1液・2液って、よく似ているけど、これじゃないな。マニキュア、マニキュア、どこかいな。
いくら探してもマニキュアがない。エナメル…、似ているねえ…、そういえばペディキュアというのを聞いたことがあるから、そしてそれは足の爪のマニキュアだったから、もしかしたら手にぬるからマニキュアで、その実は同じものかも知れない。店員さんに聞いてみよう。
でも化粧品のコーナーの店員さんはとても急がしそうで、あのー、というのも気がひける。
口の中で効率よく質問できる言葉を捜すが、これが難問で、マニキュアってどれですか、マニキュアが欲しいんですけど、指の爪に色をつけたいんですけど、あ、爪は全部指についているな、あのー、あのー…。
これで20分たった。壁の時計が外れそうだよー。あ、それは位相の違う発言だ…。
そう。とうとう買えなかった。すごすごと帰宅して東京在住の娘に頼んだ。あのー、親孝行してくれえ〜♪
昨日、ぷっくり膨らんだ郵便が、ポストの下の牛乳箱の上に乗っていた。
いそいそと塗ってみたが、何と難しいこと! 何と臭いこと! 何と息苦しいこと!
100円だったというアイシャドウも塗って、今現在は助六気分。気分紅葉、いや高揚中。
おっやすみー、みなさん!

2004/11/23(tue)
風邪がちっとも治らない

ここのところ鼻をかんでばかりいるから、鼻の下に赤皺がよって、痛くてかなわない。熱もあるらしくて、ぞくぞくする。お腹の調子もちょっと良くない。
困るんだよな、今風邪を引くのは。週末は出かけるのだ。赤鼻のきょうこちゃんでは、ちと困る。困るんだよお…。
泣いても喚いても咳は出る。あきらめて寝ちゃおうか、ああまだ一枚打ち込みが残っている、ぐしゅん。

2004/11/21(sun)
○心と秋の空

朝目覚めたら、なんとも良いお天気! 良い気分。
雨降りの予報だったから、これは儲けたと思って、布団カバーやシーツをひっぺがえして洗濯機をかけた。
やったね♪ 朝ごはんたべたらお布団干そう〜♪
その朝ごはんを食べているうちに暗くなり、あれれ、しとしと、ざあー〜。
北陸のお天気は変わりやすい。別にわたしのせいでなく、同居のオトコのせいでもないのだが。
お弁当忘れても、傘忘れるな。冬のハンドバッグが大きめなのは、これが理由である。
多分、春までお布団は干せないだろう。植木鉢を屋内に取り込んでやらないといけない。うっとうしい季節の到来である。
それでも、何となくのびのび感のある今朝だ。

2004/11/20(sat)
短日

寝坊すると、1日が短い。まして晩秋。気がつくと日が傾き始めていて…。
庭掃除しなくちゃ! 神戸行きの切符を取りに行かなくちゃ!
忙し、忙し…!
で、パソコンやってる暇なんてないのだ。ないのです。はいはい、庭掃除しますです。

2004/11/17(wed)
林檎狩り

友人に誘われて、共通の友人の林檎園をたずねた。青空の下でもいだ林檎は、驚くほど美味しかった。素敵な形の赤いのを採ろうとすると、それは美味しくないという。一番自信のあるのを食べてくれというので、中型のあまり肌の綺麗でないのを採ってもらった。借りたナイフでさくっと切ると、蜜も入っていて、とろけるようなジューシーさ。
林檎がこんなに美味しいとは知らなかった! と、それは言い過ぎかも知れないけれど、少なくともこの甘さ、10年以上経験がない。毎年蜜入りを貰うけれど、やっぱりこの林檎園のが美味しい。
一つには、今もいだばかりということもあるだろうし、減農薬ということもあるだろう。そして誠実で几帳面な彼の性格も味付けしているだろう。
それにしても、詩人って、どうしてこう世渡りが下手なのだろう。まじめすぎるよ。もっと気楽に生きようよ。他人なんか踏んづけちゃおうよ。利用してやろうよ。一番先に美味しいところを頂こうよ。
彼にそれが出来れば、彼じゃなくなるけれどね。
海辺の道路をぶっ飛ばしながら、少し元気になった彼に会えて良かったねと話しあった。
今日は午後から晴れ。海も山もとても綺麗だった。

2004/11/16(tue)
要らぬ手出し

というのを、よくやる。やってしまう。
誰も何も言わないけれど、我ながらドジだとおもうので、くしゃんと凹む。
凹んだ日には何をせましな。せめて掃除など丁寧にして、古タオルを雑巾に縫い、おからなんぞを炊きましょう。
ぎゅるりぎゅるりと身を捩り、恥ずかしいのに耐えましょう。仕方ないっすよ、後悔先に立たず、忘れて下さるのを待ちましょう。
小さな親切、大きなお世話。
ごめんなさーい、ごめんごめん、ごめん!

