2010/6 [HOME]

++ 日記 ++

2010/6/29(TUE)
<裏紙メモ詩>

海を思うとき
体は海から遠いところにいる
海にいるとき
心は海から最も遠いところにいる


ウミネコ 波頭 やがての夕陽


僕の海は耳の奥
貝殻骨の中でうづくまり
灰色のため息を一つ聞くとき
ライオンのたてがみのような波頭をしたがえて
僕だけの海が
ボサノバのリズムで立ち上がる



もういい詩を読んでも僕には
輝けるフレーズが降りてこないんだ


以前はあった そんなことが
いいといってもいい詩が
一編できた


エアコンの冷気がへそのあたりを過ぎる
そんなフィルター越しの風じゃなくてさ
カンディンスキーには見えた
わけのわからぬものが自由に踊る空を
わたる風




人間やめて
トンボになって
わたる風に乗って
見える人には見える
見えない人にはあくまで見えない
わけのわからぬものたちに仲間入り

2010/6/17(THU)
忙しい。仕事でなく、アフターファイヴのほう。
11日(金) 教師会の読書会参加
12日(土) 大使館横でバドミントン&ビアホイ
13日(日) ヘリテージホテルで餃子&送別会
14日(月) バイク&Wカップ カメルーン戦をJで観戦
15日(火) 教師会授業のあれこれ話す会
16日(水) 1級対策授業
17日(木) ハノイタワーテニス
18日(金) 教師会の読書会&ハノイ詩を読む会2
19日(土) 教師会例会
20日(日) M氏とお互い送別飲み会

ということで、10日間まっすぐ家に帰らない日が続く。
考えると疲れるから、考えない。

2010/6/16(WED)
暑い、といわずにはいられないある1日
日陰を求めずにはいられない道をだらだら歩き
たどり着いた喫茶店ではあと5分で停電になるといわれ
もうこうなったらタクシーで行こうぜ、マグロ漬け丼、食わずにはいられない
今年のハノイは雨不足で早くも計画停電が週1ぐらいである
体感45度の熱風の海を50メートル泳いで
たどり着いた日本料理屋は、カウンターのガラスケースに寿司ネタがなく、なんだと問えばここも停電
停電停電テイデン!
もはや出て行く気力もなく
カウンター石に座ると後でうちわで扇いでくれる
アリガトウデモクウキガアツイカラスズシクナイイダヨネ
とカタカナでつぶやいている間に明るくなり全員拍手
かくて
無事ヅケ丼を胃に収めれば
即場まで帰らなければいけない
暑い、といわないゾ
代わりに
道端のサトウキビジュースを買わずにはいられない
道々ストローで飲み干したあと
残った氷をしゃぶり尽くさずには、もはや
いられない


2010/6/15(TUE)
日本が勝った!海外で行われたW杯での初勝利。
近くのハノイタワーの中にあるイタ飯やで友人や多くの日本人と一緒に観戦。
やっぱり盛り上がるね。日本、チャチャチャ、と西洋人の音頭にあわせて、チャチャチャ。
日本にいたら、たいしてサッカーファンじゃないオレはせいぜい一人でテレビを見るぐらいだろう。
外国にいる日本人を今日は演じた。気持ちよかった。

2010/6/7(MON)
きのうのパーティーは、花火のように
一瞬の歓声とはじける笑いが
あがっては消え、つかの間ワインやらビールをあおり
またシュルシュル上がってははじけ
断片を積み重ねた皿が流しの中で崩れた

こっちの話に相槌を打ちながらソーセージに手を伸ばし
目が合うか合わないかの微妙さを保ちながら
不機嫌に見えないように唇のはしをわずかもちあげて
あっちのほうを探しにグラスを手に立ち上がる

一夜明けた今
記憶の断片を組み合わせて
大きな欠落のないらしいことに
ほっと一息

2010/6/4(FRI)
プラウザを変えたらこのページが文字化けになっている。でも日本語打てそうだから、やってみよう。アブラカダブラ。うまくいきますように。

うん、だいじょうぶみたいだな。
ところで、ずっとインターネットエクスプローラーを使っていたけど、M氏によると、グーグルクロームのほうが、早くていいんだそうだ。だからそれに変えてみたというわけ。

2010/6/2(WED)
鳩山内閣退陣//僕とどんな関係がある?//フェドラーが準々決勝で負けた//それも僕の生活にどんな影響がある?//ハノイはむっとする暑さ。でも涼しげなライチが出まわりはじめた//僕はここで生活をしている//昼ごはんにゆでたアヒルを一皿とり、血を固めたゼリー入りのスープのブンという麺を食す//どうしてここでこんなものをおいしそうに食べているのだろう//うっすら陽炎が立つ道路端にはスープをとった何かの骨、絞り終えたサトウキビの茎が放置されている//6月2日、帰国まであと50日。



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