2009/5 [HOME]

++ 日記 ++

2009/5/31(SUN)
★ 夏みかんほとびるハンカチ不意のキス
★ 夏みかん砂漠の露の断頭台
★ 揖保の糸今日もお世話になりました
★ 揖保の糸ハノイの埃け散らして
★ 揖保の糸はだかの胸にペッタリと
★ キンカンはテーブルの上に出したまま
★ 扇風機首ひねるたび悲鳴上げ
★ 扇風機夜半にそっと反転し
★ アカンべーしながら回る扇風機
★ 冷えたお茶一句ひねる間にぬるくなり
★ 冷えたお茶おなかに手を当てごくごくと
★ コカコーラ君の腰を抱くごとく
★ コカコーラ氷に薄まり別れ話
★ コカコーラ世界のどこかで泡が立つ
★ コカコーラゲップしながら風呂帰り
★ コカコーラうしろめたさに味があり
★ コカコーラ海に注いで山吼える
★ コカコーラ羽目をはずして散る花火
★ コカコーラはじける疑問を飲み込んで
★ コカコーラ夢のさなかのゲップなり
★ 姉はしろ妹くろのコカコーラ
★ 日本への電話の底のコカコーラ
★ アリ3匹コーラだまりの湯治客
★ ねずみよりコーラがにおう猫のひげ

2009/5/29(FRI)
やれやれの1週間だった。
まずテレビがダメになった。
つけてしばらくすると、スーッと消える。
と見る間に画像が現れて、そのうちまた消える。
見ていられない。ところが大家さんに来てもらったときはなんでもないのだ。コンチクショウめ。
そして、エアコン。寝室が涼しくならない。
来てもらい、ガスを入れにまたきてもらい、直った。
で、扇風機も併用してるのだけど、リビングのほうのが首が回らなくなり、金切り声を上げ始めた。
それから、電話が通じなくなった。
そしてインターネットもアクセスできなくなった。
それらのトラブルが、やっと今日解決した。
疲れた!

2009/5/26(TUE)
坪内T氏の句集を読んでいる。なんだ、こりゃ。とってもおもしろいのもチラホラ見えて、うふふのふなのだが、「写生」というとらえ方からはかけ離れている、よね。これでいいの?これでいいんだ、と思ったら、胸ん中でボーダーがなくなって、楽になった。イメージのコラージュ、ロートレアモン流の「手術台の上の、こうもり傘とミシンの出会い」なのか。河馬と甘納豆の合コンは。

(本歌取りまた盗作の疑いあり)


・母縮む電信柱の影背き
・母縮むしゃにむに波打つサロンパス
・河馬乾く極東ラジオの墓碑の前
・湯たんぽのかつてお湯であったもの
・二、三人日陰またいで一歩二歩
・二、三人ヨモギの土手で行方知らず
・ボラはねて恋の行方にたどりつく

2009/5/25(MON)
先週末、黒澤明の初期の映画を3本見た。「姿三四郎」「続・姿三四郎」それに、「わが青春に悔いなし」の3本。元のフィルムが古く、傷が多く、映像も暗く、おまけに音声もはなはだ聞き取りにくかったが、何とか見終えた。★見終えて思ったのは、やっぱり黒澤は始めから黒澤だということ。物語、構成などは疑問を感じるところもあるが、線の太さ、グイグイ押すスピード感などは後年の名作などと共通しているように思われた。印象的だったのは、「姿三四郎」の、冒頭の部分の、三四郎がはき捨てた下駄の行方、「わが青春に悔いなし」の原節子扮する女性の心を葛藤を表すかのようなダンスのような数ショット、また想う人の事務所を訪ねようとしては引き返し、また訪れては戻るショットの積み重ねなどに徹底するエネルギーを感じた。★それにしても、原節子。やはり強い印象を残す。顔の細かい表情で語るものがある。小津作品でしかお目にかかったことはないのだが、あんな汚れ役(?)というか、二味ぐらい違う原節子を見た。★ちなみに、見たのはDVDで。なんと、黒澤作品24本が3枚に収められたコレクションブックで。ただし、「用心棒」「椿三十郎」「天国と地獄」は入っていない。