2004/11/15(mon)
一人だけの言葉

普通にある言葉だとおもっていたら、自分だけの言葉だったということが良くある。
造語だと言って逃げるように話題を替えるのだが、後味の悪いことったらありゃしない。要するにちゃんとした読書をしていないことがバレタってことなのである。
「地しぶき」って言葉、ご存知? わたし知ってますよ、わたしが造っちゃったんだもの。使う場合は許可を求められたい。
「地面にあがる激しい雨の飛沫」といった意味である。語源は「地吹雪」。
「地吹雪」とは、積もった雪が風に煽られて巻き上げられ、あたかも地面から吹き上がっているかのような雪の状態をいう。辞書にもあるよ、見てごらん。
でも「地しぶき」はない。ありそうで、ない。これを、わたしの間違いというか、日本語の不備というか、意見が分かれるところだろう。だって、ほら、アスファルトにどしゃどしゃ降っている雨が、ばしゃばしゃ跳ね返っているのを、あなたなら何と言う?
ほら、やっぱり、地しぶきでしょ?
賛成しなくても良いのよ、あなたなんかどうでも良いのよ。地しぶきなんだもの、これは。チェッ!

2004/11/9(tue)
センサーライト

庭にセンサーライトがついた。こんなものあったって本当に泥棒よけになるとは思わないが、夜の出入りに明るくなって都合がいい。でたらパ。でたらパ。1分はついているように設定されたので、ちょっと余裕がありすぎる気もするが、用心のためにはその方がいいだろう。
でたらパ。でたらパ。なかなか面白い。でたらパ。
同居人がのけぞったね。意地悪く、言ってやらなかったんだ。
でたらパ。竹箒の先では駄目だった。
野良猫よ、びっくりしたら、もう来るな!

2004/11/7(sun)


30年くらい前に貰った菊の花が今でも健在で、毎年香り高く咲き誇る。どもどうしたことか段々黄色い花になり、今は赤い。多分何種類かメチャメチャに植え込んだので、混じってしまったのだろう。毎年色変わりするへんてこな植え込みである。
花から10センチくらい下で三叉に分かれたり、同じく10センチくらい下までしか葉がついていなかったりするので、大きな花瓶に活けることは出来ないが、籠に入れると野性的で、結構いける。
明日はそこに庭園灯を作るので、これでお別れになるかも知れない小菊たち。そこにしか積雪の場合でも邪魔にならない場所がないのです。ごめんね。
でも少しは残して貰うからね。残ってね。来年も良い香りをさせてね。

2004/11/3(wed)
古い詩集の公開

四十年も前の作品を見ると、懐かしいやら恥ずかしいやら。
正直のところ、もっとはじめから上手かったと思っていた。お団子鼻が鼠に齧られてしまった心境です。
ほんと、もう少し良いと思っていた。うぬぼれていたのですね。こんなこと言わなきゃ、しなきゃ、いいのだけれど、つい言ってしまう情けなさ。
一編の詩(言い切るには臆するものがあります)を、より印象的なものにするためにつけ加えたエゲツナイ、インラン言葉。今となっては、その量に辟易し、キイ・ボードの上で手が硬直しそうでした。なんでこんなところで改行するの?、どうしてこんな漢字使うの? どうしてどうしてエトセトラ…。
仕方がない。このわたしがやったことなのだから。自分でやったことなんだから。
なんど言い聞かせてみても、気持がしゅわーんと縮こまる。
それが皆さんに分かったのかな。適当なところで一言言ってくださったので、気をとりなおすことが出来ました。どうもありがとうございました。
発行直後から気付いていた誤字は直しました。



BACK NEXT


エース