2016/10 [HOME]

++ 日記 ++

2016/10/29(SAT)
127
コーヒーはなんでこんなに早く冷めてしまうのだろう
あの熱量はどこへ行ってしまったのだろう
唇に当てて冷ややかさを感じるのは
だれのせいだろう
されのせいだろうとは
どんなことだろう


たしか今日は土曜日だ
土曜日と日曜日をあやうく
とっかえてしまうよな季節


見過ごしてきた幾多の
ささいな疑問に気づいた日

128
「ていねい」の「ねい」という漢字が書けなくなった
そばに活字のそれがあるから書けそうなものだが
メガネ越しにシゲシゲと見ても手が間違う
見て学んだものを手が紙に伝えられない
だんだんバラバラになっていくだろう
夜に向かい
目は手を置き去りにし
手は忘れたものを忘れた

129
あしたやるべきことが
寝ようとする5分前ぐらいに現れる
あんたがたどこから来たの?
たまった郵便物を私信とそれ以外に分ける
私信はあったかいから指がわかる
それ以外大多数はは市役所、保険会社、銀行、JR、美術館、それから、詩人会、同窓会、などからである
比率は私信:それ以外=1:8ぐらいだ
何を書いたらこうなったのか


これがわたしです


2016/10/27(THU)
125-2
まったく釣れないので
六月の岸壁で
岩と岩の間に竿を立て
まだ人生をあきらめていない印に
糸をぴんと張ったまま
ぬくい岸壁に寝ころがった
目だけは竿先を見つめ
クイッとうなづくようにしなる
果てしない時間の向こうを
待っていた
竿先の向こうには
初夏のにおいのする雲
その向こうには
空というものがあるのだろうが
空ははたして実在するのか
それについて考えてみるのも今日はいいかと思われた

2016/10/23(SUN)
126
目覚めてとなりを見る
おはようを言うために
となりには誰もいない
5日前から出産を控えた娘のところに
わかっていたこと

外はうす曇り
示し合せたように

2016/10/18(TUE)
ここ2回ばかり途中まで書いたものが、一つのミスタッチで、消えてどこにもない、ということが続いた。がっかりして、また書く気を失った。

2016/10/5(WED)
チャンドラーの「ロング・グッドバイ」(村上春樹訳)を読み始める。よどみなく読める。リズムにのって。
これがこわい。立ち止まりながら読み進みたい時だってあるじゃないか。
知らない間に春樹菌(菌はよくないか。でも、キノコだと思ってくれたまえ)が住みついてしまっている、なんて。
ただし、結局、やめられないんだ、これが。

2016/10/4(TUE)
125
まったく釣れないので
六月の岸壁で
岩と岩の間に竿を立て
まだ人生をあきらめていない印に
糸をぴんと張ったまま
ぬくい岸壁に寝ころがった
目だけは竿先を見つめ
クイッとうなづくようにしなる
果てしない時間の向こうを
待っていた
竿先の向こうには
初夏のにおいのする雲
その向こうには
空というものがあるのだろうが
空ははたして本当にあるのか
それについて考えてみるのも今日はいいかと思われた

2016/10/3(MON)
今日は午後から激しい雨がふった。
午前中の家にカメラを持って出かけた。
テニスコートの外でヌメリイグチを見つけた。
別名アワモダシ。こんなところで・・・
浜辺まで歩いて、いつも初茸を取るところに向かう途中
階段があったので登ってみた。
図らずも山の中に道がついている。ずっとずっと。
いぶかりながら歩いて行ったら、急に家が見え、アスファルト道路に出た。
「高砂二丁目」
そうかここに出るのか。
二百メートルぐらい歩いてから、気がついた。
「万里の松原」の松林を抜け
野球場のうらを歩いていたとき、肌色のかさが見えた。
あ、初茸!
あっちにもこっちにも、すぐうちの近くのこんなところに
大きいのはカサの直径が14センチあったそうで
とにかく不思議な散歩とキノコ採りの時間でした。



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