2007/4 [HOME]

++ 日記 ++

2007/4/21(SAT)
5・7・5エスキス
兼題「犬」
・朝ぼらけ犬の声して朱に染まる
・犬の声聞くもまれなるイスラム国
・ワンワンと鳴いてなどいないマレー犬
・我を待つハチはいづこに旅枕
兼題「青」
・我の血を青に染めたし誕生日
・青インク文字など追わず空に散れ

2007/4/14(SAT)
このところ5・7・5を作っている。mixiの「俳句まみれ」というグループに入って、ことばをひねっている。他のみなさまはきちんと俳句になっている。力のなさを感じながら、毎日届く兼題を前に、自分のことばをみがいている(つもり)。たとえばー


兼題「山羊」
・幼な子の山羊に捨てられ茜空
・山羊鳴きて春のうららか完成す
・知るはずもなき山羊の乳のぬくもり


兼題「昔」
・一条雲ムカシトンボの尾のように
・一昔二昔まで三つなし
・昔とはおれのことかと鏡言い
・いつのまに昔が似合う人になり
・我死なんムカシトンボの舞う沼で
・我舞わんムカシトンボの眼の中を
・春惑うムカシトンボの尾もふるえ
・春行くやムカシトンボの行く過去へ
・叶うならムカシの男と言われたし
・やや苦し昔の男の置きタバコ

2007/4/5(THU)
ふふふのふ
ふくみわらいの
ふきのとう


* * * * * * * * * *


  水曜の朝


歯をみがく
と打とうとして
葉をみがく
と打ちそうになった


テニスコートの向こうに立つ
五階のここにも届きそうな枝の緑たち
サワサワサワサワ
なに?なんて言ったの?


逆らって天に伸びる木と人の
心を許した相手に見せる白い歯
木は葉を揺らしだれを許すのか


木と人をむすぶ細い糸を
たぐりよせたい
水曜の朝
        「布」23号掲載

 

2007/4/1(SUN)
3月4日青山のブルーノートでヘレンメリルを聴いた。予想していたけど、声がでなくて、無惨。で、1954年にクリフォード・ブラウンと共演した時のCDを買ってきた。「You'd be so nice to come home to」を聴きながら、これを書いている。外はいきなりの雨、スコール。土曜の朝。


上の文の中の「You'd be so nice to come home to」の意味がわからない。人づてには、「帰ってくれればうれしいわ」ぐらいの意味だというが、帰るの誰か、うれしいのは誰か、はっきりしない。ずうっと、疑問だった。


それにしても、競演しているクリフォード・ブラウンのペットは、いい。いいとしか書けないのが情けない。責任転嫁とひがみだけど、日本語教師になってから、おれの語彙が少なくなったような気がする。初級の語彙が中心のおれの言葉。


簡単なことばでつづる教師病



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日記帳(3) v1.02.00 エース (素材協力:牛飼いとアイコンの部屋)