2004/12 [HOME]

++ 日記 ++

2004/12/29(WED)
やっと今年の飲み会が終わった。
きのうまで3日連続。ことに最初が学生たちとだったので、中国式の乾杯を一人ずつ、文字通り「杯を乾す」ことをしないと、「××さんとはしたのに、私とは乾杯してくれないんですか」とよくあるセリフでやるまで引き下がらないから、結局最後に、「一気」をやることになってしまう。それが十数人。まいるよ。まるで会社の「接待」みたいなもの。疲れる。ま、キャーキャーオレもノッテしまうけどね。
次は、院の同期生と3人で。30年来の付き合いの居酒屋「あいうえお」で、おいしいものをつまみながら、まじめに日本語教育の話。感じ方、考え方、方向が近い人たちとの話はいい。話をすることで自分の考えを整理することができ、建設的なパワーをもらう。
最後のきのうは、詩人たちの恒例の忘年会。私は神奈川の詩人の方々から親しくしてもらっていて、埼玉から毎年2時間かけて相模大野、町田方面に出かけていく。詩人、俳人、画家が20数人集まったな。先輩詩人が多く来ていて、例えば、詩集「ア」について、厳しい意見もうれしい意見もいただいた。
そうして、年は暮れ、来年は、常夏の国へ、日本脱出。

古い、他人の詩句の引用で申し訳ないが、来年も「新しいぞ、私は」でありたい。

2004/12/23(THU)
脅された。
きのう、ケイタイに見知らぬ着信があった。
連絡が取れなくなった卒業生から連絡があるはずだったので、それだと思って勇んでかけたら、男が出た。
「オマエヨウ、アダルトサイト二登録シタママデ、金ハラッテネエダロ。」てな調子の、太い低い声だった。
一瞬「ナンダコレハ!!!」
とまどい、カッと熱くなり、わけがわからなくなった。
「イヤ、ソンナコトシテナイデスヨ、登録ナンテシタオボエアリマセン」と、何度言っても、引き下がる相手ではなかった。
次第に言葉がきつく、きたなく、やくざっぽくなってきた。
おれは混乱しながら、でも絶対に登録してない自信があったから、(「迷惑メール」はすぐ削除する)だんだん頭にきて、「その証拠を出してみろ」とか「警察に届けてやる」とか言ったと思う。(警察は取り合ってくれるかね)
あとで最近よく聞く、「振り込め詐欺」みたいなものだと思った。テレビなどでよく見る「詐欺事件」、わかっているつもりなのに、実際に出くわすと、不意を突かれた感じで、かなりうろたえた。
(教訓)留守電メッセージのない着信には、絶対かけなおすし    てはいけない。

2004/12/16(THU)
久しぶりに「演劇」を見た。
演劇集団キャラメルボックス俳優教室2004年度卒業公演「スケッチブック・ボイジャー」(作・演出成井豊)というものだ。自慢じゃないが、キャラメルボックス、スケッチブック・ボイジャー、成井豊、どれも知らない。
主役を演じる青年の親がいとこなので、見に行ってくれないかという、つまり義理で行ったのだ。
劇場前に列を作っているのは20代の方々で、話す相手も握るあったかい手もなく一人ブスッとしながら見たのであるが、だが最後に泣いてしまった。
やたら元気でスピーディー、ギャグなど、まだこなれないところも大いにある俳優たちであったが、オレの胸を打ち、涙をあふれさせたのはなにか。
あの「まっすぐ」なんだと思う。
小細工のない(きかない)、計算高くない、体当たりの、精いっぱいの、あの熱のはじけ方。
「まっすぐ」
なにか、生きる基本だな、と思ったのか、おれは。

いとこの子ども、斉藤直人君もエネルギッシュであり、うまさも感じられた。山岸浩子というもう一人の主役は、妙な味があり、コメディがやれるのでは、と素人目には思えた。
出演した全員に、クヤシイからあまり言いたくないが、「茫洋と広がる未来」を感じてしまった。

2004/12/11(SAT)
なにかこの日記にも、「ご無沙汰いたしております!」と敬礼したい気分です。それほど日が開いてしまった。
詩の書き手ではない方々もごらんになってくれてるようなので、そのことも意識しながら書いていこう。

マレーシア行きの件で、月、火、水の3日間、研修があった。
これで、健康診断の結果と手続き上の重大なミスがない限り、2年(ないし3年)日本を留守することになる。
正式にはマレーシア政府の要請に日本政府が協力するという形で設けられた、日本留学のための日本語学習支援という仕事なので、パスポートも「公用旅券」になり、待遇もなかなかいい。以下は友達に送ったメールのかきこみ。
   *   *   *
マレーシア行きの研修が終わって、詳しいことがわかりました。
けっこういい暮らしができそうです。
住むところは3LDKのプール、テニスコート付が多いということです。
車も買うつもりです。パスポートも「公用旅券」というのに変わるし、支度金、各種手当てなど付いて、やっぱり国でやるのはすごい。
税金を使う分、書類などの手続きは面倒だけど、しかたがない。
日本語教師歴、20年ということで、妙に期待されて、プレッシャーもあります。
ま、テニスもできるし、おいしいものも食えるし、スキューバダイビングのライセン
スでも取ったり、楽しめそうです。
英語とテニス、絶対うまくなって帰ってくる!
    
これから新しいことが始まる。実感します。
<青が散る>の若者達のように。

いくつになっても刺激がほしい。新しいことを経験
したい。

(注:「青が散る」宮本輝の小説の題名。テニスに打ち込む若者を描く。友Kからのメール《阿蘇とテニスできるのも、あと数回かと思うと感慨深いものがあります?10年以上前、浮間のコートで2人で、ただボールを打ち合ってた、夏の日、<青が散る>の若者達のように。》への返信メールで引用。)

2004/12/3(FRI)
12月もはや3日。アレ、「12月も、はや3日」とも「12月、もはや3日」とも読めるなあ。ハア、「もはや」という語はこの辺からできたのかしらん。アレ、アレ、「できたのかしらん」は「できたのか知らん」ということか。そして、それから女性がよく使う「〜かしら」という言い方が生まれた?
(日本語教師という人たちは始終こんなことを考えている、のかなあ)



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