2009/5/21(THU)
昼飯に、ソイ・ガー(蒸し鳥のおこわ)とケバブのバイン・ミー(4分の1円のパンに、アラブ諸国の焼肉、ケバブと細切り野菜のサンドイッチ)を食べた。うまい。安い。


一句浮かんだ。
★初夏はるか 唇あおし 水の恋
続けて
★水の恋 レモン一滴 刺青す
★刺青の ごとき女文字 燃やす

2009/5/19(TUE)
きのう夜遅く、ハノイに帰ってきた。
13日からの日本一時帰国。
結納という儀式を初めて体験した。
自分たちのときは、同棲のなしくずし結婚だったもんな。
社会的儀礼をバカにしていたものなあ。
上村一夫の「同棲時代」のころだ。
「神田川」でもあった。


入っていくとき、ホテルの入り口に数十名の報道陣がいた。何事かと思ったら、民社党の代表選挙だという。2階のエレベーター前で、候補者のO氏とすれ違った。自分が日本のこんなホテルにこんな格好でいること、こんな人を見かけること意識と体がズレテいる感じがした。


咳が止まらない。苦しい。1週間をとうにすぎた。ハノイに帰ってきて、なおひどくなった感じ。

2009/5/11(MON)
先週の木曜日に、風呂上りクーラーにあたり、そのまま寝てしまった。起きたのは深夜3時ごろで、のどがちょっと痛かった。それから、咳が出始め、鼻水が追いかけ、頭の働きが日常に追いつかなくなった。まったく!★タイから元同僚が遊びに来ていて、晩ご飯を案内したり、土曜日は雨の中をバイクで駈けずりまわっていたのだが、そんなことでも気づかないところで体力が落ちていたのかもしれない。★水曜の夜はクワン・アン・ゴンでえびのすり身のサトウキビ巻きを野菜とともにライスペーパーに包んでうっとり、木曜はハノイガーデンでハスの茎のサラダとソフトシェルクラブにニンマリ。改修中のハンザ市場の前のミエン・ルオンで揚げた田うなぎとスープ春雨を食べて、うまいとつぶやいたのはのはいつだったろう。土曜日は雨にたたられながら、大学の近くまで行ってバインセオを食し、夕方、クアン・コム・フォーでハノイおいしいもののまとめをした。元同僚は肉が食べられない人なので、どうなることかと思ったがまあ満足してもらえたようだ。ただ、肉抜きでフォーは食べたらしいが、できるならブンチャーを食べて日本にはないベトナムの味を知ってほしかった。★水曜日、娘の結納で日本へ帰る。やることが山ほどあるというので、おすしを食べる以外は我慢して、誰にも会わずにハノイに戻ろうと思う。夏休みに、いろいろ会えるさ。

2009/5/6(WED)

今日、担当しているコースのまとめ、実践報告をお世話になっている日本語教育関係の先生たちに送付する作業を始めた。//これは、プロジェクトのコーディネーターから、実際どんな活動をしたのか知りたいという要請があったからでもあるが、自分でもこのコースで何をしようとして、どうなったかをできるだけ詳しく記録しておきたいと思ったと思ったからだ。//授業という現場でなにをしようとして、何があったのか。いくら教案等でシュミレートして臨んでも、対人間相手の作業であれば、思い通りにことが運ぶはずはまずなく、その状況に応じて例えば提出順序を、例えば例文を変えていかなければならない。また、それが自然な授業の運び方である。//臨機応変に動いて学習者の力を引き出す。そうありたい。そうありたいがなかなかそうできない。//今回のまとめも、そうはできなかった。最終的には教師、学習者の心の動きに分け入るものだと思うが、そこまでは至らず、大雑把な事の運びを伝えることがメインの記録になってしまった。//実際の授業の経過を、学習者とのやりとりや状況に応じて変えざるを得なかったことを含めて記述された文献はどれぐらいあるのだろう。読んでいないだけなのかもしれないが、データを集めて分析、研究する方向の文献を多く目にする。現場の日本語教師にとっては、他人の授業の実際の流れ、そこでの失敗や変化が大いに参考になると思うのだが。

2009/5/2(SAT)
「結果に悔いは残っても、
 やったことに悔いは残したくない」
 ・・・「風の大地」37巻 沖田に言わせたことば



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